■地震による液状化現象

 2018/9/6の北海道胆振地方の地震で、札幌市清田区では液状化が発生、道路の陥没や住宅が傾くなどの大きな被害が発生しました。
 沢が流れる谷地を山から切り出した土で埋める「谷埋め盛り土」という方法で造成された宅地が特に液状化の危険があると言われています。

 そこで、今から50年ほど前に造成された広島市内の某住宅団地について調べてみました。
 下の図は当該地区の造成前の地形図(S45年 国土地理院発行)です。

S44map.jpg

 この地域の昔と現在の地形図を比較してみました(上の地図の赤線内)。
 ・下図左側がS45年、右側が現在(H30年)で、丸印が同一地点である。
 ・元々は標高100m程度の小高い丘陵地であった。
   赤丸付近の太線が100mの等高線、右下の太線が150mの等高線。
   等高線は10m毎。
 ・右側の丸印の位置の標高は約108mであるが、昔も同程度の標高であった。
 ・昔/現在の右下部の等高線を見るとそのまま残っていることがわかる。
 ・上の地図を見ると、団地東側に上部に伸びる沢(小川)が確認できるが、ほぼそのまま現在も残っている。

 これらより、丸印の住宅は特に盛り土はされていないようで、液状化の心配はないと思われます。

S44map_a.jpg


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