夫婦水入らず


 女房が言った。「ツブ(貝)が食べたいねぇ。」
 私が言った。「ツブ?そんなのいつも釣りしている磯場にデカイのが沢山あるよ。」
 女房。「なんで獲ってこんのんね!」(怒)
 私。「だって、釣りする時間が減るからもったいないじゃん」
 女房。(怒)(怒)(怒)

 というわけで、しびれを切らした女房が、自分でツブを獲るから磯へ連れて行け!と言い出しました。
 これはラッキーと言うことで、御荘遠征から翌々日、まさかの周防大島釣行となったわけです。但し、潮が小さいので、少々ツブの収穫は不安。

 幸い、娘が女房の実家に遊びに行くことをいいことに、前の晩から女房は実家に泊まり、寝たままの娘をおいて、これこそ何年ぶりだろう?というくらい久しぶりに女房と2人だけで周防大島へ向かいます。

翌々日に9年目の結婚記念日を迎えたる夫婦。よく持ったものだなぁ〜....
流石に2人きりで出掛けたからといって、別段新鮮みがあるわけではないですが、偶にはこういうのもいいものです。

 あまり歩くわけにも行かないので、割合手近なポイントへ。行って見ると、既にフカセの釣り人が4人ほど竿を振っています。1番実績の高い釣り座は埋まっていまいしたが、近年目をつけていた釣り座は空いています。実績はないですが、駆け上がりが比較的近くにあり、藻も充分、加えて足元に藻が少ないのでやり取りも楽そうなポ
イントです。

 一応、女房に「岩場だから根掛かりするぞ」といいつつ、投げ竿に仕掛けをセットして渡します。潮が引くまでの時間つぶし。こちらの方は、特に根掛かりさせることなく、小型のガシラや磯ベラを掛けてはリリースの状態でした。

 さて、撒き餌を作って釣り開始です。今日は新製品のチヌパワーG2を使ってみることにしました。これにチヌ500を加えましたが、両方とも遠投タイプの集魚材だったため、少々ばらけにくい仕上がりになってしまいました。

 釣り始め。さほど活性は高くないにしても、ガシラ、小メバル、磯ベラ、草フグと、この時期の餌取りが一通り竿を曲げます。が、2時間ほど経ったころから餌が残り始めました。気配?

 が、待てど暮らせど、どれだけ手返しをしてもアタリは出ません。00号完全フカセで探ってみても同じこと。せめて、餌に触ったあとがあれば慰めにもなるのですが、どの棚を探っても餌は無傷で上がってきます。

 どうやらマズメ時に餌取りの活性が僅かばかり上がっただけだった様子。

 私の釣りは終始この状態でした。ただ、雰囲気だけはいい感じですので、もう少しすれば期待できるポイントと見ました。

 さて、ツブの方ですが、
まだ潮が下がりきらない状態から、投げ竿を放っておいて懸命に探しています。時折姿が見えないようなところまで行くものだから、転けてはないか?と心配しながらも、私は竿を振っていました。

 帰り際に話を聞くと、潮が下がりきらなかったためか、良型?ツブは岩の上にはいなかったとのこと。そのため、大きな岩をひっくり返して獲ったらしいです。結果は大漁でした。
 その夜、親戚の集まった女房の実家では、皆がツブをパクついていました。

・・・・で、女房は翌日、肘と腕が痛い....と嘆いていました。何もそんなにムキにならなくても....と思ったのは言うまでもありません。

そして、今度から偶にはツブでも拾って帰ろう、と反省した私でした。


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