衝動買いの法則


「一目惚れして諦めきれない物は買っても大丈夫だ。」私の衝動買いの法則である。

今までで最大の衝動買いと言えば家である。親から広告を見たとの連絡を受け、すぐ有給休暇をとった。そして今の家を見学に行くなり即購入を決断した。借金の算段は後の話である。普通、家を買うときは、毎月どのぐらいなら払えるので、買える家の予算はいくらまで、といった風に自分なりのプランがある。私にはそれはなかった。後から調べて、家の値段が払えそうな金額であることを確認した。よく考えると無茶である。もっともこんなに早く家を買う予定などなかったのだから仕方がないかもしれないが…。1年住んでみて、この家に満足している。あの時家を見に行っていなかったら、今も前のアパートに住んでいたかもしれない。

他には、昨年買った車も衝動買いかもしれない。昨年の7月に旧愛車サイノスのエアコンが壊れ、その年の11月に9年目の車検を控えていた、という車の買い時の条件も揃っていたが。エアコンが壊れて(じわっと壊れたので、急にきかなくなった訳ではない)いてもガマンして乗っていた所に、車屋のセールス氏がやってきた。エアコンが壊れたのは誰にも言ってないのにすごいタイミング。今までは「あなたに勧める車がないから」とパンフも何も持ってこなかったのに、いきなり試乗車を持ってきた。たまたま昨年のミュージカル(True Happiness)の特殊メイクの稽古をしていた時だったので、すごい顔で応対することになったのだが、車は一目で気に入り、現在に至る。

次に高いのがスーツ。1回めは2着一度に買って支払いは約10万円。2回めは1着で約6万円。このスーツたちは今でも現役であるが、元をとるほど着たので後悔はしていない。ただ1回めの10万円はキツかった。冬のボーナス1括払いだったのだが、払うまで結構ビビって着ていたような気がする。洋服屋さんにツケがきいて助かった。

次は指輪か。指の関節が太くなったのと、家を持ってから可処分所得が激減したので、最近は買ってないが、以前はよく買っていた。安物ばかりだが、1カ月の小遣いを一気に使ってしまう位の額だった。先日も指輪をよく買っていた宝石屋さんがかわいい時計を持ってきて、気に入ったのがあり、思わず買いそうだったのだが、お金がないので思いとどまった。

他には人の誕生プレゼントを買いに行って自分のバッグも買ってしまうこと3回。予算オーバーもいいとこである。お金がたりなくなって、次の日に出直したこともある。靴を買いに行って、目的の靴とぜんぜん違う靴で気に入ったのを買ってきてしまったりした事もある。

今までの経験でいくと、値段が結構はるものの衝動買いは成功している。かなり惚れ込んで、元がとれるほど使ったりする物が多い。衝動買いといっても、30分位は売り場を行ったり来たり、買おうか買うまいかウロウロしているので、私にしてはかなり迷って買う決断を下しているのだが。

今までの衝動買いで、成功している例に共通しているのは「一目惚れ」であるということ。先日もバッグを2個、衝動買いしてしまった。本当は1個買う予定だったのだが、どうしても諦めきれない品があった。本命の他に諦めきれない品は2つあったのだが、1個は私が迷っている間に他の人が買って行ってしまった。要は出会いのタイミングと第一印象、それと決断が大切ということか。ま、何にしても買い物は楽しい。

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