変温動物


人間は恒温動物であると言われている。確かに体温はあるのだが、私は変温動物じゃないかと思う事がある。イグアナなど、体が冷えると日向ぼっこをして体を温めてから活動を始めるが、私にも近いものを感じる。寒いと体がさびついたように動かない。

私は寒がりではない。どっちかというと暑がりで年中薄着だ。しもやけもできないし、冷え性でもない。でも冬は苦手だ。動き出すまでに時間がかかるのだ。仕事に行く日はまだいい。無理やりにでも起きるきっかけがある。起きてしまえばシャワーを浴びるなりなんとかなる。問題は何も用事の入ってない休日。目ざまし時計が鳴ってもグズグズ過ごしてしまって、活動を開始したら昼前だった、という事も少なくない。

かと言って、私は寝覚めが悪いのではない。目が覚めると同時に意識はかなりハッキリしている。妹が寝覚めが悪かったので、私との違いはよくわかる。妹のように朝寝ぼけていたり、機嫌が悪かったり、頭にもやがかかっているのとは違う。(ちなみに妹は低血圧で寝覚めが悪く、冷え性である。)

冬場の体のさびつきを解決するのが朝のシャワー。熱めのお湯を15分も浴びると、寒い冬でも完璧に体が起きる。おまけに、毎朝シャワーを浴びだすと、どうしても浴びずにはいられなくなり、シャワーを浴びたいがために早起きするようになる。私のように、体温が上がらないと動けない人の他にも、朝、目覚めの悪い人も試してみるといいだろう。寝ぼけまなこでシャワーを浴びていても、風呂からあがるころにはすっかり目覚めていること間違いなしである。

そんな私だが、真冬でも快適に起きることができる方法がある。コタツで寝るのだ。普通の人はコタツで寝るとのぼせて気分が悪い、というが、私は体の芯まで温まっているので、目が覚めるとすぐ活動できるので快適だ。冬の休日、半日ゴロゴロしているのはもったいない。うたた寝では風邪をひいてしまうので、毛布を肩までかけて万全の体勢でコタツで寝る。さすがにもう暑いのでコタツはしまったが。

今はまだ冬型の体だが、これから暖かくなると夏型にかわる。しかしある日突然夏型になるわけではないので、変わり目の1カ月位はちょっと辛い。ずーっと微熱があって気分が悪いのだ。トカゲやヘビも、5月6月ごろは体がダルいのか?。

冬から夏への変わり目を乗り切れば、夏は冬のようにグズグズ起きられないことはない。目覚めとともに100%の力が発揮できそうな勢いなのだ。私はほとんど汗をかかないので、夏は放熱が悪く体温が高めになる。しかし完全に夏型になると、若干体温があがっても平気。暑さにはめっぽう強くなる。私は夏の方が好きだ。

…やっぱり私は変温動物だったのか?。

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