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本日の釣果(1999.10.30) 太刀魚65〜80cm9本 やっと太刀魚の食いが本調子 になってきたのでしょうか。 ただサイズは小さいです。 |
日頃、休日は家族を放っておいてチヌ釣りにばかり行ってしまいがちな私です。
実は女房も結構釣り好きで、結婚前に付き合っているころからよく一緒に投げ釣りに行っていました。
が、地磯とはいえ、磯釣りはそれなりにハード。また余り磯釣りには興味を示さないこと、子供がまだ小さいこと等があり、結局私ばかりが釣りに行く形になります。
今日はたまには、ということで、久しぶりに家族で太刀魚釣りに行きました。
15時半ころ。周防大島安下庄の波止に到着。
太刀魚の仕掛けを女房の竿にだけ準備してから活き餌の調達にサビキ釣りを始めます。
ところが、底カゴに詰められたアミエビに寄ってくるのは、タナゴの稚魚や、スズメ、コッパグレくらいで、しかも殆どサビキの鈎には興味を示さず、アミエビばかりを拾っています。
活き餌確保できず。
冷凍餌のキビナゴも買ってはいますが、1パックだけ。太刀魚用の餌の量も少し気になります。
まだ早いかな?とも思ったのですが、16時前から女房の竿にキビナゴを付けて投入します。
するといきなり!「アワセが早かった」と胴のところで半分になったキビナゴを女房が私に見せます。
これは活き餌の小アジ釣りにこだわっている場合ではなさそう。早速他の竿にも太刀魚仕掛けを作ります。
電気浮き1.5〜2号、ケミホタル、市販の太刀魚仕掛けという簡単な仕掛けです。
浮きの浮力調整も浮きが立つ程度に適当に...チヌ釣りのときのこだわりはどこへ行ったのやら...
そもそも太刀魚は居れば釣れる魚ですからね。
唯一のこだわりがあります。私の太刀魚釣り用のメインロッドは磯竿1号(安物)です。太刀魚は所詮細長い魚ですから、いくら大きくなっても重量自体はさほどでもありません。引きも強いのは最初だけで、一度顔がこちらを向いてしまえば全く面白みのない状態になります。が、磯竿1号で釣ればそれなりに面白いです。
それよりなにより太刀魚釣りの唯一のコツはじっくり喰い込ませることです。磯竿1号なら穂先で太刀魚の食餌状態を把握しやすいのです。
私の経験では、1m弱の太刀魚でも磯竿1号、道糸1.5号で十分に引き抜けます。
投げ竿に2つ、磯竿1号に一つ太刀魚仕掛けをつけて、本腰を入れます。
太刀魚の喰いが上がってきました。アタリが頻繁に出ます。が、型は小さい。
女房も調子を出してきてどんどん釣り上げています。波止の上に座して、真剣に浮きを見つめます。
昔から釣りをしているだけあって、特に余計なアドバイスは必要ありません。こんな時の彼女は真剣そのものです。
今日の最大寸も彼女が釣り上げています。
が、心配していたとおりキビナゴが底をついてきました。
日が暮れる前にキビナゴを調達しよう、と思い、女房を残して娘とキビナゴを買いに行きます。
大島の釣友Tさんにポイント近くの釣具屋がどこか携帯電話で問い合わせます。(Tさん。いつもいつもつまらない相談ばかりしてすいません。)
結果的にはこれが失敗でした。点灯すると思っていた水銀灯が点灯しません。
このため、夕のまずめ時の活性はどこへやら...結局活性がピークの時に竿を出せない状態となってしまい、折角30分以上かけて買ってきたキビナゴでは1本追加できただけでした。
とはいえ、9本も釣れば、幾ら小さいとはいえ十分。
娘も疲れたのか眠そうなので、8時過ぎに早々と納竿しました。
さて、「捨てたもんじゃない」との表題の意味するものは...
私達の隣で親子連れが太刀魚釣りをしていました。
このお父さん。久しぶりにこんな気持ちよい父親を見かけました。
人の良さそうな若い(同年代くらいかな?)お父さんだったのですが、私の仕掛けと絡んだら、てきぱきと自分の仕掛けを切って私の手返しを心配して下さいました。
家族連れの釣り客のマナーの悪さがよく話題になります。子供の目の前でゴミを平気で放置して帰る親が多いのです。いつも呆れているのですが....今日のお父さんは違う!
誤って海に落としたタバコを気にしたり、何より帰り際、「ちゃんとな、ゴミは全部拾って帰るんだぞ」と、息子に何度も何度も言って聞かせているのです。
当然といえば当然なのですが、こんな姿を見たのは本当に久しぶりです。
まだまだ捨てたもんじゃない。悲観的になる必要はない。私達みんなの海、そして釣り場はまだまだ大丈夫!そんな気になってきました。
そのお父さんの家族。そして当然私も娘の前でゴミを拾って帰ります。こうした小さな輪が拡がっていくことで行くことで、きっと釣り場は綺麗になっていくはずです。
そんな訳でなんだかとても気持ちのよい一日でした。