子供たちと一日


先日、妹の子供たちが遊びにきた。私は前の日にかなり遅くまで遊んだので、朝起きるのがつらかったが、10時に来るというので朝早くから起きてしたくをした。10時過ぎごろ妹が子供を連れてきた。一番上の姉はバスケットの試合があり、妹はそれについて行くので、今日は下の2人(小2と年長)を子守りだ。2時から陶芸部に作りに連れていく約束になっていたので、4時間ほどうちで機嫌よく遊んでもらわねばならない。

最近でこそ慣れたが、子供と私だけで留守番というのは結構大変。うちはオモチャが何もないので間がもたないのだ。前に来たときも、バードウオッチングに歩いて(わざと時間がかかるように)出かけたり、ごはんを一緒に作ったりしてなんとか時間を過ごした。いつだったか、ボウリングに連れて行ったら「40分待ちですがいいですか?」と言われ、あきらめて家に帰り、花札をしたのを覚えている。

妹もゲームや本か何か持たせてくれればいいのに、毎度子供たちは手ぶらで来る。今日も案の定、昼の弁当だけ持ってきた。今日は昼食時間込みで4時間なので、ボウリングで空振りを食った日ほど悩まなくてすむのは気が楽だ。子供たちは来るなり、「パソコンのゲームをやろう、ゲームをやろう。」とせがんだ。サンリオのゲームソフトがパソコンのおまけについていて、以前うち遊んでハマったらしい。私は「ゲームは最後の頼みの綱だから。」と思って引き延ばし作戦に出た。

まず最初は「おじゃる丸のビデオ」。おじゃる丸は私が好きでビデオに毎日録って見ているので、何本でもある。ただ、毎日のおじゃる丸の間に他のも録ってあるので、「高校地学」だの「F1」だの子供が見てもおもしろくない番組が混ざっている。それらを飛ばし飛ばし、おじゃる丸ばっかり見せて1時間。私も飽きてきた。

次はトランプ。私も知っていて子供も知っているゲームが「ババ抜き」と「7並べ」しかない。普通にババ抜きしても5回もすれば飽きてくる。ちなみにうちのババ抜きは、普通のババ抜きの他に特別ルールのついた物がある。「ババ2枚抜き」と「幸運のババ抜き」だ。


−−−−河村風ローカルババ抜き ルール説明−−−−

「ババ2枚抜き」
1.普通のババ抜きにババを2枚入れてプレーする。
2.途中で手持ち札にババが2枚揃っても前には出せない。
3.最後にババ2枚を持った人が負け。

これは大人数でババ抜きをするときなど、ババを手放した人から前のへんが緊張感がなくなっておもしろくないが、ババを2枚回すと手放したと思ってもすぐ回って来たりするので、最後まで緊張感を持ってプレーできる。また3人でやると、自分以外の2人ともがババ持ちだったりするのでスリル満点である。

「幸運のババ抜き」
1.普通のババ抜きと違い、全部のカードを手札として配らないで、一部を山札にする。
2.自分が相手から札を引いて、どれも合わなかった時は山から取ってよい。
3.最後にババを持っていたひとが負け。

これは山から取るのにギャンブル性があっておもしろい。山から取ってさらにあわなくて手札が増えてしまうこともある。運の悪い時には相手から引いて合わず、山から取って合わずが続き、どんどん手札が増える事もある。こうなると「どこが幸運なんだ」という気になってくる。


「幸運のババ抜き」は慣れていないとわかりにくいので、普通のババ抜きにあきてきたら「ババ2枚抜き」をする事にした。3人で2枚のババを回すので油断はできない。ただ、私の所からババを引かせるのは簡単だった。何回かやっていると、子供がカードを引く位置のクセが読めて来た。でも前の人から私が引き当ててしまっては何もならない。3人プレーだとスタート時の持ち札がほとんどないので、ババを2枚持ったまま3〜4周もすると他の2人が上がってしまう。ババを取らせる方も必死だが、カードを取る方も慎重だ。小さな子供相手のババ抜きでも結構緊張できる。

お昼になったので、弁当を広げた。妹は私の分までは作ってくれなかったので、私は冷蔵庫のありあわせの物を温めて食べた。昼食後、花の植えつけをした。掘っておいたチューリップとラナンキュラスの植えつけと、昨日買ってきたパンジーの苗の植えつけだ。鉢の数は、ボウルプランター3、鉢1、四角い深型プランター1なので、土を作るだけでもかなりの量になる。私は妹の子供たちを使って、土方スコップで土を混ぜたり、運んだり、球根を植えたりした。一人だと結構かかるが、3人だと30分もしないうちに全部済んでしまった。子供の手伝いも結構役に立つ。喜んでやっているようなので、また今度も頼もう。

1時30分ごろになって、やっとお待ちかねのゲームを解禁した。30分なら多分持つだろう。私がゲームの最初の画面まで出してやったら、あとは子供たちで勝手に遊んでいた。驚いたのは私がちょっと目を離した隙にゲームの種類が変わっていた。随分前に1回遊んだだけなのに、ゲームの選択方法を覚えていたのだ。「習うより慣れろ」とはこのこと。子供たちはコンピューターのことなんて何もわからなくても遊べる。

私はすこし怖くなった。「電源を入れて、ゲームの最初の画面に行く所もあまり見せられないな」と思った。うちに来るなり勝手に電源入れて触られたら困るし。それとも触られても困らないよう、まめにバックアップをとっておくべきなのか…。うちはたまにしか子供が来ないが、子供がいる御家庭は、結構大変だと思う。誤操作以前の問題でも、菓子の屑は落とすわ、飲みものを持って寄るわ、ベトベトの手で触るわ。

2時から陶芸に行き、ちょっと寄り道をして妹の家に子供を連れて行った。妹はまだ帰っていなかったので、小2と年長の2人だけで留守番だ。パソコンの件といい、2人だけで留守番といい、「いつまでも赤ちゃんじゃないんだな」と成長ぶりに驚くとともに、「いつまで私と遊んでくれるのかな」と寂しくもなった。

 

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