これから始まる

本日の釣果(2001.1.8)

チヌ29cm×1枚
ここからスタート。


年末に続いて、所用で再度帰省されたBBSでお世話になっているKABEさんとの釣行を計画していたのですが、諸般の事情でKABEさんが帰られることになりました。
今回は友波さんと3人での釣行を考えていたため、結果的には友波さんと久しぶりにご一緒することとなったのです。ただ、友波さんはジギングとのダブルヘッダーとのことなので、ご一緒するのは朝方の数時間だけ。


友波さんと釣具店で待ち合わせ、釣行先を思案します。天気予報では「・・・のち北の風が一時やや強く...」と言っていましたので、取りあえず北風が凌げる場所...そんな条件で幾つかピックアップした後、メジャーポイントへ入ることとしました。

いつもの釣り座へは、少々潮が高すぎて渡れそうにないので、磯の付け根付近から竿を出します。

未だ沈んだ干出しとなる岩や藻が足下から約10m沖まで密集しているため、その沖合を釣らなければなりません。

竿出しからしばらくは緩やかに潮が動いていましたが、ここの潮はなかなか安定せず、フラフラと方向を変え、また潮の速度もコロコロ変わります。
しかし、潮は動いていますので、何となく期待は持てそうな感じです。

早々に友波さんが竿を曲げます。が、よりにもよって、いつもの釣り座となる場所の裏辺りでチヌを掛けてしまったようです。「あ、切れた...」という声が発せられます。幾ら友波さんといえども、流石にあそこでは獲れないでしょう。

この時点では、未だ私には何の気配も伝わってきません。針に掛かる餌取りの数もかなり少な目。
水面とほぼ同位置の低い釣り座で竿を振っていたため、細かなアタリが見えなかったこともありますが、浮きが見え辛く、思うように撒き餌が入っていなかったことも原因のような気がします。

潮の動きが安定せず、何れにしてもある程度動いているため、仕掛けは浮きG2、ハリスにジンタンG5,G7を2段打ちした、私のパイロット的な仕掛けのまま、ジンタンの位置を調整しながら、潮に対応していきます。

しばらく静かな時間が過ぎます。友波さんはジギングの約束があるため、時間を気にしている様子。いつもに増して動作が機敏な感じがします。

私は、どうにも浮きが見え辛いため、友波さんの後ろ側にある高場に釣り座を移して、取りあえず良好な視界を確保します。


シュパッっというアワセと同時に友波さんのチヌ競技SPが円弧を描きます。群集した藻を気にしながら無事取り込み。友波さんの今世紀の初チヌを拝ませて戴きました。
友波さんはこれで切りよく納竿されました。

そろそろ、下げ潮が動き始める頃です。
私はまだまだ余裕の心持ちです。下げ潮が走れば、慌てなくても充分釣れる。そんな驕り?があったのでしょう。

一人で手返しを続けます。

・・・・・・・・動かない......いつまで経っても、潮が動かない.....

いや、どんどん動きが鈍ってきたと言った方が的確かも知れません。緩やかに流れていた浮きが、殆ど動かなくなっています。

釣り座をいつもの釣り座に移して、懸命に手返しを続けます。
偶に竿を曲げるのは、小アジ,子メバルくらい。

浮きを0号に....そして00号に....止まった潮に合わせて仕掛けを軽くしていきます。

そのうち、沖合に白波が見え始め、時折風が吹き付けるようになってきました。
この釣り座は風裏となりますから、釣り座の前の海はさざ波程度ですが、仕掛けが風に煽られ、また軽い仕掛けが飛ばせなくなってきました。

やむを得ず、浮きをG2に戻します。

この頃には、餌取りすら姿を消しています。オキアミは針につけた状態のまま上がってきます。

かといって、チヌの気配が感じられるわけでもありません。厳しい状態になってきました。
取りあえず、ボウズだけは回避したい。

やむを得ず、右沖に見えているシモリから1枚引きずり出すことにします。潮が動かないので直接仕掛けと撒き餌をシモリに被せ、ゆっくりと誘いながらアタリを待ちます。僅かに浮きが滲みますが、魚信とも確信できないような動きです。少し誘うと、浮きに変化が現れます。アワセ!グンっと竿にチヌの重量感が伝わります。
取りあえず、本当に取りあえずボウズ回避の30cm弱。

流せない以上、やむを得ないので、藻際やシモリをピンポイントで狙って行かざるを得ません。


が、ここで更なる悪夢が....

右手30〜40mの位置にイカリを降ろして船を掛けている船がいます。そこから、ウェットスーツ姿のおじさんが海へドボン。最初は更に右側へ泳いでいたのですが、危惧していたとおり、とうとう私の目の前までやってきました。怪訝な顔つきの私に「あんたら遊びじゃろうが、わしゃぁ仕事じゃけぇのぉ」といいながら、バシャバシャと....これで、藻際と近めのシモリは終わってしまいました。

場所換えも考えたのですが、時間も時間ですし、沖には泳がないというので、そのまま30m遠投で手返しを続けます。

おじさんが船を出したのは、もう潮止まり前。
このころ、やっと沖合の潮がゆっくりと動き始めました。切れかかった集中力を呼び戻すべく努めます。

が.....磯際から10mほどのところを漁船が突っ走る。慌てて仕掛けを回収しようとすると、漁船の方も、私の浮きに気付いて速度を落としてくれました。

漁船は、シモリを海の上から観察して回っています。最後には私の左手側の藻に沿って網を入れて帰っていかれました。

フと背後に人の気配が...今度はモエビで探りあるいているおじさん登場。こちらについては、私の釣りには全く関係有りませんが...

結局、すぐに潮も止まってしまい、ひたすらオキアミがついて上がってくる状態が続きます。

14時。竿を畳みます。疲れた。


今年の初釣りはこんな感じでした。
何ともスッキリしない幕開けです。

これは今年の釣りを暗示??なんて思ったりもしましたが、そんなことを考えるのは止めました。

折角、21世紀の幕開け!などと巷が騒いでいますので、今回ばかりはこれに乗りましょう。
新たな幕開け。29cmのチヌ1枚からスタートします。

ここからなら、昇っていける。

・・・・・・・・?

さて、何処へ昇りましょう。私は何を目指して釣りをするのでしょう。

何も目指さないのも一つの手ですけが、漁師のおじさんの言った「おまえら遊びじゃろうが...」という声が頭の中に残っています。
確かに遊び、だけど、私にとってはただの遊びじゃない。何かを賭けて、何かを目指して懸命になっている。
当然、漁業の邪魔をするつもりもないので結果は一緒なのですが、何か言いたかった。

今は深く考えるのは止しますが、いつか、私にとっての釣りが、何かしらの形になるときが来るのでしょうか?
そんな時がくれば、「ただの遊びじゃないんですよ・・・・・」と言えるかな?言っても仕方ないのではありますが....

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