水の泡


スノーボードを初めて3年目、といっても、最初の年に2回、1年空けて今年2回、と計4回しか行ってないので未だに初心者まるだしなのだが、3回目でハタと気がついた。

「私の足は左利きではないか?」
リフトに乗るとき、右利きの人は、左足を板に固定して右足で雪を蹴って進んで順番待ちをするのだが、私はどうも具合が悪い。左足だけで板の上にうまく立てないのだ。1回目は道具はレンタルだったので、とりあえず右利き用を借りた。劇団のメンバーが交代で一日つきっきりで特訓してくれた甲斐あって、なんとか滑って止まれる程度になったが、リフトは苦手だった。私がリフトで上がってくると、リフト小屋のおっちゃんがあらかじめ外に出て待っていてくれた。必ずコケてリフトを止めなければならないので、そうなる前に私をリフト軌道から引っ張り出すためだ。

2回目は自分の道具を買って行った。店屋の人がとりあえず右利きに板を作ってくれたので、そのまま使ったが、やっぱりリフトが苦手のままだった。降りるときしりもちをついて痛い。リフトに乗るのがイヤになって、途中からリフトを使わず、ゲレンデの端の方を歩いて上がった。

3回目も右利き用のまま行ったが、降りるときあっちこっち打撲で、またリフトに乗るのがイヤになった。しりもち恐怖症。1年のブランクとかそういう問題ではなく、痛いのでイヤ。家に帰ってみると、ももに半月状の大きな黒アザが。痛いはずだ。

3回目から帰って、滑っている時、どうも自然に右足体重になっていたことに気付いて、私は左利きじゃないか?と思い始めた。そういえば体育の時間、高飛びは他の人と反対足で踏み切っていたし。4回目はいつになるかわからないが、今度は左利きで行ってみよう。そしてとりあえず板だけは作り変えておいた。

ビンディングを組み換える時、
←進行方向 ( \ \ ) を ( / / ) 進行方向→ 
に角度を変えるだけかと思っていたのだが、実際やってみると板の前後があるので、全部外してクロスして付けなければならなかった。一つ勉強になった。

先日4回目に行ったのだが、左利きにして正解。リフトの乗り降りが格段に楽になった。これなら一人でリフト乗る気にもなれる。滑るのはまた1からやり直しなので、考え考え滑っているが、これはそのうち上手になるだろう。しかし今までビッチリついて教えてくれたみんなの努力は…。3回もったいないことしたな。でも、また来シーズンまで行かなかったら、忘れちゃうんだろうな。

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