竿が折れる話 PART1


私はPAJEROに乗っています。
ご存じかとは思いますが、PAJEROの後ろのドア、うちのPAJEROはショートボディなので後ろのドアとはすなわち荷物の積み卸しをする部分になりますが、これが横開きなんです。

ショートボディのPAJEROはとにかくラゲッジスペースが狭く、クーラ、バッカン×2と竿袋を入れると一杯になってしまうので、釣りに行くのは大変です...が、そんなことは今回どうでもいいんですが...

チヌ釣りを始めた頃、DAIWAのカーボウィスカー パワーメッシュ ダイレクトパワーチヌ1.5号という竿を使っていました。当時1万5千円で購入したもので、初心者の私にとっては十分な代物でした。
使い始めて3年くらいたったころだったでしょうか。

道具にも思い入れの激しい私は、結構気に入って毎週この竿を持って、岩国港新港を中心にチヌ釣りに行っていました。

ある朝、いつものように岩国港のマイポイントに車を着けました。車は海に向かって正面を向いた状態です。

まずPAJEROの後ろのドアを開けて、他の道具の上に置いていた竿袋を取り出し、これを車に立てかけました。
次にクーラとバッカン、それと道具箱を降ろして護岸際に置きました。

私は忘れっぽいのです。ほんと〜にみんなが呆れるくらい忘れっぽいのです。

クーラ等を降ろしたところで何かを忘れていました。
PAJEROのドアは後ろ正面に向かって右側に開きます。
ドアがある方から車に近づき、何の疑いも無しに「よし、荷物も降ろしたし準備をするか。」とか思ってPAJEROの後ろのドアを閉めました。

バギッツ!!!

顔がサーと青ざめました。
まさに、ちびマル子ちゃんで表現されるように顔に縦線が入る状態です。

その音と共に何が起きたか把握した私は、慌ててドアを開けました。

明らかにドアに挟まれたと思われる竿袋...

開ける...

運が悪かった。せめてドアのヒンジの方に4000円弱でかった網付き玉の柄があれば...

無惨にも我が愛しのダイレクトパワーチヌは元竿から真っ二つ。

4000円弱の玉の柄は愛しのダイレクトパワーチヌに守られて折れていません。

放心したまま竿をのばしてみると、トップだけが折れていない状態で、あとは全ての節が真っ二つ。


誰を責めることもできず、ただひたすら自分の愚かさを呪うばかり。

しばらく固まった後、何とか気持ちを落ち着け、折角餌を買っているんだから、と思いながら、近くの釣具屋へ行きました。
当然修理なんか出来ませんし、当時予備竿なんて持つ余裕もなかったから、その釣具屋で投げ売りのグラスの太い磯竿を買いました。確か2〜3000円くらいのものでした。
でも、全くやる気になれず、結局2〜3時間やって帰りました。
その竿はその後も使われることなく、今も倉庫の片隅に眠っています。

せめてもの救いは、私を哀れに思った女房殿が竿を購入する為の資金を援助してくれたことですね。
感謝、感謝。

その後買った、ニューロッドにもさらに3〜4年後、悲劇が訪れるのですが、これは次の機会に...
ハァ...今思い出してもため息のでるお話でした。

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