痛恨! 一瞬の時合い

本日の釣果(2000.2.26)

チヌ31cm×1枚

時合いは一瞬。
良型痛恨の糸切れ。

卵未だ小さく、のっこみは
遅れ気味?


釣行の予定は無かったのですが、急遽釣行可能となり、またまた偶然にもそのタイミングで「チヌに憧れて」HPの友波さんからのお誘いがあり、本日の釣行となりました。

K釣具大島店で友波さんと待ち合わせ、2〜3ポイントの状況を確かめながらA地磯へ向かいました。
昨年のっこみ時にお世話になったA地磯ですが、恐らく大島ではのっこみが比較的早くから始まるのではないか?という読みがありました。今日はその”走り”を狙っての釣行です。

潮が低かったので、崖越えをせずに釣り座に到着。ここは崖越えさえなければ比較的楽なポイントです。


釣り座の周辺の状況を確認すると、昨年同様かなりの数のガラ藻が生えています。攻めにくそうですが、のっこみの条件は兼ね備えています。釣り座の前一面に群集している訳では無いので、竿出しは十分可能です。

比較的風もなく穏やかな天気だったので、取りあえず00号のSサイズの浮きを使った完全フカセ仕掛けをセットします。ここは流れの緩いポイントなので、上下の棚を探るには完全フカセが最適です。

竿出しから磯ベラが頻繁に竿を曲げます。ある程度撒き餌を入れたらコッパグレが湧くかと思ったのですが、コッパは姿を見せません。

しばらくするとボラの大群が...これはいけるか!と思ったのですが、チヌの気配はなかなか出てくれません。

若干当て潮気味なので遠投したいのですが、00号Sサイズの浮きは遠投が難しい...そこで0号のレギュラーサイズに浮きを変更します。ハリスにG5を打って残留浮力を殺します。
相変わらず竿を曲げるのは磯ベラ、フグもちらほら姿を現し始めたようです。時折ハリスに歯形が付いています。
チヌのアタリがないので、浮き下を深めに調整します。が、アタリません。

しばらくして浮きがジワッと沈みます。アワセを入れると....何の抵抗もなく道糸が宙を舞います。また草フグにやられてしまったようです。あ〜あ...浮きが...

レギュラーサイズの0号の持ち合わせが無かったので、B負荷の浮きを使い、道糸にG2、ハリスにG5を打って浮力を殺します。


昼前、何時頃だったでしょう。
風もなく穏やかな天気だったのですが....
空が見る見る黒い雲に覆われてきます。
突風!!そして雹!!みぞれなんて生易しいものではありません。バラバラバラバラと小さな氷の固まりが降ってくるのです。「イテテテテ!」なんて言いながら、余りの風の強さに山側に避難します。さっきまでの凪はどこへ行ったのか???

・・・・・・我慢できない性格なんですねぇ、これが。
海を前にしてじっとしてられない。
いそいそと竿を持って釣り座へ。時折突風。海は波がどんどん激しくなり、比較的高い今日の釣り座でも時折波飛沫がかかります。

仕掛けを修正。道糸に付けていたG2を外し、ハリスにG5を2つとG7を多段に打ちます。
波気に負けて刺し餌が不自然な動きをするのを防ぐためです。

突風の間隙をついて、仕掛け投入。そして撒き餌。風に煽られて思うようにコントロールできません。

しばらくして、やはりじっとしていられないと見える友波さんも釣り座へ着きます。

そんな時の出来事でした。

浮きがガラ藻の際でノタッっというイメージで水面下へ。何の気無しにアワセを入れた瞬間、
ガシンっという衝撃、そしてグングングンっと頭を振る感触、一瞬で良型と解る引きです。
竿も胴元から曲がっています。身構えていなかったので、思わず少し糸を出して体制を立て直そうとしてしまいました。テンションを掛けたまま2度ほど短くリールを逆転させ、竿の角度を立て直してレバーブレーキを握り治した瞬間!竿がテンションを失い、道糸が無情に宙をさまよいます。

痛恨の高切れ。恐らく岩に道糸を当てたか何かで傷が入っていたのでしょう。
この日2つめの流失となった浮きが水面を漂っています。

一瞬の出来事。手に残った強烈な手応えに、足が少し震えています。


あの時、道糸を点検していれば....釣りをしていると、あの時ああしていれば、とかこうしていれば、とか思うことが結構あります。でも決してやり直しはきかない。いつ訪れるか解らない次のチャンスのために自らに言い聞かせるしかありません。


何れにしても、刺し餌を落ち着かせる作戦は成功しているようです。今度は2Bの浮きに、道糸にB、ハリスにG5×2とG7を打って、急いで釣り再開です。

それから数投後、沈み岩の向こうで浮きが滲みます。アワセ!すぐにチヌと解る引き...が、先ほどの衝撃に比べるとなんとも力の無い引きです。ガラ藻をかわして浮かせたのは30cmクラスのチヌです。

物足りなさは感じましたが、取りあえず4連敗だけは免れました。念のため玉網で掬い取り込みます。

時間にして5〜10分くらいの間の出来事でしょうか。その一瞬だけチヌの活性が上がり、その後は再び何の音沙汰も無くなってしまいました。

釣り上げたチヌのお腹を見てみると、未だ卵は私の小指ほども無いくらいで、決して熟成してはいませんでした。釣れ方も底に近い棚で、しかも一瞬だけ喰いが立つといった冬チヌ独特の状況です。今年はのっこみが遅れ気味なのでしょうか。
ここ最近、かなり冷え込みが続いているので、これが原因なのか...

今しばらくは冬チヌを念頭に置いて竿を出した方が良いのかも知れません。
あと2〜3週もすれば、地磯ののっこみも始まるとは思うのですが...


さて、痛恨の道糸のブレイク。溜息混じりで帰路につきます....が、A地磯名物崖越えがお待ちかねでした。ふぅ....


戻る     (「釣果報告チヌ」へお戻りの方はここをクリック)