■ピアノの鍵盤の材質と大きさ

 エボニー(ebony)は黒檀(こくたん)。
 アイボリー(ivory)は象牙(ぞうげ)。

 どちらもピアノの鍵盤(表面)の材料として使用されていました。

 ピアノの鍵盤に関しては、日本では、

  ・JIS S8507(1992):ピアノ

において、次のように規定されています。

 (a) 鍵盤の総幅は88鍵 (音域:1A〜88C) の場合、1,220〜1,230mmを基準とする。
 (b) 白鍵フロントの長さは,48〜52mmとする。
 (c) 黒鍵の頭部は前部の高さ12.0〜14.5mm、幅は上面9.0〜10.5mm、底面11.0〜12.5mmとし、長さは原則として95mmとする。

 材質については、ピアノの前身であるチェンバロなどが作り出された時代には、鍵盤の白い部分には象牙、黒い部分には黒檀が使われるのが主流でした。 その理由は、適度に指に吸着し、長時間の演奏時に汗をかいても滑りにくいなど、鍵盤にもっとも適していたからだとされています。

 現在は、特に象牙はワシントン条約により使用が難しくなっているので、一般的にはプラスチック系の素材が使われているそうです。

 ところで、エボナイト(ebonite)という樹脂がありますが、ゴムの一形態で、外観が黒檀(ebony)に似ていることから名づけられたということです。

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