正月の遊び


私は正月三が日は実家通いだ。妹と家族たちが実家に泊まりにくると、私が泊まる場所はない。それで、毎日深夜に帰って昼前に実家に行く。あまり遅いと早く来るよう電話で催促される。1日は夕食のあとお年玉抽選会と花札。2日目は雨だったので、百人一首と坊主めくりと人生ゲーム、3日目は初詣に行った。3日間よく遊んだ。

妹の子供たちは花札が好きだ。幼稚園の頃から仲間に入れてもらい、今では一人でちゃんとできる。実家に集まると花札花札とうるさい。さすがに父も妹のダンナもいない状態で「13時間耐久花札大会」にはならないが、結構長く遊べるようになった。点数はつけなかったが、今回は志保の一人勝ちだった気がする。

それからお手玉をした。片手で2球を回す。母は昔取った杵柄で結構うまい。でも妹の子供たちにはなかなか難しいようだ。まず両手で2球回すのがうまくできない。祖母は片手で3つとか両手で4つとか、ジャグラーまがいの技を60才過ぎてもやっていたが、今からかんがえると結構すごいことだ。

2日目は百人一首をした。確か実家に買った新しい札を置いて、うちに祖母の形見の古い札を持って帰った。実家で探してみて、どうしてもないと言うので、祖母の札を持って行った。ちょっとアンティークで子供のオモチャにはもったいなかったので、実家を探し回ったら新しい札が出てきた。CDに読み上げをさせて、妹の子供たちと4人で取った。結果は私の僅差勝ち。しかし妹が入っていたら勝てなかっただろう。20年ぐらい百人一首をやったことのない妹は、編み物をしながらでも下の句がスラスラ出てきた。妹の子供たちは、授業でやったり、ちょうど百人一首に興味がある頃らしい。

妹の子供の学校で、坊主めくりのローカルルールで「蝉丸ルール」というのがある。(坊主めくりは、百人一首の札をめくって女が出ると続けて引き、男が出ると現状キープ、坊主を引くと持ち札返上の遊びだ。)「蝉丸ルール」は坊主の蝉丸が出ると他の人を道連れにできるルールだ。もちろんターゲットたくさん札を持っている者。一度引いた蝉丸はまた山の中に戻すので最後まで勝負はわからない。結構おもしろいぞ、「蝉丸ルール」。

3日目は初詣に行った。私のおみくじは大吉。ちょっとうれしい。みんな100円のお賽銭でずいぶんたくさん願い事をしたようで、顔をあげるのは私が一番早かった。初詣の後、近所の学校で遊んだ。校門を入ると、なぜか台車があった。
「なんでこんな……おもしろそうなものが。」
どうやら、校庭で遊んでいる子供たちの持ち物らしい。台車に乗ってすべってみたが結構おもしろい。スケボーもこんな感じなのかなあ。そのあとラケットが2本あったので、2人はテニスボールを打ち合い、2人はキャッチボールをした。しかし妹と末の娘ではキャッチボールも成立しない。何もスポーツをやってないので、こんなもんかなあ。

とにかく毎日よく食べ、よく遊んだ休日だった。ゲーム機もパソコンもない、ローテクな遊びばかり。それでも結構おもしろい。


妹の子供たちは天然でおもしろい。いちばんのネタの宝庫が末の茜。この前も面白い話をわざわざメールで送ってきた。ホームページのネタにせよとの事なので、紹介しよう。

「いろんな事ができる体重計」
デジタル体重計を探しに家電店に行った、妹と娘の茜の会話。
茜「あ、あった。」
妹「それはポータブルMD。」
茜「あ、これじゃろ。」
妹「それはポータブルCD。」
茜「あ、絶対これじゃあ。」
妹「それはカーレーダー。いいねえ、音楽の聞ける体重計、速さが計れる体重計。」

「背の低い奨学生」
妹が長女のみのりに、私立の高校はお金がかかるから行かされない、と話していた時の話、
みのり「先生が、奨学生になると行ける、ゆうて言いよったよ。」
茜「えっ?なんで?、ねえ(姉のみのりの事)が背が低いけえ?。」
おいおい、それは小学生だよ。

「脱げないババシャツ」
みのりが妹に下着を買ってくれと頼んでいる時の話。
みのり「母さん、ババシャツ買って。」
妹「ええけど、一度着たら脱げなくなるよ。」
茜「えーっ何で?。ねえの首が短いけえ?。頭がでかいけえ?。」
確かにみのりは首が短く、頭がデカイが…。脱げないということは、抜けないということではない。

年末から3本送られてきた。この家は漫才である。

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