初めてのイモ堀り


3月、台所でどうもこうもならない程芽を出していたジャガイモがあったので、庭に埋めたみた。2個。どうせ食べられないほど芽が出ていたのだから惜しくはない。切り口に灰を塗ってとか、乾かしてとか、めんどうな事はしないでそのまま埋めた。そのまま台所にあったら捨てられる運命だったのだ。腐ってもともとである。

埋めてしばらくしたら芽が出てきた。本当はここで、元気のいい1本だけ残して、弱い芽はかきとってしまうのがセオリーなのだが「葉は多いほうがよかろう」と勝手に決め、そのまま剪定しないまま育てた。4月までは順調だったのだが、5月になってニジュウヤホシテントウの食害にあい、葉がボロボロになった。庭の花が植えてある部分には殺虫剤を蒔いているので、ジャガイモの所だけ蒔かなかったからといって無農薬なわけではないのだが、食われるままにしておいた。

6月になって、さすがにボロボロになった葉が枯れてみっともない状況になったので、掘ってみた。土の中から出るわ出るわ。ジャガイモはメークインという種類で、あまり数できないと聞いていたのに、売り物サイズが11個、その他小さいのが850グラムもできていた。肥料もロクにやらないのに、水だけで大収穫である。捨てる寸前の2個が11個に!。増えたのもうれしいが、掘るのがおもしろい。黒い土の中から、肌色のイモがコロコロ出てくる。大のオトナがやってこんなに楽しいんだから、子供が喜ぶはずである。10号鉢に2個(保険のため2個)埋めて、ベランダで育てても十分できそうだ。

掘るときにスコップが刺さって傷ついたジャガイモをすぐ食べてみた。皮は金タワシで擦るときれいにとれた。初めて食べる堀りたてのジャガイモはとてもおいしかった。これに気をよくして、来年は6個位植えてみようか。今度は肥料もちゃんとやって。

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