Mao〜森で別れたきみ

人間になりたくて          闇の向こうに祈りが遠ざかる
広い世界にあこがれて        恐れがぼくらに知恵を授ける

あの森を逃げ出した         器がひび割れる 鉄が叫ぶ
もう どれだけ歩いただろう     分け合うこころは打ち砕かれて

子供を祝うため蓄えた種が      賢いものだけが生き残り
いつか争いの種になる        歴史をきれいに書き改める

友を守るため掴んだ石が       森は緑 空は青い
いつか友の胸に刺さる        どうしてぼくらの血は赤い?

 こんなぶざまな姿を         こんなぶざまな姿を
 きみにさらすために         きみにさらすために
 ぼくらは二本の足で         ぼくらは歯を食いしばり
 立ち上がったんじゃない       生きてきたんじゃない
   
        - - - - - - - - - - - 
紅をさすことも           あの森へ帰りたい
覚えもしないで           歩き疲れたら星を見て
この世から消えていく        木の葉のベッドで眠りたい
おまえの白い頬
薄紫の花びらで飾りたい







    ミドリ

汚れた望みに             幼い果実も   
あらがいもせずに          赤く熟れていき
草のように耐えて          いつかたらちねの
春を身ごもった           淋しい母は
やさしいむすめ           森に座る

咲き誇る花も            分けても分けても
風に散っていく           萌えるみどりの
時の流れに             息吹に包まれ
彩りを捨てて            時の奥深く
土に帰る              人は返る

面影はみどり           
秘めやかにみどり
わたしのこころに生い茂る
ゆらゆらとみどり
ゆらめいてみどり
わたしの瞳を染める

     - - - - - - - - - 

         刈られむしられはぎ取られても
         切られちぎられ裏切られても
         ひとり さとり すべてを みとり
         鳥に実りを 人に祈りを

     面影はみどり
     静かにみどり
      いのちの痛みをいやす 
     きらきらとみどり
     きらめいてみどり
      渇いた大地によみがえる







    

涙も流さず永久(とわ)の別れだ        あのとき殺した小さな叫びが
この崖から見下ろしてごらん         ぼくの胸を突き破る
夜の入り江の小舟のように          明日を夢見て歯が生えかわる
人の暮らしのともしびは穏やかだ       笑いながら掟を破れ

今夜ぼくらの家が燃え上がる         苦いミルクはもうたくさんだ
年老いた星がこぼれ落ちる          別れの唇に毒を注げ
冷たい子守歌聞かせるよりは         ほら 今 夜の彼方
痩せたその手で突き飛ばしておくれ      もだえ苦しむ朝が生まれてる

 ありがとう ママ              ありがとう ママ
 だいじょうぶだ ママ…さよなら       だいじょうぶだ ママ…さよなら

だれもがたやすく愛を歌う          だれもがたやすく群れ集う
ぼくは悲しみ噛みしめる           ぼくは孤独をかみ砕く
牙をむくのは愛しているからさ        牙をむくのは愛しているからさ  
 だれもぼくを                だれもぼくを
 子犬のように                人形のように
 飼い慣らせはしない            操れはしない
Love is Fight…              Love is Fight!