■太陽光発電: 実際の年間発電量の変化の例

 太陽光発電システムにおける電池モジュール(発電パネル)の寿命は一般的には20〜30年以上と言われていますが、出力保証期間は通常10年とされています。

 出力保証期間とは公称最大出力の下限値(公称最大出力の90%)が90%以上であることを保証する期間で、従って出力が定格値の
   90%×90%=81%
以上である期間という意味です。

 広島市内(北緯34度付近)の我が家(定格出力 3kW)の太陽光発電システムの設置翌年から昨年までの発電実績は次のとおりです。
 若干発電量の減少傾向が見られますが、年毎の日射量変動もあり、これらの値から電池モジュールが劣化して出力が落ちているとは言い切れません。 設置時の発電能力はほぼ維持していると考えていいと思います。 ただ、3kWシステムの平均的な年間発電量 3,000〜3,500kWhと比べると、全体的に発電量がかなり低いようです。

太陽光発電の年間発電量の変化の例(広島市内)
2002年2003年2004年2005年2006年2007年2008年
年間発電量
(kWh)
2,9282,6802,9962,7802,6692,8032,785


 ちなみに1966年(昭和41年)に長崎県の平戸島南端に浮かぶ尾上島灯台(おがみしまとうだい)に設置された太陽光発電システム(シャープ製)は、40年以上たった現在も出力が落ちずに活躍しているそうです。

(参考)年間発電量の最小二乗法による近似式
  上記の発電実績の年次変化を最小二乗法で直線近似すると、次の結果が得られます。
   y = -18.2 *( x - 2002 ) + 2860
     x : 年
     y : 年間発電量(kWh)
  すなわち、毎年約18kWhずつ発電量が減少していますが、その量はわずかです。
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