■太陽光発電: 年間最適傾斜角(1)

 太陽光発電システムの発電量を最大にするには屋根(太陽光発電パネル)の方位と傾斜角を最適なものにしなければなりません。

 方位は真南が最適ですが、屋根の傾斜角は設置地点の年間の日射量変動を考慮した最適な値があります。

年間最適傾斜角とは年間で最大の日射量(直達+散乱)が得られる屋根角度で地域により異なり、日本国内では概略 10〜40度の範囲です。

 以前、気象官署・アメダス801地点の日射量平年値(1961年〜1990年の30年平均値)データベースを元に、指定された地点の水平面上および斜面上の月別発電量、年間発電量を予測するシステムを紹介しましたが、ここで年間最適傾斜角を知ることができます。

 地点選択コンボボックスまたは地図上で地点を選択すると、月別日射量・発電量の表の左下に表示される角度がそれです。
 ・広島では28.8度、東京で32度、札幌で35.4度、那覇では17.8度です。
 ・一般に北に行く(緯度が高くなる)ほど、最適傾斜角は大きくなります。



 なお、年間最適傾斜角とはあくまで最大日射量が得られる屋根角度であり、厳密には発電量が最大になるとは限りません。 発電量は日射量が同じでも温度により変化するため、年間の発電量を最大にする最適傾斜角は日射量と温度の双方を考慮して決定されるべきだからです。

(注) 初期状態で「観測地点」と表示されているコンボボックスから「一覧表」を選択すると、801地点の最適傾斜角度の一覧を見ることができます(「角度」の項)。
太陽光発電: 日射量に基づく発電量予測システム
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