長野五輪閉幕


花材…アルストロメリア、菊、カーネーション、レザーファン、杉の種類(推定)


オリンピックが終わりました。花好きの皆さんは、オリンピックで選手に渡された花束が二種類あった事に気がつかれたと思います。イラスト左の腰高でかずらの輪(リース)に沿って花を配し、中が空洞の物。イラスト右の、背が低く真ん中にかずらの玉がある花束です。

全部の競技を見ていたわけではないので、よくはわからないんですが、右の花は滅多にテレビに映りませんでした。確かモーグルの里谷多英選手と、ジャンプの原田雅彦選手(団体の時、写真)が玉のついたデザインのをもらったような気がするのですが、後はみんな輪のデザイン。休みの日は朝から晩まで、平日は帰ってからすぐ、とオリンピックのテレビを結構見まくっていた私ですが、玉のデザインを見たのは2回だけでした。

私は表彰より、花のデザインが気になってテレビを見ていました。でも選手の顔ばっかり撮ってなかなか花は映りません。「カメラさん、もうちょっと引いてくれ−。花が見えん。」などと思いながらオリンピックを見ていたのは私だけでしょうか。 (笑)

花を習いだすと、よその生け花が気になっていけません。例えばロビーや受け付けに置いてある花、ニュース番組のバックに置いてある花など。どうなっているのかな、と思うと確かめたくて、ロビーの花なんかはなるべく裏からも見て、どうやって止めてあるのか見たりしています。でも生ける立場から言うと、花は裏からみて欲しくないものです。アレンジではオアシス(土台に使う吸水フォーム)が穴だらけになってたりして。

プロは一発で花をさすので、無駄な穴は空きませんが、私なんかが生けると、ここでもない、ここでもない、とさしては抜くを繰り返すので、外からみると形がキマっているようでも、土台は穴だらけだったりします。もし売り物のフラワーアレンジメントをもらうことがあったら、花が枯れて捨てる時に一本一本抜いて丁寧に分解してみてください。無駄な穴のないオアシスに、花の長さと位置を一発でキメるプロの技を見ることができます。これって実は結構すごいことなんです。(習った人はきっとわかりますよね。)いつになったらそうなれるものやら・・・。夢のまた夢です。


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