そう言えばこんな感じ

本日の釣果(2000.10.8)

チヌ 30〜34cm×9枚
   25〜30cm×7枚
  22〜24cm×12枚
     (10枚リリース済み)

秋の団子釣り...
こんな感じですね。

今回の鳥取西部地震で被害に遭われた方。お見舞い申し上げます。
ここ広島でも、滅多に感じないほどの揺れでした。今日も余震が続いています。
自然の力は、やはり恐ろしいものです。

自然の中で生かされている。我々人間は、そのことを忘れて驕りがちです。
この様な天災に遭うと、如何に人間が無力かを思い知らされます。自然に対して畏怖と感謝の気持ちを持って接しないと、いつかツケが回ってくるでしょう。


さて、

昨日。
先週のヤズ釣行で気を良くして(たった一本で...)、陸からの青物用タックル一式を購入することにしました。
友波さんに相談して、一般的なタックル一式を....と思ったのですが、どの釣具店にも欲しいものがありません。
やむを得ず、ロッドは行きつけの釣具屋に注文。リールは岩国の釣具屋に在庫があったので、後日買いに行くことにしました。

ロッドを注文した釣具屋でのこと。
店員さんに一つ尋ねました。「ダイワのVIKING ST44という掛かり釣りによく使われるリールはないですか?」

先日の堂の浦でのカセ釣り初体験のとき、掛かり釣りでよく使われるこのVIKINGを貸していただいたのです。非常にシンプル。片軸受けで、ロッドを握った親指でスプールをフリー状態に切り替え可能。
団子を落とすのに非常に便利。また、魚を掛けた時には、ロッドを握った人差し指でスプールにブレーキを掛けて、糸を出したり止めたり。リールの基本。そんな感じでした。

それ以来、このVIKINGを紀州団子で使っても面白いだろうな...と思っていました。
以前、団子を専門にやっていた頃、私はルアー用の両軸受けリールを使用していました。理由はスピニングリールのように横方向の捻れがラインに起こりにくいので、穂先に絡みにくいことが主なものです。
ただ、スプールの径が小さいので、ラインに癖が付き易い、また上向きにセットしないと使えない、という難点はありました。

その点、VIKINGはスプール径が両軸受けリールより大きく、また、上向き,下向き,右巻き,左巻きが好みに応じて自由に設定できるのです。

話は釣具屋に戻ります。
「そういえば...」店員が奥に入っていきました。

その手にはVIKING ST44。
どこの店頭にもなかったこのリールが、店の奥に眠っていたのです。

早速買い求めました。

がま磯にVIKINGを装着して釣りをした人って、どれくらいいるのかなぁ〜...などと考えながら、よく見るとがま磯にピッタリのカラーリングをしたVIKINGを竿に装着。下糸に安物のナイロンラインを巻き、その上にフロロカーボンハリス1.5号を巻きます。

気持ちは完全に団子モードです。

高橋さんに誘いを掛けてみたのですが、先日の地震の影響で、仕事から抜けれない様子。


明けて今日。日曜日。雨...また雨。もう何週間雨に濡れながら釣りをしているでしょう。

雨の日の団子は苦手です。団子の質が保持できません。


今日の新兵器。VIKING ST44を装着した竿を持って、海に臨みます。
地震の影響が気になるところですが、やれることをやるしかない。

釣り開始。
団子が....久しぶりの団子なのですが、いつも目の粗い砂を使用するのですが、横着をして家にあった目の細かい左官用砂を使い、更にいつもと同じ配合にしてしまいました。糠7に対して砂5くらいです。
締まらない...いつもはもっと軽く握っても、ギュッっとしまるのに、今日は力一杯握らないと、底まで到達しません。これはキツイ。

団子に刺し餌のオキアミを包んで投入。私の団子釣りは大体が竿下から竿2本くらいの間にポイントを設定するのですが、このポイントはそもそも竿下くらいの方が良く釣れるポイントです。

VIKINGのスプールが軽く回り、糸が出ていきます。フロロカーボン1.5号通しですから、糸スベリもなめらかです。

浮きは円錐浮きをゴム管+楊枝で針から2ヒロより下に移動しないように設定しています。

リールはいいのですが、団子がいけない。割れがコントロールできていません。
久しぶりということも影響しているのでしょう。

とは言いながら、昔取った杵柄とでもいいましょうか、それなりに形にはなっているように思います。

アタラない.....底を30cmほど切ると、高い確率で草フグ....そして、近年すっかり見ることが無くなったヒイラギが掛かってきます。這わせから底トントン、そして底から20cm以内に浮かせた状態...と色々試しますが、とにかく渋い。這わせると刺し餌が残って上がってきます。

そんな中、最初の一枚。竿の握りに少々戸惑いながら、取りあえずボウズ回避です。秋チヌのレギュラーサイズ。25〜6cmでしょうか。

しばらくして、30cmクラスを一枚とリリースサイズ2を2枚追加。しかし、なかなか活性が上がりません。


雨.....一時、殆ど止んでいたのですが、またまた本降りになってきました。只でさえ思うようにコントロールできない団子の割れが、ますます難しくなってきます。



潮止まり前、だったと思います。

余りに状況が悪いので、這わしを一ヒロ以上とって、実質1mくらいは海底に這うように設定します。
浮きも、それまで0〜Bくらいのものを使っていたのですが、約15mの水深と、吹き始めた風に対抗するため、3B+水中浮き3B+G5という設定に変更です。

これが功を奏したのでしょうか。

浮きが水面下3cmくらいのところで、ジビジビと僅かに動きます。このポイントでは良くあるアタリです。アワセを入れると、案の定、チヌが乗ってきました。

ここから一気にピークへ。何連発だったか覚えていませんが、手返しの都度チヌが掛かってきます。

それも、時間が経つにつれ、アタリの出方も大きくなり、また針を飲み込みがちになってくるのです。当に団子に酔った状態とでもいいましょうか。

アタリが一呼吸おいたタイミングで、這わせ長さを短くしたり、底を切ったり...
飲み込みがちなので、チヌ針0.8号→1号→2号→4号...ほとんどチヌ釣りでは使ったことがない4号なんて針で出したにもかかわらず、飲み込まれたりします。

25cm以下で、針が外せて、血が出なかったものはその場でリリースします。


こんな感じでした。私が昔、毎週毎週団子に通っていた頃。
そう、丁度こんな感じでした。型はもっと小さかったけれど....

あの頃は、これで楽しめていたのですが....どうも、こう工夫無しで食ってくる状態が続くと、気分がダレてきます。


そんな気分を引きずったまま、納竿の時間を向かえます。何枚釣っただろう。
リリースしたのが10枚です。スカリとストリンガーに繋がれたチヌは18枚。逢わせて28枚。最大寸は34cmでした。当に秋の団子釣り。まぁ偶にはこんな釣りもいいか....などといいながら、やっぱり釣れないのを釣るのがチヌ釣りの醍醐味かな?などと...またバチが当たりそうなことを考えたりした私でした。


VIKINGですが、フロロカーボンラインと相まって、非常にいい感じでした。
これからも、遠投の必要のないポイントなら、これからもずっと使いたいと思います。


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