■ひじきの鉄分が以前の1/9に

 かつて、ひじきは鉄分の王様などと呼ばれていましたが、最近の干しひじきに含まれる鉄分は以前の1/9に激減しているようです。

 文部科学省が調査・公表している日常的な食品の成分に関するデータである日本食品標準成分表(略して食品成分表)によれば、従来(2010年、6訂版)は干しひじきに含まれる鉄分は、100gあたり55mgとされてきましたが、2015年の改訂版(7訂版)では、その約 1/9、100gあたり6.2mgに変更されています。
 2020年版(8訂版)も 6.2mg のままです。

 原因は製法の変化にあるようです。
 ・干しひじきは、原料である海藻を金属製の釜で煮て渋みを取り、乾燥して作られる。
 ・以前は鉄製の釜が使われていたが、近年はステンレス製に代わった。
 ・そのため、ひじきに含まれる鉄分が減少した。

 鉄釜で茹でていたので、ひじきの鉄分が多かったということです。
 つまり、ひじき自体には鉄分は多くなかった訳です。

 但し、上記の6.2mgは国産ひじきの値で、
 ・韓国産:47.6mg
 ・中国産:47.7mg
との情報もあります。

 なお、食品の袋などに記載されている栄養成分表示には「この表示値は目安です」などと記されているものがあるので注意が必要です。

  (瀬戸内海、広島市)

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