ことわざ

日本語の語源

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もちろん、普通、世間一般に使われていることわざではなく、

聞いたことがなく(僕が)、また意味を推し量ることもできないものを集めてみました。

★★★★★★★★★★★

鬼も十八、番茶も出花

(意味)醜く恐ろしい鬼も年頃にはそれなりに美しく見え、番茶もいれたては美味しいことから、

どんな醜い女も、年頃になればそれ相応に美しくなるとの意。

男心と秋の空

(意味)秋の空が変わりやすいように、男の女に対する愛情が変わりやすいこと。

「女心と秋の空」は、この句に対して後から出来た言い方。

大賢は愚なるが如し

(意味)非常に賢い人は、知識を表に出さないので、一見愚かな人のように見える。

小人閑居して不善を為す

(意味)小人物は暇でいると、とかくよくないことをしでかす。

天網恢恢疎にして漏らさず

(意味)天の網の目はあらいようだが、悪人を漏らすことなく捕らえる。

悪事をなしたものは早晩必ず天罰を受けるということ。

寸鉄人を殺す

(意味)短いけれど奇抜で適切な言葉によって、相手の急所を就くことのたとえ。

益者三友、損者三友

(意味)交際して益を得る三種の友と、損を受ける三種の友。

前者は直言、誠実、博学の友であり、後者は不正直、不誠実、巧言の友。

★★★★★★★★★★★

人を呪わば穴二つ

(意味)他人を呪って殺そうと墓穴を掘る者は、その報いで、自分の埋められる墓穴も掘ることになる。

人に害を与えれば、自分もまた害を受けるようになるということ。

青は藍より出でて藍より青し

(意味)青色の染料は藍から取るが、原料の藍より青いことから、

教えを受けた人が、教えた人より優れることをいう。

生酔い本性違わず

(意味)たとえ酒に酔っていても、その人の本来の性質は変わらないということ。

武士は食わねど高楊枝

(意味)武士は、たとえ貧しくても、十分食べ足りているようなふりをして楊枝を使う。

武士の誇りの高いことをたとえていう。

門前の小僧、習わぬ経を読む

(意味)寺の門前に住む子供は、朝夕読経を聞くので、習わなくても経を自然に読むようになる。

環境の影響が強いことのたとえ。

狐死して兎悲しむ

(意味)同類の死を見て、その禍が自分の身に及ぶことを憂えること。

ごまめの歯ぎしり

(意味)力の足りない者がいたずらにいきりたつことのたとえ。

★★★★★★★★★★★

十日の菊、六日の菖蒲

(意味)9月9日は菊の節句、5月5日は端午の節句。

時期に遅れてしまって、間に合わないことや役に立たないことのたとえ。

蟹は甲に似せて穴を掘る

(意味)蟹は自分の甲羅に相当した住まいの穴を掘る。

人は自分の力量、身分に応じた言動をするものだということ。

鳥なき里の蝙蝠

(意味)優れた者がいないところでは、つまらない者が幅をきかすというたとえ。

月に叢雲花に風

(意味)月が出ると厚い雲が覆い隠し、花が咲くと風が散らすように、

好事にはとかく故障が起こりやすいということ。

横紙を破る

(意味)無理を押し通すこと。理不尽なことをする。



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あ行

◇赤字:簿記などで不足額を記すのに赤インキを用いたことから。

◇あとのまつり:祭りのすんだ翌日に見物に行っても遅い・祭りのすんだあとに山車が出てきても意味がない。

◇アリバイ:ラテン語のアリウス(他の)とウビ(場所)とを結び合わせたアリウビから転じた英語。

◇イカサマ:「如何様」(どのように)が転じて、いかにもそうだと思わせるようなこと。

◇板につく:「板」は芝居の舞台、「いたつき」といえば芝居の幕が開いた時、すでに舞台に立っている役者のこと。

◇浮足:取引相場で、値が変動して定まらないこと。

◇有頂天:仏教の三界、欲界、色界、無色界のうちの色界にある最高の天。

◇うやむや:「有耶無耶」と書き、「耶」は漢語で疑問・反語・感嘆などの意を表す副詞。

◇おいらん:江戸吉原の禿(かぶろ)たちが、自分の姉女郎たちのことを「おいらの(姉女郎)」といったことから。

◇おてんば:オランダ語のontembaar(馴らすことができない、負けん気)からできた語といわれる。

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か行

◇かしこ:形容詞「かしこし(畏)」の語幹からできた。おそれ多いこと、かたじけなくもったいないという気持ちを表す。

◇がらくた:「がら」は物が触れ合う音、「くた」は芥(ゴミの意)の略とも「朽ち」のなまりともいう。

◇がんもどき:「雁擬」などと書き、雁の肉にモドキ(似ている・擬)たるものの意。

◇きざ:気にさわる意の「気障り」という語の上の部分をとったもの。

◇キセル:カンボジア語のkhsierクシェル(管の意)からできた外来語。

◇銀行:英語Bankの翻訳。明治30年までは銀本位であったため、金行とはならなかった。

◇けち:「怪(け)し」「怪事(けじ)」のなまったものといわれる。

◇ケリがつく:古来、和歌・俳句などの終わりに「けり」の文字を使ったものが多いことから。

◇こけんにかかわる:「沽券」は、土地や家屋などを売買する際に、売主から買主に渡す証文のこと。

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さ行
◇左遷:中国では、右を尊び左を卑しんだことから。

◇サバを読む:魚市場で、箱へ投げ込まれた鯖や鰯などの小魚は、あとで数え直すとその数が合っていたためしがないことから。

◇邪魔:仏教語で、仏道の修行をさまたげる悪魔の意。

◇十八番:江戸時代末、七代目市川団十郎が、先祖からの当たり芸十八番を選定してお家芸としたところから。

◇処女:「処」は居るの意で、元来は結婚前のまだ家にいる女のこと。

◇すけべ:「助平」「助兵衛」。「好く」を洒落て人名のように呼んだ「好兵衛」が変化。

◇図星:矢の的の中心にある黒点のこと。

◇反が合わぬ:刀の峰の反った部分が、鞘に合わないというところから。

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た行

◇醍醐味:「醍醐」とは仏教語で、牛や羊の乳を精製して作った非常においしい食べ物のこと。

◇ダフ屋:「ダフ」とはフダ(札)をさかさまにした隠語。

◇駄目:囲碁で、双方の石の境にあって、どちらの所有ともつかない目のこと。

◇ちんぴら:大阪方言で、子供を卑しんでいう「ちんぺら」がなまって一般化されたものとされる。

◇辻褄があう:「辻」は裁縫の縫目が十文字に合うところ。「褄」は着物の裾の左右が合うところ。

◇丁寧:昔、中国の軍隊で、警報や注意のために鳴らしたドラのような楽器を「丁寧」といった。

◇てんぷら:原語はポルトガル語のTemperoで、調理の意。

◇堂々巡り:元来は僧侶や信徒が、祈願の儀式の一つとして、仏像・仏堂のまわりを巡ること。

◇どさまわり:「どさ」は遠い佐渡ということで、田舎を意味する。

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な行

◇ないしょ:「内証」が変化した語で、仏教の真理を心の中で得ること。

◇奈落:梵語のnaraka(地獄)からできた語。

◇にやける:男が女っぽい態度をするという意味の「若気(にやけ)」を動詞活用させた言葉。

◇猫ばば:ばばは「糞」。猫は糞をしたあと、足で砂をかけて隠すことから。

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は行

◇白状:「白」は申す意で、隠さないですべてを申し述べる意。

◇はったり:サイコロ賭博の「さあ、張った、張った」という呼びかけの言葉からできたといわれる。

◇はめを外す:「ハメ」は轡で馬が口に咥える部分。ここを外すと、馬は勝手に動き出し、いうことをきかなくなることから。

◇ひょっとこ:火男のなまったもので、火吹竹を吹くときの顔つきから出た語といわれる。

◇方便:元来仏教語で、衆生を真の教えに導くため、その前段階としてとる便宜的な手段の意。

◇保障:「保」は小城、「障」は砦の意。

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ま行

◇麻雀:牌をかき混ぜる音が、雀のさえずりに似ているところからきたといわれる。

◇眉唾:眉に唾をつけると狐などに化かされないという俗信から。

◇ミイラ:ポルトガル語のmirra、あるいはオランダ語のmirreからできた語で、元来は防腐剤の名。

◇めど:「目処」とも書き、目で見ることのできる処、目ざすところの意から。

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や行

◇やくざ:カブ賭博の三枚ガルタで、八、九、三の札がくると、ブタのうちでも最悪の手になるところから。

◇やたら:雅楽の「夜多羅拍子」から。ニ拍子と三拍子の混合拍子で、無秩序な曲に感じられる。

◇野暮:古くは遊里の事情にうとい人をさした。

◇夜なべ:昼を夜に延べることから、「よのべ」が変化してできた語といわれる。

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ら行

◇落書:古く、権力者に対する批判や社会風刺を紙に書いて、人目にふれやすい場所に落としたりしたことから。

◇らちがあかない:「埒(らち)」は、馬場の周囲に設けた柵のこと。

◇リンチ:英語のlynchから。アメリカの白人が黒人に対して加えた残酷な私的制裁をいった。

◇露骨:戦死して骨を戦場にさらすという意味。