暗室をつくる!? 


さて今回は、暗室をつくってみました。
とはいっても、暗室自体は家の建替えの際に1.5坪程度の空間(将来シャワールームに転用か?)を用意していたので、今回は中身をつくりました。
中学・高校の6年間写真部に所属しており、自家現像の経験はあったのですが…なにせ、10年以上のブランクがあり、何が必要だったかすらすっかり忘れていました(爆。
で、インターネットで検索しながら必要なものをチェック、できるだけ安価にできる自家現像道具をそろえる事にしました。

今回、用意した資金は・・・7万円(車検のために準備していた定期を解約したのですが、車検が思いのほか安くあがり、資金を捻出できました。)

<準備したもの>
暗室用品・機材
用品名 コメント
引き伸ばし機(LPL 3301D) これがないとプリントできません。
格安な入門キットです。(六ツ切り:35mm用)
イーゼル 印画紙を押さえます
フォーカススコープ(LPL II型) フィルムの粒子を見て、ピントを合わせます。(高級品もありますが、安いので十分です。)
引き伸ばしタイマー(LPL ET-400) 自身ある人は手元スイッチのON・OFFでも対応可能ですが、コンマ何秒の世界はしんどいので、あると便利です。
セーフライト(LPL LED-21) 暗室作業には必需品です。
真っ暗では手元も見えませんし…。
なお、Hiroの購入したものはモノクロ/カラー兼用です。
現像タンク フィルム現像用タンク(ステンレス製)
プラタイプもあるのですが、学生時代の習性でステンにしました。
印画紙処理用バット 3枚(現像・停止・定着用)
印画紙処理用ピンセット ピンセットと言っても、料理用トングみたいなものです(竹製)。
なお、バットと色を合わせておくと、わかりやすいです。
薬剤保存用タンク 現像液用   1L×2  … PETボトルでもよいようですが、液剤劣化を防ぐため専用品を購入。
停止液用   2L×1  … 理科実験用保存タンクを購入。薄めるとはいえ、相手は酢酸ですから。
定着液用   2L×1  … 現像液と同様な理由
水洗促進用  2L×1  … お茶のPETボトルを利用(地球に優しいリサイクル)
最終処理液  1L×2  … 同上
計量カップ 薬剤の作成時に使用します。
2L×1 … 理科実験用
650cc×1 … 液量調整用
かんはく棒 古い菜ばしを利用
手袋(静電防止タイプ) 処理済、フィルム保存時に使用します。手脂がつくのは嫌ですから。
フィルムクリップ 両おもりタイプがベスト
温度計 液温を計るために使用します。 自家現像では、液温管理は重要です。
ロート 液剤のタンク投入時に使用 2つ以上が望ましいです。
スチールラック フィルム乾燥用(2mくらいの高さが必要) つるすところがあれば、いらないです。
ダンブラー フィルム処理の際に、各液を一時的に保管します。 750cc×3
ビニールクロス 液剤による汚れの防止
キッチンラック 液剤ボトルの収納用
暗室用品メーカーリンク
株式会社 LPL http://www.lpl-web.co.jp/
株式会社 浅沼商会(KING) http://www.asanuma.gr.jp/king/dark/dark1.html ← TOPページがリンク切れの様子(なので直リン)

あとは、暗室時計なんかもあればよいのですが、Hiroはキッチンタイマーを使ってます。
(台所にあったのをがめ拝借しました。)

薬剤・消耗品
用品名 薬剤一覧 (薬液の種類は利用形態でまちまちですし、自家調合もできますが、Hiroの普段利用薬剤を紹介します。)
フィルム用現像液 フジドールE
プリント用現像液 コレクトールE
停止液 富士酢酸(50%)
定着液 スーパーフジフィクス
水洗促進剤 富士QW  きれいな水色です。(おもわず飲みたく…ならないか)
最終処理液(水切り剤) ドライウェル
薬剤メーカーリンク
富士写真フイルム株式会社 http://fujifilm.jp/personal/film/monochrome/index.html  ← わかりにくいので直リン
ここには、各種データシートがそろってるので便利です。

ここまで、富士フイルム製品一辺倒だと、まわし者みたいですね。(でも、近所で手に入るのこれくらいだし)

<手順>
手順といっても、置くだけですから…。
別の機会に、現像方法などは説明したいと思いますので、現物写真の紹介です。
これが、Hiroの購入した引き伸ばし機です。
¥25,900でした。(近所の量販店で注文)

届いてみると、ノートパソコンの箱と、そう大差ない大きさでびっくり
標準レンズもついてるし、ヘッドをはずせば、コピースタンドにもなります。
初心者用、侮れない…けど、やっぱり将来買い換えるでしょう。

ほかの用品もまとめて注文していたのですが、なんと5万円でおつりがあるじゃないですか(嬉
タンクやら、温度計やら、薬液やらの細々したものを購入して、残りは1万円ちょっと・・・どうする。

さあここから、Hiro(の財布の友)の100円ショップオンパレードです。

現像用バットです。
ピンセットは、メーカー製を使用していますが、100均であるもので十分でしょう。
フィルム現像時に使用する、液剤の一時保存用ダンブラー。
使用済み液剤をタンクに戻すとき、ロートいらずで便利です。

一応、間違えないように薬液名を書き込んでます。
予備薬剤保存用のタッパーと、水洗用の容器です。
水洗は、大量の水を使用します。

ちっちゃ目の容器で水洗をすると、少量の水洗ですみますし、常に新鮮な水を送り込めます。(水洗促進剤を併用すると、さらに、少量の水洗ですみます。)
・・・ Hiroは、写真の容器を利用した水洗用バケツの設計を目論んでいます。
物干し台でよく見かける、あれです。
結構、干せるので便利です。
ロートです。
フィルム乾燥用、スチールラックです。
今回自慢の一品です。

なにせ、これも100均アイテムで造りました。
ちょうどいい大きさのラックを探して、ホームセンターや専門店を巡っては見たのですが…高い!!
ほかの容器などを購入する目的で、100円ショップをウロツイテイルト…いいのがあるじゃないですか…とはいっても、部品なので全部で3,000円でしたが、既製品で求めると、大きいし10,000円以上するし…購入決定
早速、組み立ててみたところ、想いどおりの仕上がりに大満足!!
最大荷重10kg、2本以上の中継ぎはしないでくださいの注意書きを見ないことにして(フィルム干すのが目的なので)、最下部に水滴受け用のトースター用トレイをおき、完成!!
使用感も抜群、ただ、少しバランスがよくないのですが、そこは愛嬌。(ナンか手は打とう…地震対策
暗室使用中に、扉を開けられると困るので・・・。
本当は、電光表示をつけるつもりだったのですが、家族に敢無く却下されました。(;;
出来上がり!!

なかなかの満足度です。
あとは、電気スイッチの蛍を何とかしないと…感光しちゃう。(現在、テープで目隠し中!!)


見事に予算内に収まりました。(100円ショップ侮りがたし
狭い部屋を上手に利用していくのは、なかなか難しいです。

ご注意
暗室は、真っ暗な部屋です。
また、十分な換気が必要です

液剤の管理にも注意してください。


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