春。

桜と菜の花と。これ以上春を表す構図はないかも?

暖かい日が続いています。
ついこの間まで「いつになったら暖かくなるのか...」などと言っていたのに、
動くと汗ばんでしまうような季節になってきました。

私は酒が飲めない(アルコールに弱いだけです)ので、所謂”花見”と言われている宴会にはさほど興味は無いですが、やはり柔らかな春の日差しと桜の花びらの下で弁当など広げるのは気持ちいいものです。

写真は昨日娘に急かされて近所のチチヤスハイパークにてお弁当を広げたときに撮影しました。

その娘。先週金曜が入学式でした。いよいよ小学生です。明日から子供達だけで登校です。
初々しい小学一年生と桜。これまた何とも春。いい構図です。

本日の釣果(2000.4.9)

チヌ36cm,35cm
      26cm×2

この他1枚バラシ。
餌取りは子メバル。

何れも未だ卵小さく、
のっこみはまだ走り?


さて、投げ釣り師にとって春は花見ガレイ。五目釣り師の方にとっては春告魚(メバル)。
我々チヌ師にとっては”のっこみ”なんですが....

どうも調子が出ない。おまけに漁師の網に悩まされたり、雨に打たれたり、強風に煽られたりと辛い状態がひたすら続いています。そろそろなんとか”春”に逢いたいものです。

先週、釣りの帰りに竿を購入しました。何時行くとも解らない遠征用の意味も含めて1.75号のグレ竿という選択。しかし買ってしまうと使いたくなる。
今日は友波さんと連れだって例によって周防大島の地磯フカセ。我々の”春”との出逢いと、我が新しい相棒となるグレ競技スペシャル2 1.75号の初登板です。

地磯でこの竿は完全にオーバースペックですし、結構重たいので普通は使わないんでしょうが、今日はまぁとにかく振ってみたかったということでお見逃し下さい。

S地磯。
先週金曜日の平日釣行で小型1枚に終わっています。
今日は先週の岩場の隣の岩場に2人して降ります。早朝5時45分くらいが干潮の潮止まりです。丁度磯へ降りたはそれくらいだったので、足下は水深50cmほどしかありません。
ゆっくりと撒き餌を準備します。

竿。一応いつもの竿は持ってきていますが、今日はこちらはお休み。ニューロッドを取り出します。

新しい道具というのは、最初に使ったとき釣れると釣れないとではその後のイメージが大きく変わってしまいます。何とか一枚でも釣りたいものです。

釣り開始。・・・・・・メバル・・・・・・ん?餌無くなってないぞ!チヌが寄ったかな?・・・・・あ、餌取られた・・・・・ありゃ?またメバル・・・・・・・・

「マズイ」。友波さんと何とも言えない嫌な予感に震えます。

潮が徐々に高くなってきます。流れは止まっているに近いくらいのスピードで緩やかに動いています。

しばらく静かな時が過ぎます。

B負荷の円錐浮きにハリス上段にG7、道糸にG2を打って流していたとき、浮きがユラッっと滲みます。糸ふけを取って軽く誘いを入れます。しばらくして更に浮きが沈んでいきます。一呼吸おいてアワセ!
チヌです。引きからすると30cmクラスでしょう。ニューロッドは物足りなげに円弧を描いています。竿の弾力で浮き上がってきたチヌは思ったより大きい。35cmクラスです。ちょっと引きの弱いチヌでした。

少しして、今度は友波さんのチヌ競技SPが綺麗な円弧を描いています。やっぱりチヌはチヌ竿ですね。慣れた竿さばきでチヌを浮かせ玉入れ完了。
「これでお互い落ち着いて釣りが出来ますね〜!」なんて意ってたら....ぼちゃん....「あ〜落としてしまった。」友波さんの声が響きます。ストリンガーに掛けようとして手が滑ったようです。これは...

さてさて、気を取り直して釣りを続けます。
海にはボラの大群が水面で口を開けて撒き餌を待っています。潮はやや速度を増して沖合に流れ出ています。

浮きが滲む!アワセ!お!今度はよく引く...と思ったらなんとも小さなチヌ。25cmクラスでした。

友波さんの方も先ほどの失態?を乗り越えてチヌを追加しています。

互いに時折ボラを掛けて落胆の悲鳴を上げています。「げ〜、またやっちゃった!」

潮がどんどん速度を増していきます。と同時にアタリも減ってきました。

仕掛けは2Bの円錐浮きに、針元から矢引にG7、更に矢引にG5、道糸にB、浮き下を5mちょっとくらいまで深くして手返しを続けます。幸い足下からいい感じで潮が沖合に流れ出ているので、足下から撒き餌を断続的に入れて刺し餌と撒き餌の同調時間を少しでも長くさせるように努めます。

張りを掛けた後ラインを送ったときです。かなり沖合まで流れた浮きが不自然に波間に消えたような気がしました。実際の処殆ど浮きは見えていません。普段なら竿先に聞いてみるのですが、この時は何の気無しに竿を煽りました。するとグンッっと竿先が絞り込まれます。
沖合で掛けたので少し時間を掛けて磯際へ。目寸では朝のチヌと同サイズくらいです。
ふと周囲を見渡すと玉網がない。この時、既に潮は引きに入っており、ようやく波に洗われなくなった干出しに移動していたのですが、玉網を後ろに置いたままだったのです。友波さんは少し離れているし、やむを得ずそのまま足下の岩の上にずり上げます。ふぅ〜、と一息ついてハリスを持って持ち上げようとしたら、ハリスがプチン!おわっと!しかし残念ながらチヌさんは私に捕まってしまいました。

この後1枚バラシ。水面近くまで浮いていた魚体は30cmあるかないかくらいのものでした。

時間はもう13時を回っています。撒き餌もかなり減ってきています。
よし、14時までにもう一枚釣ろう!自分にプレッシャーを掛けて手返しを早めます。

それから少ししてアタリ!アワセると乗ってきましたが、これは小型、25cmクラスのチヌでした。そのまま引き抜きます。何れにしても1枚釣ったことには変わりなし。

その頃から潮が完全に止まり全く食い気が無くなってしまいました。友波さんが一足先に納竿。私も少しして納竿しました。

ニューロッドは取りあえず釣れた!ということで、今後に期待。まぁ釣るのは私ですけどね。
ULガイドと硬めの穂先のお陰で糸絡みが全くなく、また全体に張りもあるので仕掛けの投入もコントロールがつき易くいい感じでしたが、やはり重い。少し腕が疲れました。元竿が太く、長さも5.0mなのでさほど持ち重りがするという訳ではないのですが、やはり一日竿を握っていると結構差がありました。
何にしてもそのうちこの竿が似合う場所へ遠征してみたいものです。


釣ったチヌは未だ身もさほど厚くなく、卵もまだ小さなものでした。
でも一応我々チヌ師にとっての”春”を戴いて帰れたということで、今日はそんな春の一日でした。


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