皆さんは竿は左手で持ちますか?それとも左手で持ちますか?
阿波釣法を始めとする著名な釣り名人の方々は大体口を揃えて「竿は利き腕の右手で持つべきだ。」と言われます。
魚とやり取りをするために力のある右手を使う。(瞬発力と持久力)
リールを巻くだけの為に右手を使うべきで無い。(リールを巻くくらい左手でもできる)
竿を持ち替えずに仕掛けが振り込めるから手返しが早い。
と、右手で竿を持つ理由は概ねこんな感じでしょうか。
確かに、名人の方々の実績の裏付けもありますし、リールを巻くくらいなら練習すれば左手で巻くこともそんなに難しくは無いと思います。
私も一時右手で竿を持っていたことがあります。
でも、今は結局左手で竿を持っています。
何故かというと、コントロールと手返しなのです。
私のように素人に毛が生えた程度の釣り師では、まず左手で撒き餌を遠投、しかもコントロール良く遠投なんて、とてもではないですができません。
遠投を伴う撒き餌の投入には、利き腕が必要なのです。
これが最大の理由です。
私の右手竿持ち釣法?をちょっと説明してみます。
@左手で竿を持ち、更に左手の指先でオキアミを持つ。
右手で針を持って餌を付ける。
A左手でリールシートのところで竿を握り、左手の人差
し指でスプールを押さえてベールを起こす。
右手はリールシートより30cmくらい上に添える。
B右後方に竿先を向け、腰を右から左に回転させながら、
左手で竿を右から左斜め上方に向けて振る。
このとき、右手は竿を押し出すすように振る。
C竿の弾力を使って、仕掛けを前方に飛ばす。
ある程度仕掛けの空中での動きを見届けたら、右手は
竿から離し、撒き餌杓を持ち、撒き餌を掬う。
D仕掛けの着水前にスプールを左手の人差し指で軽く押
さえながら仕掛けを減速させ、遠くから針、錘、浮きとな
るように道糸を張って着水させる。同時に仕掛けを手前
にゆっくり引く。
E仕掛けを手前に引きながら、右手で撒き餌を仕掛けの
投入地点より潮上で且つ手前(ポイントを通る潮筋)に投
入する。
Fそのまま撒き餌の若干潮下まで浮きを引き、撒き餌杓
は持ったまま右手でベールを倒してリールを巻き、道糸
の弛みを取る。
G左手で竿を潮上に倒して道糸を張りながら仕掛けを流す。
同時に右手の撒き餌杓でで撒き餌を掬い、仕掛けの潮
上に追い撒きをする。
こんな感じです。左手はリールシートのあたりで竿を握ったまま全く離しません。
竿を持ち直さないから手返しも早くなります。
当然、撒き餌を打つタイミングは状況により変化しますが、利き腕の右手は割合フリーな状態にあるので、いつでも撒き餌を楽に投入できます。このやり方だと、餌取りが非常に多い場合など、撒き餌で餌取りをかわしながら仕掛けを投入し、馴染ませていくのにとても都合が良いのです。
上述のC〜Eは殆ど一呼吸の間に行うようにします。これが左手で撒き餌を打とうと思うと、なかなか難しいと思うのです。当然Gで仕掛けを流しながら追い撒きする場合もそうです。
器用な利き腕である右手を空けておく。取りこみ時に玉網を操作したりするのも便利です。
また魚の引きが強い場合には右手を竿に添えて対応し、魚が止まればすぐにリールを巻きます。
Bで竿を右から振りこむのが困難な場合は右手を竿尻に添えて、軽く右手で竿尻を身体のほうへ押さえ込むようにしながら左手で竿を振れば振りこみやすいです。
1点忘れてならないことがあります。
やはり左手は右手より力がないのです。長時間竿を操作していると、かなり疲れてきます。
私は、上述したような屁理屈を通すために、日ごろからダンベルなどで左手の筋力アップをするように心がけています。
(日ごろから...嘘だなぁ。たまにしかやってない。ついつい仕事が遅くなるので...)
竿は左手?右手?
どちらがいいとは言いません。というより名人の方々が右手というのだから、きっとそのほうが正しいのでしょう。
でも、本やビデオで言われていることを鵜呑みにするより、自分で納得のいくスタイルを見つけたい。
自分は自分です。やり易いようにやるのが一番です。
それに瀬戸内海釣り師の私の対象魚は尾長グレではありません。チヌと30cm程度の口太なのです。
必ずしも豪腕はいりませんしね。
以上、またまた屁理屈でした。