春は花盛り


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3月の庭/アネモネ 3月ごろから、春咲きの球根の花が咲き始めた。パンジーとノースポール→アネモネとムスカリ→チューリップとクリスマスローズ→ネモフィラとラナンキュラス→ポピーとラベンダー→バラといったふうに、主役が移りかわりながら、6月まで花盛りが続く。一年でいちばん庭が変化に富む時期である。2週間ぐらいで主役が入れ代わり、次から次へとリレーのように咲いていく。(もっとも、これはリレーで咲くように花時の違う物を仕込んであるからそうなるのであるが。)

アパートに住んでいた時からかなりの花を植えていたが、引っ越して庭が広くなって、植え放題かと思えばそうでもない。隣の家や、庭の小屋の影などがあって、よく日が当たる所が限られている。一日中日が当たる所は取り合いだ。うちが庭が広い割には鉢植えが多いのはそのせいで、日当たりのいい場所に時々鉢を動かしてまわっている。

今、いちばんゴールデンな場所にいるのはバラの鉢植え。17鉢ぐらいあるので、段々畑のようにに置かないと全体に日が当たらない。手前に小さな鉢、奥に台に乗せた大鉢、と高さを変えて置いている。フラワーアレンジの残り物を挿すし、気に入った苗を買うしで、増殖中だ。

バラは1箇所にまとめて置いているが、一鉢病気になると一気に広がる。先日もウドンコ病の消毒をしたばかりなのだが、この時期は木がどんどん大きくなる時期なので薬剤散布が追いつかない。この前散布したとき小さな芽だった所が成長して葉になり、ウドンコ病にかかる。みつけ次第、薬をスプレーしてまわっている。

それから黒星病と虫食いにも気をつけなければならない。黒星病にかかると葉が落ち、チュウレンジバチの幼虫がつくと1日で葉を食いつくされる。葉の数が少ない小さい鉢がやられると命にかかわる。一括で薬を散布できない場合や、1株だけなかなか病気が治らない時はその鉢だけ隔離している。隔離といっても庭の端から端に移動させるだけなのだが、他の鉢に伝染するよりはマシである。

上の写真と右の写真は1カ月程撮影時期がちがう。(上は3月末、右は4月末)上の写真のアネモネ(赤や紫の花)、パンジーとノースポール(白い花)は4月になっても変わらず咲いているので、4月末は上の写真と右の写真が同時に存在すると考えてもいいだろう。右の写真の左下に、写っているノースポールや、ガーデンライトから大体に位置関係はわかると思う。

私が住んでいるのは古い団地で、1970年代後半の流行りだろうか、ブロックや生け垣で囲いまくった家が多い。私は散歩の時よその庭を見るのが好きなのだが、一段高い場所にあるうえに生け垣が巨木になっていて庭が外からが全く見えない家が多い。全く見えないということは、多分日も当たらないので「うっとうしくないのかな」と余計な心配をしたりする。うちは引っ越すにあたり、貝塚の巨木を切った。背が屋根に届きそうなので自分で剪定できないし、なにより鬱蒼と茂って暗いのだ。ただ、貫祿があり家を引き立てる木だったので切るに当たってかなり迷ったが、今は切って正解だったと思っている。今の家の顔は写真の庭。車庫の柵を取り去り、垣根を透かしにし、道から庭が丸見えの状態にしてある。それは私が見るだけでなく、近所の人にもうちの庭の花を楽しんでほしいと思っているから。滅多に会えないが、庭をつついている私をみかけたら気軽に話しかけて欲しい。

4月の庭/フリージア
悲しいのは、これらの花をじっくり見る機会が週末しか持てないこと。朝は忙しいので、朝日に照らされた花を見る間もない。夕方帰って水をやるときは、強い光を好む花はつぼんでいたりする。土日に仕事が入ったり、雨が降ったりすると残念である。春は外に出て、庭の花を眺めているだけで楽しい。春の花は、植えてから咲くまで時間がかかる物が多い。それだけにうれしさひとしおである。

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