番外編 今日は渓を見ていた

アマゴ22cmとヤマメ20cmです。
解禁日にこれだけじゃ寂しいですが...

上の朱斑のあるのがアマゴ。
下の朱斑のないのがヤマメです。


毎年、多くて年に2〜3回程ですが、渓流釣りをやります。
対象はアマゴです。
ただ、暇さえあればチヌ釣りに行くような人間ですから、去年は1回しか行かなかったですし、今年もひょっとしたらもう行かないかも知れません。
だったらいっそのこと止めたらいいんですが、時々緑の深い山と、渓のせせらぎに包まれたくなるんです。
それに、渓流釣りはミャク釣りでやりますから、これは刺し餌を自然に流す、即ちフカセのいい勉強になります。
何かきっかけがないと渓にでる踏ん切りがつかないので、広島の解禁日の4月1日は午前中仕事を休んで必ず行くことにしています。
解禁日は放流数の多い本流や大きな淵の周辺、また毎年放流されている場所に行けばそれなりに釣れるとは思うんですが、どうもテレビの地方版のニュースで流されるような光景を見ると釣り堀で釣りをしているような気がして、気が引けちゃうんです。
だから毎年、人が来ないような支流のポイントに入ります。
だから、当然余り釣れません。

でも昨年は念願の尺物まじりで10程釣れたので、今年は水温が既に上昇していることもあり、ちょっと期待しての釣行です。

まだ暗いうちに渓に降りる場所の前に着きます。
準備をして夜が明けるのを待って、車をおいて渓に降ります。
そんなに度々やらないので実はウェーダーを持っていません。だから、ラジアルブーツで行けるところまで行って、一カ所の淵を丹念に釣るのが毎年のパターンになっています。

淵へ落ちる水がしぶきになって待っています。せせらぎと時折聞こえる鳥のさえずりが身を包んで、何か緊張したような、落ち着いたような、怖いような、安らぐような、とても不思議な気分になります。圧倒的な自然に包まれているからでしょうか。私は渓のこんな雰囲気が好きです。

そぉ〜っと淵に近づいて、仕掛けを振り込みます。
昨年キジがアタリ餌だったので、刺し餌はキジから使います。

2度ほど流したところでアタリ。
小ハヤです。
その後小ハヤに時々小アマゴが混じって入れ食い状態です。
リリースを繰り返します。

そんな時、コンコンっとちょっといい手応え。
上げると20cm程のヤマメ(山女魚)です。
本来西日本にはヤマメはいないのですが、放流によって多くの河川でアマゴとヤマメが混在しているようです。詳しくは知らないのですが、朱斑があるのがアマゴらしいです。
釣り上げた奴には朱斑がありません。

その後、アタリがなくなりました。
一つのポイントに留まっていますから、ポイントを時々休める必要があります。

この間に川虫の採取です。
浅瀬の岩をそぉ〜っとはぐると、岩の裏をちょこちょこと走ります。
水温が上がっているので、川虫は結構生育がいいようです。

30分ほど経って、釣り再開です。

ところが、アタリは明らかに朝一より減っています。
キジ、川虫、イクラと餌を色々試しますが、思ったようなアマゴが釣れません。

しばらくして、アタリ。いい引きです。
上げると、綺麗な朱斑がちりばめられたアマゴです。20cmは超えていそうです。

アマゴって本当に綺麗な魚ですよね。渓の妖精って言葉がまさに似合います。
でも口を見ると鋭い歯と大きな口。明らかにフィッシュイーターを思わせますね。

9時ころ納竿。

結局キープは2匹のみです。

さて、眠たいけど自然のエネルギーを蓄えて、いざ仕事へ。

その日の夜は、当然塩焼き。これは絶品ですよね。

さて、次はやっぱり海を見に行きましょう。大島のチヌさん。待っててね。

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