ツメダニ類
写真はフトツメダニ

ツメダニ類は,中型(0.5-0.8mm)で,触肢(頭のほうにある,あごのように見える部分)が発遥して大きく,先端に巨大な爪があるが特徴である.
発育段階は,卵から幼虫期.2期の若虫期を経て成虫となる.
生態としては,行動が敏速で,前方はもとより後方にも速く動き,強力な触肢で獲物を捕える.コナダニ類,ニグダニ類,チリダニ類などの種々のダニ類の他,チャタテムシ,ノミ幼虫をも餌とする.したがって,これらの昆虫・ダニの発生に付随して発生をする. したがって,畳などでダニが発生した後には現われやすい.また,逆にいうと,食物などに発生したコナダニ類などの防除には利用でき,チェコでは貯穀倉庫で実際に採用されて成功した例もある.
屋内で発生した場合,刺咬害をもたらすが,吸血はしない.刺咬跡は刺された当初はあまり影響はなく,数時間から数日後に炎症がおき,かゆみをもたらす.したがって,かゆくなったときにいた場所にツメダニが必ずしもいるわけではない. また,ピレスロイド,有機リン(一般家庭用として使われる殺虫剤の主成分)などの殺虫剤はあまり効果はなく,ピレスロイドの協力剤(このもの自体に殺虫性はないが,殺虫剤と混合したとき,殺虫剤の効果を増強する物質)である,S-421やIBTAとよばれる物質に効果がある.


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柴田光信/Mitsunobu Shibata/ shibata@enjoy.ne.jp/

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