起死回生

本日の釣果(2000.9.17)

チヌ35cm×1枚
 20cm前後×3枚


時計は既に12時を回っている。

ここまでで相手をしてくれたのは、20cm前後の小チヌが3枚だけ。あ、グレの28cmが1枚。


大荒れの天気の後の釣り。少なからずの期待を抱いての釣行。
しかし、この状況は何なんだ????

午前中6時間費やしてもまったくそれっぽい雰囲気が出ない。先々週近くのポイントから竿を出したときは、もう少しチヌの気配が出ていたし、あの時はバリも喰ってきて、それなりに楽しめたのに。

草フグは居る。嫌になるほど。
海面にはサヨリが沢山。20cmクラスの小さめ。
20〜25cmのアジと、10cm強のデンゴ(小アジ)も居る。

が、幾ら撒き餌を入れても、ボラすら現れない。グレも底の辺りで一枚喰ってきただけでそれっきり。ベラまで少ししか喰ってこない。


私にはよくこんな事があります。一般的に大潮回りの中潮は”良い潮”と言われているし、今日のように一荒れした後は喰いが立つと言われるのですが、こんな日に限って、ボウズを喰らうことがあるのです。


風?
確かに相当吹いています。時折、うねりを伴う波が釣り座の岩に打ち付けられ、飛沫が頭まで掛かります。
風のせいで仕掛けが操作しにくいのは確か。でも、これくらいなら釣りにならない風じゃない。

とにかく潮。
潮が動かない。元々満ち潮は流れが安定しないポイントなのですが、下げに入って、引き潮が動き始めても、この周辺特有の飛ぶような潮が出ない。つまり本命潮が走らないのです。

時間はどんどん過ぎていきます。

下げに入ってから2時間経過しても潮が走らない。これは今日は潮に期待するのは無理のようです。

どうする?0号完全フカセから2B浮き多段錘まで...磯際からフル遠投まで...私のノウハウは注ぎ込んだつもり。

潮はかなり濁っています。ひょっとして、今回の大雨で水温が急に下がったのか?だとすれば、喰いが悪い訳もなっとくできます。



時計は14時を回ります。もう片づけをしないといけない時間です。

朝の6時の竿出しからすでに8時間。草フグに嫌と言うほどハリスを切られ、針は2袋は消耗しています。
流石にこの状況、少し疲れています。久しぶりのキープボウズ(キープサイズの25cm以上が釣れないこと)を覚悟して.....

そんなとき、浮きの周りに大きな魚体が一つ。
ボラです。なんと竿だしから8時間以上経過して、やっとボラが姿を見せたのです。

もう少し.....2匹目のボラが登場。それ以上は増えません。

浮きにアタリは出ていますが、これは相変わらず草フグのもの。

ダメか....

とうとう14時半を過ぎ、次の一投を最後の一投とすることとします。流石にこれ以上やると、帰宅後の用事に影響が出てしまいます。


遠投。今日は撒き餌のコントロールだけは我ながらいい感じです。20m,30m沖でも割合思ったところに撒き餌が入っています。
潮はゆっくり右へ(そもそも下げ潮は左へ動くはずなのに...)。
煩い小アジを散らすために少し沖側へ撒き餌を入れた後、浮きの周りに手前潮上側に膨らみを持たせるように少し散らし気味に撒き餌を入れ、仕掛けがある程度馴染んだ状態で、撒き餌のエリアに刺し餌を引き込みます。

10mほど流して、誘いを掛け、そしてラインを緩めた瞬間。浮きが滲み、竿先に軽い衝撃。道糸の走りを確認すると同時にアワセ!ガンッッ!っというチヌを掛けたときの心地よい衝撃が伝わります。

グングンっと頭を振る動き。銀鱗。


決して大きくはない。件寸すると35cm。

嬉しいですね。完全に諦めていた時の、まさに起死回生の一枚。

これから夕刻に掛けて竿を出せば、もう少し結果が出るかも知れません。でも今日はお終い。
時間がなかったのもありますが、最後の一投で1枚なんていう折角のドラマですからね。潔く納竿です。


厳しい状況なれど、終わりよければ全てヨシ。そんな一日でした。


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