「同じ診療なのに、どうして金額が違うの?」
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「診療費」の仕組みについて、NHK出版、
きょうの健康 2005年7月号に外来、2005年9月号に入院の記事を掲載させていただきました。
よろしければ、参考にしてください。
NHK出版ホームページから、バックナンバーが購入できます。 |
現在の健康保険の計算方法は、非常にわかりのくく、受診の仕方などで、計算が変化することがあります。ここに載せているのは、あくまでも一例ですが、参考になれば幸いです。金額は、10割で表示しています。3割負担の方はその金額の3割を支払うことになります。
診察だけなのに
- 同じ診察でも、診察料は、病院と診療所では診療所のほうが、一般的に割高です。初診料(2500円・2700円)再診料(1110円・1260円)。また200床以上の病院は、簡単な検査を含め再診料が700円と安くなっています。
医療機関の規模によって値段が違うという特殊な制度が採用されています。
(平成18年4月から診療所と病院の初診料は一本化され、再診料もわずかながら近づいています)
- 同じ診察でも、時間外(平成10年4月より、昼休みでも条件を満たせば時間外の算定ができるようになりました)・深夜(22時から6時)・休日の診察は高くなります。また手術や処置も、時間外に行われると高くなります。
6歳未満の乳幼児・3歳未満の小児科の診察料も、成人より高く設定されています。
- 200床未満の病院・診療所は、月の最初の1回目の再診に、継続再診(継続管理加算)といって、50円が加算されます。これも同じことをしても料金が変わる要因です。受診される方にはわからない計算方法ですね。
(矛盾から、平成18年4月廃止されました)
- 生活習慣病(成人病)などの治療の方に、1ケ月に2回特定疾患療養指導料という名称で、指導料を算定する場合があります。(870円から2250円)
指導料にみあった説明・指導がなされないと、患者さまには納得できない料金でしょう。
(200床以上の大きな病院では、算定できません)
- 平成14年4月から糖尿病・高血圧・高脂血症の方に、生活習慣病の特別な指導管理料ができました。治療の一定部分を含んだ計算(投薬を含む場合もある)ですので、わかりにくい料金です。3ケ月に一度、文章による指導内容の交付が条件となっています。(平成18年4月、名称から指導の文字がなくなり、点数も下がっています)
- インシュリンを自分で注射している方などは、1ケ月に1回指導料を算定します。
(9000円から20000円)
指導料として月2回受診される方は、1回目と2回目の金額が大きく違うことになります。使い捨ての注射器や血糖を計る試験紙も、この指導料で支払うことになりますので、注射器のみ処方を希望することなどはできません。
同じ薬(同じ効用の薬)をもらったのに
- 薬剤師が、常駐している医療機関では、1ケ月に1回調剤技術基本料という料金を請求していますので、違うことがあります。(80円)
- 処方した薬剤の名称や用法などを文章にして提供した場合に、薬剤提供料(100円)という料金を、月の初めと薬が変わったときに算定することがあります。
- 処方箋は、風邪など一般的な病気の時と、生活習慣病の方の処方の場合、処方箋料に差があります。生活習慣病の処方箋の方が、割高です。
- 14年4月から、同じ効用の薬の処方でも、後発品が含まれているかどうかで、処方箋の金額が20円違うことになりました。薬局でも後発品があれば処方が高くなるようになりました。
処方は高くなりますが、薬剤の値段が極端に安いため、患者さんとしては、後発品があるほうが、支払い額は安くすみますので、薬局で同じ効用の安い薬(ジェネリック製剤)を紹介された場合、できれば変更されるほうがよいでしょう。
(薬も、ブランド品は高いということでしょうか)
(平成18年4月からは、、院外処方箋の様式に予め「後発医薬品への変更可」のチェック欄が設けられ、医師の署名があれば、薬局で切り替えることが可能となりました。
平成20年4月からは、再度処方箋の様式が変わり、「後発品(ジェネリック医薬品)への変更不可」欄に医師のサインがない場合は、保険薬局で薬剤師と相談の上、患者がジェネリック医薬品を選ぶことができるようになりました)
同じ検査をしたのに
- 便・尿・血液などの検査をした場合、最初の1回目に、判断料(300円〜1450円)を算定しています。2回目からは、つきません。よって、同じ血液検査をしても、同じ月の2回目は安いということになります。
- 超音波や胃カメラなどの検査は、月の2回目からは、1割引きとなっています。月が変われば、また通常料金です。
同じレントゲンをしたのに
- CTやMRIなどは、月の最初に撮影した日に、コンピューター断層診断(3750円)を算定していますので、月の2回目は、同じ撮影でも料金が違うことになります。
同じリハビリをしたのに
- 以前は発症から30日・3月・6月などの期間や、理学療法士さんの時間で金額が、変わるシステムでしたが、14年4月からは個別か集団か、何単位時間かで算定することになりました。月の単位制限もできましたので、希望してもできないこともでてくるでしょう。リハビリをしている方には理解しにくいと思います。
(平成18年4月から、これまでの理学・作業・言語療法という体系が全廃され、心大血管疾患・脳血管疾患・運動器・呼吸器の4疾患ごとの点数設定となりました。
発症からの日数上限や、これまであった月内の逓減や集団療法の廃止など、おおきく変更されていますので、医療機関で十分な説明を受けてください)
検査(レントゲン)、してないのに検査料が請求されている
- 紹介され診察を受ける際に、レントゲン・脳波・心電図を持参した場合、紹介先医師が、画像を診断する料金を請求することがあります。
(MRI・CTの場合は、初診の時だけ、それ以外は再診の場合も可能)

ごらんのように、同じ医療行為でも月に何回目か、どこに受診したかで、こんなに違ってきます。一般の方がわからないのは、あたりまえと思います。
いずれにせよ、料金に疑問があったり、明細がよくわからない場合は、その医療機関に問い合わせてみましょう。
治療は患者さま・医療側の信頼関係から成り立っています。協同の営みとしての医療のため、疑問に思われた場合は、遠慮せず質問してみましょう。
なお平成18年4月からは法で「個別の費用ごとに区分して記載した領収書を無償で交付しなければならない」と明文化されたので、領収書で内訳はある程度知ることができるようになります。(6ケ月の経過措置あり)
これは、平成18年2月の診療報酬の内容に、18年4月改定情報を加味して説明しています。
最近みなさんからよせられた、ご質問にリンク