■「風邪など引かぬように」 の 「など」 はどういう意味か

 天気予報などで、「明日の朝は冷え込みますので、風邪など引かぬように注意してお休みください」という言葉をよく耳にする季節になりました。

 今まで聞き流していましたが、「風邪など引かぬように」という表現は適切なのでしょうか。 適切だとすれば、この場合の「など」はどういう意味でしょうか。

 「など(等)」副助詞と呼ばれる助詞の一種で、名詞および活用語の連体形につき、
  (1)多くの中の一例を挙げて他のいくつかの物を総括する時
によく使用されますが、その他、
  (2)ある事物を例示し、特にそれを軽んじて扱う時
  (3)婉曲(えんきょく)表現の時
にも用いられます。

 例えば、
  ・りんごや梨などの秋の果物 ・・・ (1)の意
  ・私のことなどお忘れでしょうね ・・・ (2)意
  ・紅茶など召し上がりませんか ・・・ (3)の意
のような使い方です。

 冒頭の「風邪など引かぬように」「など」はまさに婉曲表現で、穏やかで遠まわしの言い方です。

 風邪やインフルエンザなどに罹(かか)らぬように、手洗いなどをしっかりして、また温かいお茶など飲んで、「お金など要らない、健康が第一」で行きましょう。
[参考文献] Wikipedia: 助詞

ホーム