◇旧約聖書B◇

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【サムエル記上】

〜ダヴィデ〜

††士師サムエルにはよき後継者がなく、神の容認を得て、彼は適任者探しに奔走した。

農民の子サウルを選び、彼の頭にしるしとして香油を塗ったが、サウル王は戦利品を着服するなど、

問題があったので、サムエルは続いてエッサイの末息子ダヴィデの頭に香油を塗った。

王の心は乱れ、それを癒すために竪琴の名手ダヴィデが宮廷に呼ばれた。

彼は王の息子ヨナタンや娘ミカルに愛され、またぺリシテ軍の無敵の戦士ゴリアテを倒すなど、

人気は急上昇し、それを妬んだサウル王は彼を殺そうとする。

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〜エンドルの口寄せ女〜

††サウルの追跡から600人の兵とともにぺリシテへと逃れたダヴィデは、ぺリシテのために手柄をたてた。

ぺリシテとの戦いに際しサウル王は、神に相談するが応答はない。

そこでエンドルにいる、一種の降霊術である口寄せの女にサムエルを呼び出してもらう。

「ダヴィデが王国を継ぐ。自業自得だ。あなたは死ぬ」という不吉な返事を受け、サウルは倒れる。

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【サムエル記下】

〜バテシバ〜

††狂気のサウル王が没落すると、ダヴィデはエルサレムに遷都し、以後イスラエル王国は繁栄の時代を迎える。

だがダヴィデが水浴中の人妻バテシバをみそめると、その夫ウリヤに危険な任務を与えて戦死させ、

彼女を妻としたが神の見咎めを受けることとなり、彼には相次いで息子を失くす不幸が続く。

とりわけ息子のアブサロムを敵とした戦いで、その命を奪った苦しみは大きく、

ダヴィデは王の座を、バテシバとの子ソロモンに譲った。

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【列王記】

〜ソロモンの審判〜

††ソロモンは、夢の中で神から授かり受けた知恵で国をうまく治めた。

それは赤ん坊を奪い合う2人の女の裁判でも発揮された。

誤って乳房で赤ん坊を殺してしまった女が、もう一人の赤ん坊を奪い自分の子だと言い張る。

「ではこうしよう。子供を半分に裂いて分けよう」

「それだけはおやめください。この子はあの人にやってもいいから、命だけは取らないで」

ソロモンは判決を下す。「そうか、あなたがこの子の真の母親だ」

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〜シバの女王〜

††イスラエル繁栄の絶頂の時期、ソロモンは巨費を投じて壮大な宮殿を建造した。

ある時、エジプトからシバの女王が彼の知恵を試しにやってきたが、

すべての難問を簡単に解かれると、彼女は王の見事な知恵と立派な宮殿に感嘆し、多くの贈り物をした。

その返礼に王は、女王の望むあらゆるものを与えた。

しかし、王が次々に迎えた妃たちが、さまざまな神を持ち込んだことや、乱費が原因で、

ソロモン王の死後、王国は南北に分裂した。

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〜預言者エリヤ〜

††南北分裂後のイスラエルには、かつてのモーセやダヴィデのように、

神の言葉を聞き、人々に正しい道を示す預言者たちが現れた。

北王国で干ばつを預言し、子供の命を救ったエリヤは、王妃イゼベルが広める異教のパール神信仰を糾弾し、

カルメル山上で犠牲を捧げ、パール神の無能とユダヤの神の奇跡的能力を示した。

エリヤは妃に命を狙われ、最後は息子エリシャを後継者とし天に召された。

※王妃に追われるエリヤは荒野に逃げ、えにしだの木の下で神に死を願う。

そこへ天使が現れ、彼にパンと水を与えたので、その後の40日間の厳しい旅に耐えた。

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【イザヤ書】

〜預言者イザヤ〜

††イザヤ、エレミヤ、エゼキエル、ダニエルを特に四大預言者という。

イザヤは、自身も含まれるエッサイの家系から救世主が現れることを預言した。

彼は南王国のユダで活動し、強国アッシリアと提携しようとする王に、その危険性を強く訴えたが、

王は無視したために、アッシリアの支配を招くことになる。

北王国が滅び、ユダも攻撃されたが、イザヤの預言通り敵軍に奇病が流行り、国はかろうじて救われた。

※ある時イザヤは神殿の中を舞う天使たちを見た。その天使の一人が祭壇の火をとると、

彼の唇に触れた。こうして彼は預言者となったのである。

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【エレミヤ書】

〜預言者エレミヤ〜

††ユダのエレミヤは、自分には預言者の資格はないと拒否したが、神は手で彼の唇に触れ、預言者とした。

アッシリアに代わってバビロニアが強大となり、エルサレムは占領され、人々はバビロンへ連行された。

次の王ゼデキアはエレミヤの預言を無視し戦争を企て、逆にバビロニアに滅ぼされた。

ソロモンの宮殿や神殿は破壊され、王は眼をえぐられ、子供たちは皆殺しにされたという。

※エレミヤはエジプトで隠遁生活を送り、石打で亡くなったという。

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【エゼキエル書】

〜預言者エゼキエル〜

††捕虜としてバビロンに連行されていたエゼキエルは川辺で、天が開けて神が姿を現す幻想を見る。

こうして彼は預言者となり、人々を勇気づけて民族復興のために努力した。

ある時神が、谷間に散らばる枯れた骨から人間を復活させるが、

これは捕囚となった民族が、神の恩恵のもとに復興することを預言したものであり、

後には最後の審判における死者の復活を暗示すると考えられた。

※エゼキエルの幻想の中の神は、4枚の翼を生やし、ライオン、牛、鷲、人間の姿をした動物を従えていた。

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【ダニエル書】

〜預言者ダニエル〜

††ユダ王国から、バビロニア王ネブカドネザルに連れて来られた高貴な少年の一人であるダニエルは、

夢解釈の能力に長け、それによって宮廷の要職についた。

ある時、王の造った金の像を礼拝しなかった彼の三人の友人が、燃える炉の中に放り込まれたが、

無傷で生還し、神の力を立証した。

ダニエルは次の王の時代に役人に中傷され、ライオンの穴に投げ込まれるが彼も無事生還した。