■アプローチタイルの盛り上がり量の検討
道路 ~ 門扉 ~ 玄関へと続く我が家のアプローチは、正方形のタイルを若干のすき間を設けて規則正しく並べ、すき間に目地材を流し込んで施工されています。 土間コンクリートは打設されおらず、下地のバサモル(?)に直接タイルが張られています。
数年前からタイルの一部に盛り上がりが発生していて、最近一段と目立つようになりました。 当初の施工不良の可能性がありますが、外構業者は盛り上がりの原因は不明だとしています。

ここでは、タイルまたは目地材の温度(熱)や水分(雨水)などによる膨張が盛り上がりの原因と仮定して、その量について検討しています。
アプローチのタイルと目地の2スパン分を図のようにモデル化します。 1スパンの長さが a です。

タイルあるいは目地材(の片方または双方)がΔa だけ膨張したとします。
アプローチが水平のままなら、膨張により内部に圧縮応力が生じますが形状は維持されます。 しかし、目地に亀裂やすき間があり、歩行などでアプローチのタイルの水平が崩れ、傾きがある場合には膨張によって盛り上がりとなって表れる可能性があります。
膨張量が単純にタイルの盛り上がりとなると仮定した場合、その高さ:h は以下のように計算できます。
(a + Δa )2 = a2 + h2
2aΔa + Δa2 = h2
左辺第2項は2次の微小量で、これを無視すると、
2aΔa = h2
∴ h = (2aΔa)1/2
例えば、a = 100 mm, Δa = 0.1 mm ならば、h ≒ 4.5 mm となります。
わずかな膨張が大きな盛り上がりとなって表れることがわかります。
ホーム