ポイント争奪戦!そして風...

本日の釣果(1999.10.24)

チヌ36cm×2,32cm,
  28cm,26cm×2

餌取は草フグ、小ベラ、サ
ヨリといったところ。
今日の強敵は強風だった。
新ポイント。どうなることか
と思ったが、なんとか釣れ
てヨカッタ...


10月23日
高橋さん(「広島湾のチヌ釣り」)から電話。
「いやぁ、風が吹き出すまでだったけどねぇ。今日はいけるなぁと思ったよ。バタバタっと最初から釣れてねぇ...」
M地磯で14枚の釣果らしい。たいしたものだ。団子釣りでは知る人ぞ知る方ですが、フカセはまだ始めてそんなにまで日が経っていないのに。

予想通り明け方からの強風でかなり苦労された模様。
さて、どうしたものか...
高橋さんの釣果を聞くと心揺らぐものも無いでは無いが、M地磯はなるべく行かないように心決めている。自分の釣りの幅を広げるため、色々な状況,始めての場所への対応力を付けるため...理由を付ければそんなところだろうか。
何れにしてもM地磯がまともに風を受けるのは容易に予想ができる。その程度にもよるが、同様に風を受けると思われる攻めてみたいポイントがある。
あと、春にそれなりの釣果を出したA地磯の秋の状況も確かめてみたい...
非道い強風ならS地磯。ここは背後の山が風を遮ってくれるはず。

さてさて....

10月24日
さて、どうしたものか。(道中の車の中)
未だ行き先を決定できずにいます。
ところが...時間は5時頃でしょうか。道端の旗や植木が風に煽られてバタバタしています。
「おいおい...」なんと日が昇る前から強烈な北風。これは攻めてみたかった新ポイントは断念した方が良さそうです。

仕方ないので取りあえずS地磯方面へ。ところが...全ての知られているポイントは既に場所取りされているではないですか。
一般的に?秋チヌの釣果が上向いてきているようですから(年中やってるとよく解らないですねぇ。夏から同じような釣果が出てるし...)、これからは場所取り合戦に気合いを入れるしかないか、などと溜息混じりに考えます。
取りあえず唖然としながらも、やむを得ずA地磯へ車を走らせます。
A地磯。・・・・・洒落にならない。山おろしの強風が谷間を吹き抜けています。これはM地磯の方がマシ。ここまでの強風はM地磯では経験していません。ここはヤメ。

さてさて、いよいよ困ったぞ。あと風がしのげるポイントと言ったらH地磯。しかし既に明るくなって来ています。大概のポイントは人が入っているでしょう。

う〜ん...こりゃ参った。

どこかでお茶を濁すしかないか...でもこの風。心当たりがない。

取りあえず車を走らせる。ふと海を見ると岩場がある。大島ではよく見かけられる道路脇の小磯です。
幸いここは風が少しはマシな感じです。
磯に降りてみます。撒き餌やゴミが余り見当たりません。寂しい話ですね。こんなことで前釣者の有無を判断するのが当たり前になってしまうなんて。
最近フカセをやった形跡は殆ど見当たりません。

時間もどんどん経っていますから、新ポイント開拓!命名AK地磯、ということにしました。
撒き餌を作ります。最近ちょっとマンネリ気味のチヌパワーV9とオカラダンゴ、これにオキアミ3kと荒挽きを混ぜます。すると道路から、「どこかフカセのできるところはありませんか。」と尋ねてくる人がおられます。殆どの釣り場に人が居たこと、まだH地磯は見ていないことを伝えます。
みんなこの強風と早くからの場所取りですっかり困ってしまっているようです。

釣り開始。
全く知らないポイントですし、おまけに水面が風でさざめきだって見た目では全く状況が把握できません。
ここ最近フカセをやった人がいないと言うことは、積極的にチヌを集めた方が得策と判断し、5分くらいかけて15〜20投ほど撒き餌を打ってから準備に入ります。この方法はのっこみ時にはかなり効果があるのですが、秋チヌは自分のテリトリーを持って行動していますから、遠くから”チヌを寄せる”ということは余り期待できません。にしても活性を上げることは出来るでしょう。

状況を探るため、Bの円錐浮きにハリス2ヒロ、道糸にジンタン2号、ハリス中段に5号を打ちます。
仕掛けを投入して、撒き餌を手前に打つ、仕掛けを撒き餌の位置まで寄せてその少し沖合へ追い打ち、更に潮上と思われる方へもう一杯。少し撒き餌を多めに打ちながら釣ることにします。

一投目、餌が残ります。二投目、草フグ。三投目、また草フグ。こりゃ草フグの巣か?潮の動きもあまりありません。おまけにやはり風が強く道糸のコントロールにかなり神経を使います。少しでも気を抜くと道糸が吹き上がってしまうような状況です。
五投目。
浮きがジワッと滲んだ後、少し速度を増して浮きが沈みます。
アワセ!グンッっという感じのチヌ独特の重量感のある引き。引きが強い。ここのチヌは元気みたいです。浮かせると35cmクラスのチヌ。サイズは引きほどではありませんでした。

続くか!と思ったのですが、今日はアタリが続かない。

風の影響を考えて水中浮きをセット。これで30cm強を一枚。

また草フグと小ベラが私の仕掛けを弄び出しました。
仕掛けを自然にしずめて草フグを回避することにします。浮きを0号に。
これで30cm弱がヒット。沈み瀬をかわして取り込みます。

今度は表層にサヨリ。完全フカセではサヨリを掛けてしまいがちです。
浮きをBに戻して、道糸にジンタン2号、ハリスに7号を2段に打って仕掛けの沈下速度を速めます。
草フグはある程度覚悟しないといけません。

しばらくしてアタリ!アワセると最初のものと同じような強い引きです。沈み瀬に走りますが、これを止めて浮かせます。最初のと同じくらいのチヌです。

なかなか...当に拾い釣り状態。仕掛けを投入する場所、仕掛け等々を細かに変更しながらやっと釣っているという状態です。
おまけに風。風上に穂先が向くように竿と玉網を岩に立てかけて(かなり寝かせていた)いたら、突風に煽られて竿と玉網が起きあがって反対側に倒れてしまうほど...玉網を流しそうになりました。

5枚釣った時点では既にかなり潮位が下がっています。どうやらここはかなり浅い模様。
干潮近くで結果が出せないようだと新ポイント開拓成功とは言えません。
潮位が下がった状態で1枚釣りたいところ。
元の釣り座付近では干出し岩が邪魔になって思うように攻められないので、釣り座を10mほど移動し、別の干出し岩の上に上がり、ここから攻めてみます。
30分ほどして待望のチヌっぽいアタリ!サイズは小型でしたが、なんとか潮位が下がった状態でも厳しいながら釣りはできそうです。

これで納得したことにして納竿します。状況の解らない新ポイントと強風を取りあえず何とか克服できたということにしておきます。


最近始めての釣り場でも釣果が出せるようになってきました。
これが原因か、はたまた今日のような実績のないちょっとした小磯でもチヌが釣れることが確認できたことが原因かは解りませんが、なんだかチヌはどこにでも居そうな気がしてきました。
そう思うとあそこの道路脇でも、あそこの小磯でも、あそこのテトラでも...ポイント選択で悩んでいたことがバカらしくなってきました。
固定概念に捉われないようにポイントを開拓しようと思っていたハズなのに、いつの間にか磯っぽい磯ばかりを求めていたようです。
チヌがどこにでも居るのは当然のこと(こう言うと、ちょっと語弊もありますが)、後は釣り人がどこででも竿が出せるという柔軟な発想を持っているかどうかということでは無いでしょうか。

今度今日のような状況になったら、迷わず”その辺で”竿を出してみましょう。
(磯好きだから、その辺の小磯になるでしょうけど...)

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