ふぅ。こうしてホームページを書こうとするのも久しぶりだな。
ブログにはアップしてみたけれど、何かブログだと足りないような気がして、もう一度こちらに書いてみようかな、と、ふと思った。
書き忘れたことも思い出したしね。
2010年5月9日。
最後にチヌを釣りに行った日であり、最後にチヌを釣った日。
あれほど毎週のように通っていた周防大島にも、あれから数えるほどしか行っていない。
2007年9月8日。
最後に紀州釣りをした日。
2013年8月13日。
8時前には家を出ようと思ったのだけれど...そのためにわざわざ前もってレンタカーを借りていたのだけれど...ごそごそしていたら8時半。
今住んでいるところから前住んでいたところまで30分はかかる。しかし、これ、分かっているようで理解していない。さらに、この夏の時期、こんな時間に 出発したら快適に走れるはずもない、ということも頭から抜けている。
ブランクというのはいろんな形で顔を出すもんだな。
朝6時半ころが干潮潮止まりだから、まぁ10時半に釣り場につけば上げ5分から満潮前の時合を釣って、下げはじめの時合を釣って少しして帰ればいいか な、と思っていたのだけれど、そんなこんなで釣り場についたのは11時半。大島って、結構遠いし、大島って、結構広い。
前は慣れてたから、なんとも思わなかったんだろうな。
前夜、近所の釣具屋で紀州マッハ(青)と紀州マッハ攻め深場(緑)、それと細挽きサナギ粉を購入。当日の 朝も釣具屋には寄るつもりだったのだけれど、久しぶりの釣りでわくわくして、なんとなく釣具屋にいって、目についたので買っておいた。2007年から変わ ら ず集魚剤コーナーの一角を占めているマッハに一安心。ついでにスーパーにいってアオハタコーンを購入。
家に帰って釣り道具を引っ張り出していると、なんとごろごろとアオハタコーンが...ひどいものは5年前くらいに賞味期限が切れ、新しいものでも3年前 に切れている。全部で10缶ちかく。ほんと、どれほど釣りに行くつもりだったのか...思わず苦笑い。
とりあえず缶詰だし、3年前に賞味期限の切れたコーンを持っていくことにする。
さて、当日の朝に戻って、釣具屋ではオキアミとストリンガーを購入。
2010年の最後の釣りのとき、釣り場にストリンガーを忘れて帰ったからね。10本のストリンガーを木枠に巻いたロープにつけていたのだけれど、もうそ んなにストリンガーもいらないから、5本のストリンガーとロープと小さな巻枠のセットを購入。
釣り場の波止近くに車を停め、車から釣り道具を降ろす。これすらなんだか懐かしい。
重たい道具を担いで(マッハが重い...)、波止の中央あたりに陣取る。先行者は先端と、根元近くに一人ずつ。さすがにこの暑さだから、釣り人も少ない な。
しかも、まさにこれから一番暑くなる時間帯にやってくる僕は少々馬鹿かな...
紀州マッハ青と緑をそれぞれ半袋弱ずつ入れる。ここにサナギ粉を入れて...ん?何か足りない...あ、押し麦忘れた!...やはりブランクだなぁ。 まぁマッハに押し麦は入っているし、この真夏の海だと割れすぎることはあっても割れないことはないし、過剰に目立ってくれる必要もないので、まぁいいだろ う。
3年前からバッカンに入りっぱなしだったコーンの空き缶で少しずつ海水を入れて、手触りを確かめる。
だいたいこんな感じだったかなぁ。
クーラに座り、ひざの上に左手を固定して、右手で体重をかけて押しこむように握る。団子の芯に向けて力を掛ける。そうしないと締まらない。力が逃げる。 何度も握る。いきなり先行きが不安になる。
う〜む...何時間もこんなことやっていられるだろうか...
ともかく、20回ほど握り込んでから、下手投げで放り投げてみる。無理なく、15m〜20m沖くらいをイメージして。ちょうどその中間あたりに着水し、 トッポーンという音が響く。
なんとかなるかな?
あと2つほど握って、放り込んでおいてから、仕掛けをセットする。
ロッドケースには、がま磯アテンダー1号、チヌ競技SP1号、プレシードSP1号が入っているが、考えてみるとアテンダーも随分古い竿になっちゃってる んだろうな。僕的には最新なのだが...
団子にはやっぱり...トップだけ今はもうおそらくないであろうULガイドにしたプレシードSPを使う。
リールはこれまた古いBBXテクニウム、アテンダーと同じころ買ったBBSタイプ1、それと...やはり団子には...前と同じように古いダイワのレ バーブレーキ付リール、エンブレムを取り出す。
紀州釣りはあまりラインを出さないし、まだまだこれで十分...と、まぁよく持ってるなぁと思う。この竿も、リールも。
浮きは...
メインで使っていた棒浮きが入っていた浮きケースが見当たらなくなっている。引っ越してきたとき、チヌ釣りの道具だけは忘れないようにしたつもりだった のだけれど、忘れてきたのかも知れない。あの家にはとても立ち寄れないし、立ち寄る気にもならないので、どうしようもないな...まぁ僕の残したものなん か、とっくに捨てられているかも知れない。
幸い、普段使わない棒浮きが20本ほど放り込まれた筒は引っ越しの荷物に入っていて、これまた幸い、まだあまり使っていなくてケースに入ったままの永易 浮きssがここにあった。
唯一の永易浮きなので、こいつを破損するとたちまち困ってしまうが、とりあえず、あってよかったよ...
しかし、どうするかなぁ。永易浮き、買うと高いんだよな〜
3500円だもんな。一本。
永易さんの利益になる、と思えば、まぁいいのだが、なんといっても、あと2年半は結構お金がないし、お金がないのに旅行に行ったりするから、結構大変。 へたすると瞬間で破損したり流したりしてしまう永易浮きを注文するのはちょっと躊躇したりして...
以前、永易浮きもどきを手作りしていたときに買ったヘラ浮き「いずみ」が3本ほど筒に入っていたから、また手作りするかなぁ。
と、そんな永易浮きをセットする。
まず、釣り研の半円シモリ玉を逆向き(凹んだ側が上)に通し、浮きには浮きスイベルなどつけずに、そのまま道糸を通す。そしてさらに半円シモリ玉を、今 度は凹んだ側が下になるように通す。半円シモリ玉の凸側が浮きの糸通し穴を挟んで対向する形だ。こうすると、浮きすべりや絡みが少なくなる。
その下に、少し抵抗にはなるけれど、ゴム管を通して、それからサルカンを結ぶ。
ハリスはトルネードVハード1.25号。3年間フローティングベストのポケットで眠っていたが、まぁずっと暗い所にあったから大丈夫だろう。これを2ヒ ロ。
針はオーナカットチヌ1号。おもりは一切つけない。
浮き止め糸を竿2本+1mくらいにセット。
さて、準備できた。
引っ越し時に持ってこれなかったもので気づいたものがあと2つあって、それは、クーラのハンドルに取り付けるタイプの竿受けと、クーラの上に敷くマッ ト。
とくに竿受けは、紀州釣りには欲しいところだが、ないものは仕方ない。
竿尻をクーラの上でお尻のしたに敷いて固定し、まずは空バリを団子に包む。
握る、握る、握る...
・・・う〜む、ちょっと不安だ。絶対締まってない気がする。
竿を手に取り、浮き止めがリールのスプールから出るまで糸を出して、穂先に道糸が絡まないよう、竿先を少し左に向けて倒して、右手で団子を投げ... あ...
案の定空中爆発。かっこ悪い...
こりゃ、だめだ。諦める。そして、悟る。今の僕にこの団子のセッティングでは握れない。場を荒らすだけだ。
素直に団子に水分補給して、もう少し握りやすくする。
握りやすいといっても、やはり握るのは大変で、この調子だと1時間も持たないのでは...と左手が心配している。
投げる。今度は爆発せずに着水はした。
だが、団子が着底した、と思われるところから、浮きに変化がでない。こりゃ、すでに割れてるな。
回収。また空バリを団子に包み、握り、投げる。今度は浮き止めを70cmほど詰めたので、浮き止めに引きずられて浮きが沈む。団子の真上あたりまで移動 したらおそらくトップが海面に出るはず...と思っていたら、全部出た。・・・団子、割れてるな。
全然団子が持たない。こりゃだめだ。さらに諦め、さらに悟る。このセッティングでも今の僕には無理だ。
やむなく、紀州マッハ緑を追加投入。水も入れる。緑は粒子が細かいため、とても握りやすい。握り込むと締まっていく感覚がよく分るから、気持ちも楽だ。
随分握りやすい団子になった。ちょっと安心。
しかし、そうはいっても、記憶に残っている団子の固さになるまで握り込もうとすると、もう相当ムキになって締め込まないと無理で、正直、相当きつい。
でも、今のこの海の状況は、相当、おそらくチャリコやベラなどの活性が高い。生半可な団子だとすぐに割れてしまうし、そんな状態じゃチヌは釣れない。
頑張って握り、投げる。トッポーン。
それでも1分は持たない。なかなかハードだ。
少し気を抜くと、着底間もなく割れてしまう。
空バリを団子に包み、投げてを繰り返して7投。投点を少しずつ変えながら、浮き止めの調整をして、とりあえず、棚、ハワセ幅は決まった。
オキアミを針に刺し...と、ここでようやく思い出す。
そうそう、団子は右手片手でつかんで、右手を開いて2つに割って、その割れ目に針を入れて、それから握るんだった。ルーチンが少しずつ戻ってくる。
オキアミは瞬殺される。
かれこれ、団子を放り始めてから1時間。汗だく。ペットボトルの飲料はすでに1本空になっている。
コーン缶を開ける。この時期はやっぱりこれだよな。
針に3粒刺して、団子を握る。
団子アタリが完全に表現できているとはとても言えないセッティング。
これは、団子が緩いこともあるだろうし、ハワセ幅、浮きの置き方など、どうもまだまだ、身体や感覚が馴染んでいないからだろう。
けれど、気配は感じる。
回収するつ、コーンが1粒だけ残っている。
次は、コーンが一つなくなり、残りが潰れている。
やはり、いるぞ。
ここだぞ。
さらにしっかり団子を握る。握った上にさらに握るくらいの勢い。
トッポーン。道糸が水面を走り、浮きが引きずられ、団子が着底する。
ほどなくして、軽い団子アタリ。さらに、ガツン、と、浮きのトップまで沈むような明確な団子アタリ。
くるぞ...
スーッと浮きが綺麗に入る。
アワセ!
ガツン!
久しぶりだなぁ、この感覚。
潮は満潮潮止まり直前。今日はさほど潮位は高くならないけれど、15mほどの底にチヌがいる。
これくらいの水深になるとチヌに水圧がかかるから、グーンっと底を走るチヌ、そして首を振る感触は重量感が加算されてやはりたまらない。
まぁ35cmくらいかな、と思いながら、とりあえず底を切ったら、あとは少し楽しみながらやり取
海面下にギラッと銀鱗がきらめき、黒っぽいチヌが躍る。
玉網を伸ばし、浮かせたチヌを掬う。
チヌ。38cm。ほんと、立派な魚だよな。このチヌという魚は。
今は時合なので、ここで畳みかけないといけないのだけれど...
要領が悪い。とりあえず焼けた波止にチヌを置けないので、バッカンに水を汲んで波止にかける。これを3度。その間片手でチヌの入った玉網を 持っている。針が外れていないので、クーラーに預けた竿が落ちる。
針を外してストリンガーを...と思ったら、そういえば2010年の最後の釣りでストリンガーを海に忘れて帰って、今日は来る途中に買ってい たのを思い出し、ストリンガーをパッケージから出して、使い方にちょっと悩んで...あ、タオル...チヌを掴んでストリンガーにようやく掛け...あ、 写真撮らなくちゃ...デジカメがないので、手の糠を海水で流して、首にかけたタオルで手を拭いて、iphoneを取り出して撮影...ようやくストリン ガーにかけて一段落。
本来、こういう無駄な時間をこの短い時合に持ち込んではいけない。確実に釣れるはずのチヌを釣り逃す。まぁそれも含めていまの自分の力ではあ るのだけれど。
コーンを刺して、団子を握る。
雰囲気は続いているのだけれど、団子が持たない。
ここでさらに時間を掛けたくはないのだけれど、これではだめだ、と判断して、緑マッハを追加し、少しサナギ粉も追加し、水分追加して、より握 りやすい団子にする。
これで随分団子の持ちはいい感じになったが、どうも決め手にかけて、本アタリが出ない。
ボケがあればな...けちけちせずに、せめて練り餌を買ってくればよかったな(魚玉があったら買おうと思っていたが、釣具屋になかった。あれはなくなっ たのかな?)...
こうなると特効薬はさっきから足元をカサカサ動いている気持ち悪い生き物しかない。
波止の端近くのやつはすぐに逃げるからダメ。波止の中央あたりをうろうろしているやつに狙いを定めて、パン、と手ではたき、弱らせてから捕まえる。
針に刺して団子を握る。しっかり握る。もう左手が痛くて痛くて...でも頑張る。
投げる。
しかし、アタリがうまく出ず、フナムシが半分になって帰ってくる。
コーンを4粒刺して、団子を握る。
明確な、かたい団子アタリ...
割れた...浮きが沈む。
アワセ!
ガツン!
よっしゃ!さっきより大きいぞ。
水圧を味方にしてチヌが底を走る。
底を切ってからも、心地よい重量感と手応えが竿越しに伝わってくる。過剰に時間をかけ、ひざを使った少々オーバーなやりとりで浮かせる。
玉網に綺麗な銀鱗が収まる。
先のチヌより厚みがあって重量感あり、形もいい、綺麗なチヌ。40cm。
再びあたふたしていたら、潮がとまり、時合が終わった。
次は下げはじめの時合だが、とりあえず手返しは続ける。
それにしても腕が辛い。
そして、とにかく暑い。だんだん気分悪くなってくる。
両方が相まって、竿を握って上げ下げするのも辛くなってきた。もう握力がない。
団子は力任せに押さえつけるので辛いながらに握っているが、竿の方は、握ろうと思っても力が入らない。
まだ、釣り始めて2時間半なんだよな〜 ほんと、体力とか厚さ耐性が落ちてるな〜
潮が動き始める時間だが、このころから海面にさざ波が立ち始めた。強くはないが向かい風だ。
どうも、こういう細かなところで感覚が鈍っているようで、道糸がやたら穂先に絡まる。折角の時合なのに、団子を投げた後に穂先に道糸が絡まっているのに 気づいたり、どうもうまくいかなくなった。
辛いのを我慢して必死で団子を握っているのに、投げた後にそれが無駄になる、というのは精神的にきつい。
そんなこんなの中、うまくことが運んだ時に、軽い団子アタリのあと、浮きが沈んだ。
アワセ!ガツン!
先の40cmと同じくらいの重量感が竿越しに伝わる。
ところで、1時間ほど前から、僕に左方向15〜20mのところで、家族連れがドボン、バシャバシャと飛び込んだりデカい声を出したりと、泳ぎ回ってい て、ときおり僕の方に浮き輪にのってやって来ようとする子供を視線で威嚇しながら釣っていた。
君らも折角の夏休みなんだろうけれど、こちらも貴重な時間なんだからね。
と、そんな家族連れがひん曲がった竿をあやつる僕に注目している。
が、こんなときに限って...竿先が跳ね上がる。
・・・あっちゃ〜、かっこわるい...
しかし、掛りが浅いとか、そんなことはなかったと思うんだけどなぁ。
仕掛けを回収してみると、針の上あたりでハリスが切れている。結び目がほどけたとか、そういう後ではなくて、プツリと。
こりゃ、フグがかじってたかな。
もう少し頑張ってみる。が、ベラが釣れた。
そしてチャリコが釣れた。
ああ、時合、終わったな。とても夕方の時合まで粘る体力はないので...もともと4〜5時間やれればいいだろう、と思っていたんだから、こんなもんか な。
海に来ると、帰りたくなくなってくる。ああ、こういう気持ちが戻ってきた。
今日はそれが確認できただけでよかった。
また来よう。
暇がない、車がない。だからたぶん、月に一回釣りに来るのも難しいだろうけれど、釣りに行きたいという気持ちが戻ってきたのが、我ながら嬉しい。
東の方では、団子仲間の竹下さんが釣りに復活している。若狭ではkabeさんからの釣り便りが届く。南紀のsomeさんも少し前に竿を出していた。北に いけば、きしさんは相変わらず周りを巻き込んだ釣りを楽しんでいる。
まぁ、みんなそれなりに歳をとって、忙しくはあるが、落ち着いても来ている。ゆっくり海と関わっていければいいな、と思う。
ちなみに小さなチャリコ(15cm)は、本来リリースサイズなのだけれど、鯛めしを炊いてみたくて持ち帰った。そういう楽しみ方も加えていきたいと思 う。
チヌの40クラスは、独りでは扱いきれない(食べきれない)大きさで、刺身だと片身の半分で十分。
今回は、この2枚から、刺身、チヌ茶漬け、コブ締め、西京焼き、アラの塩焼き、アラ汁を作り出して、とくに西京焼きは美味しかった。日持ちもするし、な かなか使えそう。
たくさん持ち帰れないし、持ち帰ってもやはり多いので、いろんな食べ方を工夫しないといけないな。
独り暮らしと釣り、独り暮らしと料理。
さて、これからどうなっていくかな。
まぁ、楽しめるように楽しもう。少なくとも、ちょっとでも釣りに行けるってことは、幸せなはずだしね。
一度釣りにいくと、また行きたくなる。そういうものだろう。
予定のない日にレンタカーを予約しておけば、まぁそのうえで天気がよければ行けばいい、という感じかな...などと考えつつ、9/6の19時50分に格 安レンタカーを借り出す。
前日から借りると1日料金×2だと思っていたのだけれど、調べてみると、24時間であれば3千円ちょっとで借りれることが分かり、閉店の10分前に借り て、翌日の同じ時間までに返せば釣りには充分!ということで、この作戦?で行くことにした。
前日夜から車があるのだから、朝は早く出ても構わない。しかも、9/7の土曜は朝9時半ころが満潮潮止まりの潮回りなので、8時には竿を出した方がよい のだが...
まあ、どうにかなるだろう、と、深く考えずにいつも会社に行くのに起きる時間と同じ時間...6時40分ころ起きて、支度して、それでも前回よりは随分 早く、7時半には出発した。
前回は夏休み中+お盆休み期間中だったため、道路は交通量が多く、周防大島までに相当時間がかかったのだけれど、今回はそれほど車は走っていない。
前夜、アングル五日市店で紀州マッハ攻め深場(緑)を買おうと思ったら、品切れだった。
このときは、まあ、朝かめや釣具の通津店ででも買えばいいか、と思っていたのだけれど、ここに寄ってみたら、そもそも紀州マッハを置いていない。む むっ...
何も買わずに店を出て、今度はかめや釣具大島店に入る。ここにもマッハは置いていない。
かめや釣具は紀州マッハを扱うのやめたのかな?やれやれ...
最後の頼みの綱はアングル大島店。ここにないと結構困るぞ、と思っていたのだけれど、ここには青も緑も置いてあった。ふぅ...よかった...では刺し 餌を...と思ったら、今日は前回の反省を活かして練り餌も買おうと思ったのだが、なんとも品ぞろえが悪い。食わせ練り餌チヌと生ミックしかない。
フカセなら食わせ練り餌があればいいのだが、紀州釣りにこの練り餌は向かない。生ミックもな〜、と思ったのだけれど、仕方ないので生ミックを買ってお く。
アミエビも買っておいた方がいいかな。と悩む。130円くらいなので買っておけばいいのだけれど、大半捨てるようになるので、こちらはまぁ要らないか、 と判断。・・・たぶん、ちょっと間違えた判断。
前回と同じ場所に行けばまぁ釣れるだろう、とは思うのだけれど、そういうのが嫌で、あえて違う場所を目指す。ここも水深は満潮時だと17〜8mはある場 所。前回の釣り場に比べると、経験的にエサ取りは少なく、魚影も薄い。型はそこそこ期待できる場所。
まぁ季節も季節だし、薄いとはいえ、エサ取りもいるだろう、と思っていたのだが...
釣り場に着くと、釣り人の姿がいくつか見えるが、だいたい外向きに底かごにアミエビを付けてアジを狙っているか、エギンガーか、という感じだ。波止内向 きに釣り座構える人はいない。
重たい荷物をえっちらおっちらと運んで、波止中央内向きに釣り座を構える。
すでに10時を回っていて、潮は満潮から下げに入ってきているところ。潮位は高い。そういえば大潮だ。
紀州マッハ緑と青を3:1程度にブレンドして、細挽サナギ粉と、今日は押し麦も買ってきたのでこれを混ぜて団子を作る。
握り具合を確かめるように団子を握る。前回もきつかったが、今日もきついな。
1つ握って自信なかったため、もう少し水分量を増やしてもう1つ握る。こんなもんかな。
前回同様の永易浮きをセットして、空バリを団子に包み、タナ取りに入る。
おおよその水深は把握できているので、棚自体は3投ほどでほぼ決定。さらに2投ほど、団子の握り具合と持ち具合を確かめる。
前回より明らかに団子の割れが遅い。
前回の釣りは、ある意味、団子をきっちりと締めていれば釣れた、という釣りだが、今日は団子の固さだけの話にはならなさそうだ。
とはいえ、棚ボケさせては意味がないので、きっちり握る。
オキアミを刺して投げてみる。団子への反応は見えない。割れたあと少し置いておくとオキアミは盗られた。心配するほどのことはないかな?
しかし、次はオキアミが残って上がってくる。海の中の様子がどうもつかめないので、少しハワセ幅を詰めて、浮きの反応を伺ってみる。が、よく分らない。
もう少し浮力の大きい、つまりサイズの大きい永易浮きが欲しいところだが、生憎このssサイズしかない。
オキアミが安定して取られてくると、コーンを刺してみる。コーンには無反応。
生ミックを刺すと、綺麗になくなる。
フナムシを刺しても綺麗になくなる。
ほとんどアタリが浮きに現れない。
生ミックを刺しているときにハリスに噛み傷がついて帰ってきた。つまりは底にはさほど多くない草フグがいて、こいつらが刺し餌に絡んできているだけのよ うだ。
それでも...
この日唯一のアタリがあった。
刺し餌はコーン。団子が割れた後、コーンにしてはゆっくりと...しかし完全に浮きが入るようなアタリが出た。
アワセ!
しかし、一瞬の抵抗のあと、無抵抗に仕掛けが帰ってきた。
あちゃ...
仕掛けを回収すると、なんと、スイベルの下にハリスがない。
なんともみっともない。結びがおかしかったのか。
溜息をつきながら、ハリスに針を結び、スイベルに結ぼうとしたら...
なんと!スイベルのハリス側の輪っかが無い。
おいおい...長いこと釣りをしているが、これは初めての経験。2〜3年放置していたスイベルなので、腐食でもしていたのかな。
つまりは、スイベルの下の輪っかが抜けてしまったわけで、さっきのものがチヌであれば、こいつのせいでチヌは2ヒロのハリスとスイベルの輪っかを引き ずって泳いでいることになる。
かわいそうなことをしたなぁ。
結局、その日はそれだけだった。
15時ころ、腕も疲れたので竿を畳む。
つまりは、潮変わりの時合には一切竿を出さず、エサ取りも草フグが少しいるだけという無反応に近い海に向かって団子を投げ続けて、魚の顔をまったく見な いまま終わった一日だった。
足元にはスズメダイと小さなハゲがいたんだけどね。もっとも、潮が下がってくるとスズメダイも見えなくなったけれど。
サビキでアジを狙っていた人たちもほとんど釣れていなかったようで、エギンガーだけが小さなアオリイカを時折拾っていた。
ここのところの妙な天気、つまり雨のせいで、ちょっと海がおかしくなっていたのかな...などと、自分の腕と、何よりいい加減な釣りをしたことを棚に上 げて考える。
いや、棚に上げようと思ったけれど、やっぱり時合も無視して、なんとなく釣っていたのだから、この結果も当たり前かな、と、頭の中で結論づく。
唯一、この日得たものは、思わず笑ってしまうような腕の模様。
曇っていたのであまり気にせず、右腕だけ少し袖を捲っていた。ひと時、晴れ間が覗いた。
その結果がこれであった。
やれやれ...みっともないなぁ。
でもね、曇りがちの一日だったとはいえ、明らかに季節は変わった。
日が射せばそれなりに暑いけれど、日が陰れば、明らかに夏ではない冷たい風が感じられる。
暑かったな。この夏は。
帰り際、ひときわ冷たい、雨の気配を含んだ風が吹いた。
帰り道、フロントウインドウにポツリ、と雨。そして本格的な雨に。
一雨ごとに季節が変わる。秋になる。僕はもうすぐ45歳になる。四捨五入すれば50だ。歳なしだね。
まったく、そんな年齢に自分がなるとは想像していなかったし、今も実感はない。けれど、もしかしたらこれからの10年が人生で一番濃い時間になるのかも知 れない。
まぁいろいろあったここまでの時間の積み重ねの上だ。気負わず、しっかり歩こう。こうやって、たまに海を見れるようにもなったしね。
だいたい月に一度くらいのペースで釣りに行けるといいな、などと考えていたの だけれど、最近、週末に家にいること自体が少ないので、これに天候や、また疲れ具合など合わせると、そううまくはいかない。
結局10月は行きそびれて、11月9日の土曜、よし、行こう、という気持ちになった。
こうやって、気持ちが「行こう」と言っているときにいく。これくらいがいい。
以前は、とにかく釣りに行けるときはすべて釣りに「行かねばならない」という脅迫概念的な気負いがあったのかも。
フカセをやりたい、という気持ちも結構あるのだけれど、団子の材料が余っている。紀州マッハの青と緑(攻め深場)が半分くらいずつ。
もう紀州釣りも今月くらいが楽しめる限界だろうと思うので、このまま来シーズンまで置いておく、というのもどうか、と考えた。
前夜から借りておいたレンタカーに荷物を積み込んで、7時半ころかな?出発する。
随分朝が早くなった(笑)
目指すのは前々回、つまりチヌが釣れた場所。
途中、釣具屋に寄る。余った紀州マッハを使い切るのが目的ではあったのだけれど、自分の今の実力というか腕の耐久性だと、ほとんど緑マッハにした方がよか ろう、と思い直して、緑マッハを買い足した。こうすると、また緑マッハがあまるのだけれど...
今回はアミエビも買っておく。刺し餌は前回使い残した生イキくん半パック(オキアミ)と生ミックがあるし、賞味期限切れのアオハタコーンはたくさんあるの で、何も買わない。
9時半。釣り場に到着。結構風が吹いている。前回の釣り座に直交した石波止からやろうかと思っていたのだけれど、南東風がまともに横から当たるので釣りづ らそう。結局前回とほぼ同じあたりに釣り座を構えた。
波止には、フカセをやっている人が2人。エギングやっている人が2人。少したってから底かごサビキの人が1人入ってきた。まぁ問題ない間隔が保てている。 僕が一番付け根よりだ。
団子を作ろう。と思ったら、サナギ粉が少ししかない...う〜む、ちゃんと確認すればよかった。
まぁいいや。
緑マッハと青マッハを2:1くらいでブレンドして、残っているサナギ粉の半分くらいを入れる。アミエビを遠慮がちな一掴みほど入れる。ちょっと多いけれ ど、まぁ11月だしな。
アミエビのおかげで随分握りやすい団子に仕上がった。粘り気がでるので楽だ。
前回、前々回と同じセッティングで仕掛けを整えて、タナ取りに入る。少し詰め気味のハワセになるまで、5投。
団子の割れは、やはり前回のポイントより随分早い。1分ちょっとというところか。
少し水を追加して、もう少し握りやすくして、もう少しだけ団子が持つようにする。
さて、まずは刺し餌はオキアミで第1投。
トッポーン
オキアミは盗られたり残ったり。ベラがちょっといるくらいかな。
案の定、10投前後で12〜3cmのベラが掛かる。
やはり8月とはまったく海の状況が変わっている。随分大人しくなったな。当たり前だけれど。
昔は毎週釣りにいっていたから、海の状況変化は逐一わかっていたけれど、こうやってたまに釣りに来ていると、ちょっと変化に戸惑う。前回の感覚をどうして も引きずってしまうところがある。
静かな時間が過ぎる。
生ミックを刺しても、オキアミでも、浮きにはほとんど反応が現れない。オキアミが盗られたり残ったりという状況が続く。コーンを刺そう、という気になれな い。
足元にはもうフナムシはいない。
釣り始めは10時ころだから、1時間半ほど経ったころだろうか。
少し団子アタリが見え始めていて、そろそろ来るかな、と思っていたら...
オキアミで永易浮きが前アタリのあと引き込まれる。
アワセ!
う〜む...期待値よりそうとう軽い手応えだ。
隣りのサビキ釣りの人が「チヌですか?」と聞いてくる。
「たぶん。でも小さいです。」
案の定、30cmないかな?というサイズのチヌ。引き抜く...と思ったら引き抜ききれずに波止に当たる。う〜む、格好悪い。再度引き抜く。
ストリンガーにかける。
オキアミがコンスタントに盗られ始めているので、ここでコーンを開ける。
さて、どうなるかな...
・・・と、思ったら早速反応。
軽い団子アタリのあと、コーンらしいはっきりとしたアタリだ。
アワセ!
今度はチヌの重量感が竿に乗ってくる。40cmはあるな。
竿の弾力だけを利用するようなやり取りで、底を切った後はゆっくり浮かせる。
水面下でチヌが反転して、竿を絞り込む。
ほぉ、なかなかのサイズだし楽しませてくれるな〜
2度ほど反転を楽しんで、空気を吸わせてから玉網を手にする。
「大きいですね〜」という隣人の声。
僕は、別に不愛想にしたいわけではないのだけれど、釣りをしていると自分の世界に入っているので、急に話しかけられると愛想よく対応できないところがあっ て、ちょっと申し訳ない気もする。
「いや、まぁ食べるにはいいかな」なんて、感動のない返事を返す。
それから1時間くらい経っただろうか?
これはおそらくアミエビの入れすぎが原因なのだろうけれど、団子周りに気配はあるのに、浮きにアタリが出るような刺し餌への反応が出ないので、頭を悩ませ ていたところだった。
ハワセ幅を大きくしたり、詰めてみたりと試行錯誤していたとき。ちょうど、思い切って詰めてみてから試そうとしていた時だった。
「ちょっとよろしいですか。」
ん?もしかして...だとしたら、どう対応するかなぁ...
案の定だった。
昔、月間釣り情報というローカル釣り雑誌があって、今は月間釣り画報という名前に変わっている。
その釣り情報時代に愛読していたのは、もう10年?もっと前かな?たぶんもっと前だな...という頃で、もう長いこと見ていない。
割と面白い雑誌で、初心者のころはこれに結構刺激されて、チヌ釣りもこの雑誌でその気になって始めたという事実もある。
対応に悩むのは、この雑誌、契約記者が釣り場を巡って取材して、ポイントを事細かに雑誌に載せてしまうので、下手をすると、その釣り場に釣り人が集り初め てしまい、昔の僕のように毎週釣りに行く人間にとっては、それは相当邪魔くさいことになってしまう...という気持ちがあるからだ。
ただ、以前、週刊釣りサンデーの地方記事を誌面の半ページくらい書いていたけれど、このとき、渡船屋をやっている釣具屋に取材しようとして、冷たくあしら われたこともあり、ちょっと記者の人の気持ちを考えてしまったりする。
基本的に、フカセをやっているときは、まず取材に合うことはない。ほとんど人の来ないような地磯で釣りをしていたからね。
波止場だとそういう機会もありそうなものだけれど、僕の場合、なぜか驚くほどその機会はすくなかった。確か、何度かはあったのだろうけれど、まだ釣れてい なかったりで、取材されたことは過去1度だけ。そのときは船釣り、かつ会社の人数人だったので、気にせず答えた。
で、今回。
「釣れてますか?」
無愛想に、そこに魚、引っかけてますよ。と答える。
「上げてみてもいいですか?」
どうぞ。
なんだか、割と感じのいい人だな。
「月刊釣り画報ってご存知ですか?読まれてますか?」
「釣り情報のころは見てたけど、もう長いこと見てないです。」
「取材に協力していただけますか?」
まぁここは有名な波止場だしな...別にいいか、と考えて、取材に対応することにする。
まだ、先のチヌのサイズを測っていなかったのだけれど、記者の人がメジャーを当ててくれた。
45cmだったらしい。その前の小さいのは29cm。
「大きいですね〜」と何度も言ってくれる。まぁ悪い気はしないけれど、それほど大きくもないので、ちょっとお世辞だよな〜などと...世の中を斜めに見て いるな、俺。
竿、仕掛け、エサなど、細かに聞かれて、一通り答える。
竿はがま磯プレシードSPで、これはもう20年以上前の竿だ。ちょっと恥ずかしいな〜などと思って、いや大した竿でなくてボロボロなんですけど...と 言ったら、いや、これいい竿じゃないですか、と言われる。
この手の契約記者は、だいたいが釣り師だ。どうもこの人はフカセ師のようで、大会にも出たりしているようだ。ならこの竿も知ってるよな。もともと、この竿 は定価は7〜8万円した竿だもんな。
写真撮られて、粗品のタオルもらって、取材終わり。
ちょっと失敗したのは、写真をあとでメールで送ってもらえばよかった、ということ。
先日、ミラーレス一眼を買ったのだけれど、これは釣りにもってくるのはもったいないから、iphoneで写真を撮っている。それはそれで別にいいのだけれ ど、iphoneは薄くて自分で立たないから、セルフタイマーで魚をもった自画像を写せない。
送ってもらえばここの載せれたのにな〜
さて、そのあと。
やはりアミエビの入れすぎだったようで、仕掛けを回収しようとしたら魚の手応え。思いっきり居食いしている。
そこそこのサイズだったのだけれど、これは思った通り外れた。
今更団子のセッティングを変えるほど時間もないし(そろそろ帰ろうと思っていた)、仕方がないので、ハワセ幅を思いっきり大きくとって、じっくり食い込ま せるかな、という対応をする。
永易さんなら、こんなときどうするのだろう?
もっともこんないい加減な団子のセッティングはしないだろうけれど。
このあと、20cmちょっとくらいのキビレが掛かったが、持ち直しできずに、バッカンの中の団子が切れた。まだマッハはあるけれど、もう今日はやめておこ う。
一人で食べるには十分すぎる釣果だし。
幸い、風は少しあったけれど、薄曇りがちで太陽にもあまり焼かれず、寒いと思うような時間もない、心地よい一日だった。ほとんどをTシャツの上にポロシャ ツ一枚で過ごせた。
でも、もう次はこんな恰好で釣りは当然できない。もうすぐ冬が来る。もちろん次に釣りにくるのはもう冬だ。年内は釣りは無理かな?結構予定も入っている し。
次はフカセだ。ちょっと楽しみだな。
ゆっくりと再開した釣り。ゆっくりとした紀州釣りも楽しかった。腕は辛かったけれど。
今、こうやってパソコンに向かっている。
外は季節を変える雨が降ったり止んだりしている。ゆっくりとした午後だ。
昨日は刺身、アラの塩焼き、魚汁をいただいた。コブ締め、西京焼き用に漬け込みもしている。
今日は29cmを塩焼きかな。
いただきます。