Lamb Chop 0502

in 仙台MA・CA・NA

00/05/02

対バン:LUKA
吉田直樹
クラムボン(当日出演中止)
Clingon

 

written by たてやまさん

 櫛引彩香さんが出演したLamb Chop 0502@仙台MACANAに行ってきました。
 この日は、LUKA,吉田直樹,櫛引彩香さん,クラムボン,Clingonが出演の予定でしたが,クラムボンはボーカルの郁子さんの体調不良ということで,出演中止となっていました。

 櫛引さんは,LUKAさん,吉田直樹くんに続いて3番目の出演。
 この日の服装は,ピンクのカーディガンにベージュのひざ丈のスカート,襟元にはピンクとバイオレットの柄のスカーフ。 後ろの方で見てたので足元は見えませんでした。 髪がストレートになり前髪を切り揃えたスタイルはアルバムの写真とはだいぶ雰囲気が違います。

1.「空」
 最初はキーボードのイントロで最新シングル「空」から。 声はしっかり出ているようですが、広島で見たときより緊張してるようです。 客席の雰囲気もまだなんとなく固い感じです。

 曲間を開けずに次の曲へ。 イントロで「今日は最後まで楽しんでいってください。」

2.「待つココロ」
 高野寛さんプロデュースの曲が続きます。 この曲は高音部が少ないためか、かなり落ち着いて聴ける演奏になっていました。 でもときどき声が抜ける感じがするのは彼女の味なんでしょうか? 
 中森さんのカウントで、

3.「雨のち晴れ」
 この曲あたりになるとだいぶ固さもとれてきたような気がします。 真城さんの上につけるコーラスが気持ち良いのなんの。(^^)

 「どうもありがとうございます。 櫛引彩香です。 去年の今ごろ、5月の中旬ごろ仙台でライブをやった思い出があるんですが,そのときはデビュー前だったんですが、デビューして8ヶ月経ちまして、ついこの間1stアルバム『mush☆room』をリリースしましたぁ。 もうみなさん聴いていただけましたでしょうか? あ、反応ない。(困) ハハ。 入口でサイン入りポスター付きで、さっき50枚くらい書きましたので、売ってますので、ぜひお買い求め下さい。 今日はアルバムの中から何曲か歌ってるんですが、次もアルバムの中からお聴きください。」

4.「ありふれた世界」
 5拍子と4拍子が混在するこの曲は、広島で初めて聴いたときから気になっていたのですが、やはりシャレたセンスのいい曲です。 フニャフニャしたキーボードが不思議な5拍子の部分から、4拍子の櫛引さんの独白のようなやわらかいフレーズに溶けていくところは、気持ちが解れていくようです。 こういう変わり目が崩れることなくうまく収まるあたりに、サポートの人たちの腕前が効いています。 4拍子の部分のサビは、真城さんのコーラスといっしょになるとキラキラ輝きますね。

5.「アタシのためのうた」
 キーボードで頭のコードが鳴るところから下を向いて曲に入り込むところは広島で聴いたときと同じです。 櫛引さんの歌を「よくも悪くもサラっとしてて感情を入れ込むタイプではない」と思っている人には、ぜひこの曲での櫛引さんの歌唱を聴いてほしいです。 特にドラマティックな部分のあるメロディーではないのですが、ほぼベースとドラムのみのシンプルな伴奏の上ですごく表情のある歌を聴かせてくれます。

 「仙台といえばラジオのレギュラー番組を持ってるんですが、聞いてくれてる人はいるでしょうか? えー『櫛引彩香でございます。 小粋なひととき...オツだね。』という番組なんですけど。 月曜9時から『ゲツ9』で。(笑) トレンディーラジオということでやってますので、ぜひそちらの方もよろしくお願いします。」

ここでメンバー紹介。 広島のときと同じように、無理矢理「イェーイ」と客席を盛り上げる櫛引さん。(^^;

Gt.中森泰弘さん(ヒックスヴィル)
B.鈴木正人さん(リトルクリーチャーズ)
Keyb.エマーソン北村さん
Dr.楠均さん
Cho.真城めぐみさん(ヒックスヴィル)

 「さて次の曲に行きたいと思います。 カバー曲やってるんですが『ジャマイカソング』、そして『いつもの気分で』2曲続けてお聴きください。」

6.「ジャマイカソング」(誰のカバーなんでしょうか?)
 裏拍ノリの明るく楽しい曲。 サビの「ラーラララー、ララララーラー」というフレーズが頭に残ります。 客席もここで一緒に歌えると盛り上がるところなんでしょうねぇ。 歌っている人は少なかったですけど、楽しそうに歌う櫛引さんの表情にほぐされてか、客席はだいぶ盛り上がってきました。 楠さんのドラムが元気です。(ちょっと元気すぎるかも。(^^;)

7.「いつもの気分で」
 櫛引さんの曲のアレンジのベースって大好きなんですが、この曲のベースもホントに落ち着いて聴くのが難しいくらいワクワクしてしまいます。 今日の鈴木さんも素晴らしいですが、私の頭の中には鹿島さんのベースプレイの映像が焼き付いています。
 私は、一年前に櫛引さんが仙台でやったライブを見ているのですが、とても同じ人が同じ歌を歌っているとは思えないほど、今の櫛引さんは堂々としていて自然に声が出せています。 去年すっかり固くなった櫛引さんとの組み合わせではちょっと浮いてるように聞こえた中森さんのギターや真城さんのボーカルも、今ならとても大事なスパイスとして感じることができます。

 間をおかずに、次の曲のイントロへ。
「それでは最後の曲です。 クラムボンといっしょにレコーディングした曲です。」

8.「スマイル」
 この場所にこの曲を持ってきたということは、クラムボンが出演してれば共演できていたんだろうなぁと残念になります。 高揚感のあるBメロとミトさんが書いたベースのパートが、ほかのアーティストを目当てに来ただろうお客さんの体を自然に動かしています。 櫛引さんを始めステージ上のメンバーが演奏を楽しんでる空気が、見てる側にも伝わってきます。 最後は「イヨッ!!」の掛け声とともに曲をしめてステージを去っていきました。

 この手のイベントだとトリ以外ではアンコールがないことが多いのが辛いです。 始まる前は,どのくらいの長さのステージになるかまったく予想できなかったのですが,8曲もやってくれたのはうれしかったです。(^^) 広島と同じように「サンシャイン96」から入った方が早く客席に火が着いたかなという感じはしましたが,今後のステージで曲順はいろいろ変わってくることでしょう。

 まだ高音ですぐにファルセット気味になって音が抜けてしまうところや,フレーズで言葉を言い放つようなときの処理の仕方の甘さが気になったりもしますが,これはステージの数をこなしながら、歌の精度を上げたり、逆にボカシた歌い方を覚えることで解決していくものだと思います。 去年,初めて彼女の歌を聴いたときに感じた音感のよさは変わらない美点だし,デビューするまでは人前で歌う機会があまりなかった新人としては,1年目とは思えないほど安定した歌を今回も聴かせてくれました。

 広島で見たオヒナコウヤのときは,真城さんのコーラスがあまり聴こえなくてちょっと首を傾げたのですが,今日はうまくはまっていたと思います。(というか広島のときは真城さんの声に耳が行ってなかっただけかも。(^^;) ほんとに櫛引さんの声を充分に支えながら,かといってでしゃばらない良いバランスでした。

 フルバンドのステージを見て再確認するのは、櫛引さんの詞・曲の良さはもちろんですが,アレンジの素晴らしさです。 櫛引さんの歌だけだと全体的に表情が淡くなってしまいがちなところに,うまく遊びの要素や生気を与えてくれてると思います。 で,また腕利きの人たちがサポートしてくれるので,櫛引さんも音楽面だけでなく精神面でも助けられてることでしょう。

 とにかく思いのほか曲がたくさん聴けて幸せな時間をすごすことができました。(^-^)
 このあと仕事しに会社に帰るのがツラかったです。(^^;

 

Live→
top→