■400mトラックの1周は約398m?

 陸上競技場のトラックは平行な2本の直走路と、それらをつなぐ2つの曲走路(半円)からなり、各部の寸法が決められています。

 国際大会で使用される標準トラック(400m)については国際陸上競技連盟(IAAF)によって図のように規定されています。
 ・直走路の長さ: 84.39m
 ・曲走路の半径: 36.5m

 従って、トラック1周の長さは、

  84.39 x 2 + 36.5 x 2 x 3.14159 = 398.116 m

となり、400mではなく、約2m短くなっています。

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 どうしてでしょうか。 調べてみました。

 トラックの内側には幅50mmの縁石があり、縁石の外側までが半径36.5mとなっていますが、この線上は走ることができません。

 縁石の外側から300mm離れた線上を走ると想定し、この線上の長さが丁度400mになるように作られているのです。

  84.39 x 2 + (36.5 + 0.3) x 2 x 3.14159 = 400.001 m

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 写真は1994年のアジア大会でも使用され、現在はJ1サンフレッチェ広島の本拠地でもある広島広域公園陸上競技場(エディオンスタジアム広島)です。
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