楽しいマリモ


昨年、マリモをもらった。北海道みやげの養殖マリモなので、そう珍しいものではないのだが、結構大切にしている。マリモは北海道の湖の底にいるので、冬の寒さは何とかなっても夏の暑さには弱い。うちの家は夏場35度位になるので、初めての夏(昨年)は、「冷蔵庫にいれようか」「風呂場に置こうか」と心配だった。放っておくとマリモが煮えそうだ。

一夏越して、夏場の暑さはまめに水をかえることで解決できた。冬は1週間に1回のところ、盛夏は2〜3日に1回ぐらい水をかえる。うちはマリモの水は井戸水を使っている。水道水でもいいとパンフに書いてあったが、カルキを抜いたり汲み置きしたり面倒なので、実家にもらいに行っている。マリモ用の水は冷蔵庫に入れ保管している。

マリモの水槽(瓶)を洗う時、油がついてはいけない、洗剤が残ってはいけないということなので、普通の食器を洗うより随分ていねいにすすぐ。まず手を洗って油を取り、中を洗剤で洗ってすすぐ。瓶から取りだしておいた敷石を水で洗い、マリモに水を通す。水を通すとは、ザルにマリモをあげ、上から水道水をシャワーのようにかける。(本当はこれも井戸水でやりたいところだが、いくらなんでも水が足りない。)大玉のマリモは時々中まで新しい水を通してやらないと中から枯れてしまうらしい。

最近やっかいな事に気がついた。マリモに黒い藻がついている。黒い藻はちょっと臭う。水を通すときに時々取り除いていたのだが、どうやら原因は井戸水のような気がする。井戸水をくんでそのまま使っていたので、配管についていた藻が大きくなったのではないか。井戸水が怪しいと踏んでから、マリモ用の水を取りに行く前には必ず電話をして沸騰させたのをもらうようにした。まだ井戸水の湯冷ましを使い始めて1カ月位なので、効果の程は不明だが、そのうち何かわかるかもしれない。

このようにかなり手のかかるマリモであるが、水槽の水をかえ、マリモに水を通した日はがぜん光合成が活発になる。自分の出した酸素の泡で水面まで浮きあがったりする。マリモなりに水がえを理解しており、喜んでいるように見える。それだから飽きもせず面倒見るのであるが…。1年前よりほんの少しであるが、大きくなっているような気がする。マリモはただ水槽の中にいるだけで、何も芸をするわけでもないが、何となく愛嬌があり、かわいい。2回めの夏も元気だ。

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