■車の数学(8): 車の変速比とスピードの関係

 ピストンの往復運動はコンロッド 〜 クランクシャフトで回転運動に変換され、トランスミッション(変速機)、ファイナルギア(デフギア)、駆動輪を経てタイヤに伝達されます。

 エンジン(クランクシャフト)の回転数、トランスミッションの変速比、ファイナルギアの変速比(「最終減速比」と呼ばれる)と 車のスピードの関係は次のとおりです。

  V = N ÷ r1 ÷ rf x πd x 60/1000

 ここで、
  V : 車のスピード(km/h)
  N : エンジンの回転数(rpm)
  r1: トランスミッションの変速比
  rf: 最終減速比
  d : タイヤの直径(m)

 例えば、
  N = 2000 rpm、 r1 = 2、 rf = 5.219、 d = 0.58m
とすると、車のスピードは
  V = 2000 / 2 / 5.219 x 3.14 x 0.58 x 60/1000 ≒ 21 km/h
となります。

 なお、タイヤの直径はタイヤの内径(リム径)にタイヤの断面高さの2倍を加えると求めることができますが、リム径や断面高さはタイヤのサイズ表示(例:175/65R14)からわかります。

 [175/65R14 の場合]
  リム径 = 14 x 25.4 = 355.6mm    (注)R14:リム径が14インチの意味
  断面高さ = 175 x 65% = 113.75mm  (注)175:タイヤ幅、65:へん平率(=断面高さ/タイヤ幅)
ホーム