signs of summer (夏の兆し)

本日の釣果(2001.5.12)

チヌ45,34cm 計2枚

アジと草フグの猛攻...


今年のノッコミ。ほぼ終盤に入ってきたのだと思います。が、
今年ほどノッコミらしいノッコミに巡り会えなかった年は、ここ数年では記憶にありません。

シーズン中に1度や2度はそれなりに活性の高い状態に出逢えるものなのですが...

原因は、潮回りや天気、釣行可能日等の複合したものだと思いますが、実際釣れそうなところより、あそこへ行きたい...という観点でポイントを設定したことも大きな原因だと思います。


さて、今日もその傾向が現れています。
天気が余りに良かったこともあり、好きなポイントでゆっくりやろう、と思いました。
ここのノッコミは時期的には既に終わっていると思われる...が、まぁいいか....


岩場を越え、砂浜を歩き、今私が一番ゆっくりした気持ちで竿を出せるポイントへ到着します。
ここはあまり人が来ないため、なんと言ってもゴミがない。その点だけとっても、ストレスなく竿が振れるポイントなのです。


竿出し。

ここは下げ潮は沖に向かって、日によっては相当速いスピードで潮が飛ぶのですが、今日は干潮潮止まりからの釣りですから、潮はゆっくりと、また流れる方向も安定しない状態で動いています。

まずは草フグです。実はホッっとしました。
なにせ先週、あれだけアジに虐められていますから、アジの顔は見たくないですし、草フグならチヌが寄りさえすればなんとかなる、そんな気持ちからです。

草フグ、草フグ、針がない、草フグ....うーん....

と思ったら、妙な感じで餌が取られ始めました。餌を吸うような取り方。嫌な予感がします。
案の定、仕掛けが馴染む前に浮きが斜めに走ります。15cmクラスのアジです。

それからは、
アジ、アジ、アジ、草フグ、アジ、アジ、アジ、磯ベラ、アジ、アジ....

先週の悪夢の再来です。ただ、先週よりはアジの活性が低いようで、仕掛けが完全に馴染んだ後食いつくことが多いようです。

沖に撒き餌の固まりを落とし、仕掛け付近には微量の撒き餌をぱらぱらと入れて対応します。
すると、草フグと磯ベラなのですが。

潮位が上がってきて、足場が洗われ始めました。釣り座を変えます。

少し方向を変えて仕掛けを投入すると、不思議とアジがあまり掛からなくなりました。その代わり、投入の都度針が無くなるか、或いは草フグが掛かります。

草フグ相手ですから、遠投で対応することにします。

ところが.....浮きが入る!アワセ!無負荷?道糸が草フグに囓られています。またやられました。
どうしてこんな味のない道糸を囓るのか?フグに尋ねてみても答えてはくれません。浮き、流失。


兎に角天気がいい。釣れなくても気持ちいい天気です。それがせめてもの救い。
暑い。暑いな。・・・・・・ん?
ふと冷静になってみると、先ほどから妙なものが聞こえてきます。

蝉の鳴き声です。

気の早い蝉が”夏の兆し”を奏でているのです。ウグイスの鳴き声と蝉の声。妙なバランスにしばし浸ります。

蝉は一頻り鳴いた後、どこかへ行ってしまったのか?声が聞こえなくなりました。

もう夏がそこまで来ているようです。


潮が緩く、遠投が必要、そして浅い。

このような条件で最近試してみているのは、少し大きめの0号の浮き。これでスルスル気味に探っていきます。

が、相変わらず草フグと磯ベラ。

半ば諦め掛けていたその時、浮きが入ります。半信半疑でアワセると....なんとチヌです。
目寸35cm弱。藻や沈み岩あ多いため、竿を寝かせてやり取りしながら浮かせるようにします。
上手く藻をかわして取り込んだのは35cmを少し切るくらいのチヌでした。

ノッコミなら続く....ところなのですがこれっきり。

また海は草フグの海に戻ります。

あっという間に針を一袋消耗しました。

時間だけが過ぎていきます。


下げ潮に入り、本命潮が動き始めましたが、同時にアジが復活します。

浮き3B、道糸にBとハリスにG7の2段打ち。ともかく、”来る”ことを信じて、撒き餌と仕掛け投入位置の間隔を調整しながら手返しを続けます。

アジの活性は朝と同様。仕掛けを少し遠投し、その潮上に離して撒き餌を入れます。アジの活性が高すぎるほどの状況でないため、撒き餌にアジを引きつけて刺し餌を沈め、その後張って撒き餌を追いつかせるようにイメージします。

30mほど流した浮きが視界から消えます。道糸が不自然に走る....アワセ!グーンと良型のチヌの重量感が竿を襲います。流れの力を借りているため、特に重量感を強く感じます。

浮ききらないまま徐々に手前に寄ってきます。目視出来ない藻に突っ込まれますが、これは左右に移動しながら竿の弾力で寄せます。

見えた!思ったより小さそう。

さて、取り込もう、と思ったら、足下に群集するガラ藻に突っ込んでいきます。最後は藻と一緒にタモ入れ。
何とも綺麗な魚体をしたチヌです。バランスがいい。


さて、ノッコミなら....が、結局それっきりでした。


今日あげたチヌは何れも抱卵していました。最後のグループかも知れません。


久しぶりに良い天気の下でゆっくり釣りをしましたが、釣果の方は少々寂しい結果となりました。
明後日のG杯広島湾予選。こんなんじゃ、勝てないでしょうね....
まぁそrはそれで楽しんでくることとします。

ともかく、蝉の声を聞くとは思わなかった今日の釣行。季節が過ぎていく。ノッコミの終わりと蝉の声。
そんなことを考えた一日でした。

大島のノッコミは場所を選べば5月中は充分狙えます。今日のポイントがほぼ終わってきていた、と言うことだけです。念のため。



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