バラシ大魔王!!


夜明け前が満ちの潮止まりで、おまけに長潮。
地磯で釣るための潮としては最悪です。
とはいえ、暇があれば釣りに行かずにはいられない私のこと。
「練習、練習...」などと理屈を付けながら大島へと向かうのです。

潮が小さいので、潮通しの良いS地磯へ入ります。

夜明けを待って釣り開始。
仕掛けを投入した後、少し潮上に撒き餌を打ちます。
反応が無いので上げてみると餌がありません。

しばらくすると、仕掛けが馴染む前に浮きが斜めに走り出しました。
そうです。今日の餌取りの主役はデンゴ(小アジ)でした。
「こりゃ大変かなぁ。」などと呟きながら手返しを続けます。
しかし、それほどデンゴの活性は高くないようで、仕掛けが馴染むまで刺し餌が持つことがあります。

ここで釣り方変更。

ポイントの潮上に先に撒き餌を3〜5杯程縦長に打ち、殆どポイントの真上に仕掛けを投入します。
縦長に撒き餌を入れたのは潮の動きが悪かったので、仕掛けを張りながら沈めるためです。つまり、仕掛けを投入した後、少しずつ手前に仕掛けを寄せてくるのです。この動きに合せるための撒き餌です。
また多めに撒かれた撒き餌に餌取りは寄っていますので、この日のように活性が低い餌取りなら、刺し餌を襲うことも少ないようです。
張りながら仕掛けを沈めるスピードと、撒き餌が潮にのって移動してくるタイミングとを見計らえばいいわけです。

その一投目。浮きが滲みます。スプールを押さえていた指を離し、ラインをフリーにします。
浮きが入る、アワセる。キューンとラインを鳴らしながら、それは沖方向へ走ります。掛かった瞬間はかなりの重量感です。
シモリをかわして浮かせると、おとなしくなりました。サイズも思ったほどではなかったので、そのまま引き抜きます。
これは帰って検寸したら33cmでした。

続いて、2匹目。これは25cmくらいでした。

これは調子いいかな。と思った矢先に、潮が同じように緩やかではあるけれど、反対方向に流れ出しました。
途端に食わなくなります。
換わって竿を曲げるのはベラです。
時折デンゴが浮きを派手に沈めます。

デンゴが余り餌をつつかなくなって来たので、仕掛けを投入して撒き餌を投入するように釣り方を変更します。

その少し後のことです。
浮きが入ります。合せると朝一のと同じような重量感。
「やりぃ」と思いつつ浮かせ、チヌを確認。十分30cmはあります。
浮かせようと思ったところでチヌが反転。竿で矯めてしのぎ、浮かせにかかった瞬間のことです.......

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