■蛍光灯を長持ちさせるには(1): 蛍光灯の寿命とは

 地球温暖化防止の観点から、電力消費が多く短寿命という欠点を持つ白熱電球の生産・販売を中止して、省エネランプである蛍光灯(電球形蛍光灯を含む)への切替が世界的に急ピッチで進めれれています。
 蛍光灯は白熱電球の約20-25%の消費電力で同等の照度が得られ、寿命は電球:約1,000時間に対して、蛍光灯:約6,000〜10,000時間です。 しかし蛍光灯は頻繁に点灯・消灯を繰り返すと著しく寿命が短くなるので注意が必要です。

 スペック表などに記載されている蛍光灯の「寿命」、「定格寿命」は次のように定義されています(JIS C7617-2)。
寿命:
  規定された条件の下で点灯してとき、ランプが点灯しなくなるまでの総点灯時間、
  又は全光束が初期値の70%に下がるまでの総点灯時間のいずれか短いもの。

定格寿命:
  長期間にわたり製造された、同一形式のランプの寿命の平均値に基づいて公表された寿命。

規定された条件とは:
  ランプを2時間45分点灯・15分消灯する動作を連続して繰り返す。

 蛍光灯の動作回数(on/off回数)は6,000回(長寿命形は10,000回)程度で、1回のon/offで1時間寿命が短くなると言われています。
 なお、蛍光灯には発光させるために金属水銀が含まれており、廃棄時に発生する水銀の処理が近年問題になっています。 その意味でも蛍光灯は大事に使いたいものです。

(参考)蛍光灯の寿命曲線の例
 寿命曲線の数式

  I(t) = I0e(-t/r)
  ここで、
   t: 経過時間
   r: 寿命に関する定数
      70%寿命時間を t70 とすると、
       r ≒ 2.80t70
   e: 自然対数の底( = 2.7182…)
   I0: 初期光束
   I(t): 光束の時間変化
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