■蛍光灯を長持ちさせるには(2): 短時間の消灯は寿命を縮める?

 蛍光灯は白熱電球の約1/4の消費電力で同等の照度が得られ、寿命は白熱電球の 6〜10倍です。 しかし蛍光灯は頻繁に点灯・消灯を繰り返すと著しく寿命が短くなるので注意が必要です。

 1回のon/offで1時間程度寿命が短くなると言われている蛍光灯ですが、不要な時に点灯させておくのは電気代の無駄、CO2の垂れ流しです。 ここでは、長時間点灯している蛍光灯を短時間(t)消灯して、再度長時間点灯させる場合の総コストについて検討し、消灯時間(t)が幾ら以下であれば消灯せずに点けっ放しにした方が経済的かを考えてみましょう。

 蛍光灯の定格出力: p(kW)
 購入価格: b(円)
 定格寿命: H(時間)
 寿命までの動作(on/off)回数: n(回)
 1回のoff/onによる寿命時間低下: 冑 = H/n(時間/回)
 途中の消灯時間: t(時間)
 電気料金単価: e(円/kWh)

とし、蛍光灯の価格(b)を寿命時間に均等に割り振ると、
 ・1回のoff/onに対する蛍光灯価格: B = b/n
 ・その間、点けっ放しにした場合の電気料金: E = p・t・e
 ・両者の比較
   E < B ---> 点けっ放しの方が得
   E > B ---> 消灯した方が得
   E = B :分岐点
    ---> p・t・e = b/n
      ∴t = b/(p・e・n)

 たとえば、円形3波長型でp = 28W = 0.028kW、b = 420円、n = 6000回、e = 25円/kWh のときは、
  t = 420/(0.028 x 25 x 6000) = 0.10 (時間) = 6 (分)
従って、消灯時間が6分以内ならば消さずにそのまま点灯させておいた方が経済的ということになります。
 直管の蛍光灯は円形に比べて安価であり、t = 2 〜 3 分程度の時間となりますので、よりこまめにon/offした方が経済的です。

 蛍光灯の種類・価格・定格寿命にもよりますが、おおまかに言えば、数分以内の消灯はしない方がよいでしょう。
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