獲物を狙う奴

28cm〜33cmチヌ
3枚です。
チヌの活性より餌取り
の活性が顕著に高く
なってきました。

にしても型がでません。


奴は鋭い眼光で狙いを定めていた。
何度も何度も隙を伺い、上空を旋回する。

俺も奴の殺気を頭上に感じながら、動揺を悟られまいと平常を装いつつも、隙を見せないよう神経を尖らせていた。

一瞬!俺が背後に置いてあったデジカメを取ろうと背中を見せた瞬間のことだった。
奴は俺の獲物目がけて急降下。余りの速さに俺は呆然とするだけ....なんてね。

いやいや、トンビですよね。よく釣りをしていると上空を飛んでて、小魚なんか置いていたらスッっと降りてきて、取っていかれた経験ございませんか?余り鳥に詳しくないので、本当にトンビなのかどうか知りませんが。

そのトンビ?さん。自分の大きさと獲物の大きさを測り損ねたのかな。撮影の為岩の上に並べた本日の釣果(上の写真)目がけて急降下。いや、ホント殺気を感じてはいたんです。狙ってんだろうなぁって。
写真だとよく解りませんが右下のチヌの体の真ん中辺りの鱗が剥げているんです。
ひゅ〜う、ガサッって感じで足で掴もうとしたみたいですが、そりゃ難しいですわね。30cmを超えたチヌだし、季節的にもよく太って重たい時期ですもん。

一度失敗しても、ず〜っと頭上をグルグル、グルグル。正直ちょっと怖かったですが、なんとか無事撮影完了。
私の獲物も奪われずに済みました。
トンビも一声賭けてくれれば、磯ベラくらい投げてあげたのに...草フグなんてどうかな?(冗談です)冗談ついでですが、私の投げ釣り仲間にいい年したイタズラ小僧がいまして、昔の話ですが猫に草フグをやろうとしたんです。考えてみれば非道い話ですが、猫は偉い!!草フグには見向きもしません。他の小魚なら食べるのに。まさか経験したことがあるとも思えませんので、本能的に知ってるんでしょうね。凄いものです。


さて、本題に入りましょう(前置きが長いって...)
今日は当初予定はしていなかったのですが、事情が変わって午前中のみ釣行出来ることになりました。
前回潮が小さいながらチヌの活性が高かったA地磯へ向かいます。今日のような潮の大きいときのポイントの雰囲気を探るのが主目的でした。
前回の反省から、荷物は最小限。フローティングベストのポケットに仕掛け類は全部詰め込んで、クーラも持たずにストリンガーのみ持参します。ロッドケースには袋入りの集魚剤2.5袋を詰め込んで磯際を歩き、釣り座の岩場に到着。

流石に、2投目でHIT、とはいきませんでしたが、10投目くらいかな。いきなりチヌがHITします。
30cm強くらいのいつもお馴染みの引きを楽しみながら、浮かせに掛かった瞬間...またやっちゃいました。
バラシです。掛かりどころが悪かったのでしょう。
このバラシでリズムが狂います。当然チヌの警戒心も上がったはずです。

磯ベラ,草フグの猛攻に合います。

そんな中、ジワッ、ス〜っと浮きが2段引きで入ります。合わせるとさっきばらしたものと同じような手応え。
浮かせるとやっぱり30cmちょっと超えたくらいのチヌです。引き抜こうとしましたが、やっぱりこの時期のチヌはよく太っているので持ち上がりません。玉網で掬います。

ボウズ脱却。安心して釣り再開。

陽が高くなってくると、撒き餌を打つと黒い固まりが海面に出来始めました。徐々にその固まりは大きくなってきます。スズメダイですね。下の方にはコッパグレが狂喜乱舞しています。
餌取りの活性が先日とは比べものにならないくらい高くなっています。おまけに大潮のはずなのに潮が少ししか動かないんです。「今日は苦労しそうだなぁ...」などと独り言をいいながら釣りを続けます。
仕方ないので、撒き餌を左右に打ち分けながら、餌取りの動きを見て一投毎に仕掛けの投入点を変えて対応します。夏〜秋のシーズンほど活性が高くないのでこれで対応できそうです。

そんな中でアタリ!さっきより少しいい引きでしたが、玉網に納まったのは33cmのチヌでした。これはよく引きました。

潮止まりを挟んでチヌの気配が消えてきました。スズメダイとコッパ、草フグはどんどん増えてきて活性も更に上がってきます。

懸命の打ち返しを続けていると、待望のチヌのアタリ!浮かせてみるとちょっと小さい。30cmを切ったサイズです。そのまま引き抜きます。

後は時折20〜25cmのコッパが鈎掛かりするので、これを楽しんだのみ。11時半、納竿しました。

感じとしては、チヌの活性自体は小潮の前回と余り変わりなかったようですが、餌取りの活性が前回とは比較にならない程高かったです。海が穏やかだったことも原因でしょうか。
何れにしても、これからは餌取りとの戦いですね。フカセの宿命ですから、この困難を如何に乗り切るか。これを楽しみましょう。

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