新しいおもちゃ


最近携帯電話を買い換えた。4年位前に深夜に車が故障し、鉄砲玉(家から出たっきり連絡なし)の私も携帯を持つ必要性を感じた。その時に買ったのをずっと使っていたので5代ぐらい前の機種だ。メールは家に送ってくれれば見れるし、とりあえず困ってはいなかった。いい加減にメールが使える機種を持てと友人から言われていたし、そろそろ変え時かなあ、と思って買い換えることにした。店に行く前の日に弟から電話があって、携帯を買い換えたという。実家に弟の携帯を見に行くとなるほど小さい。弟が持っていた機種は、私がカタログを見て気に入っていた物なので、次の日速攻で店に行く。

昼休みに行ったが、この店はいつも混んでいてなかなか順番が来ない。以前も平日の3時ごろ住所変更に寄ったのだが30分ぐらい待った。昼休みが終わりそうになったので、予約だけ入れておいて仕事の帰りに寄ることにした。仕事の帰りの時刻は更に人が多い。割引が月末までなのと、新機種が出たばかりなので、いつもに増して混んでいる。当分待ってやっと順番が来た。私の手続きは30分ぐらいですぐ済んだ。帰りに弟に電話した。「赤、買ったよ。」

この電話、赤、黒、銀の3色あるのだが、弟は赤が欲しかったらしい。しかし弟が買いに行った日は赤は売り切れで、黒を買って帰った。私が買いに行ったのはその2日後。弟が行った日に赤が大量に出たので、赤をたくさん仕入れていたのだろう。私が行った日は黒が売り切れだった。昼休みに行った時にお年寄りが「黒がほしい」と言っていたが、店の人に「黒は売り切れ」です、と言われていた。身障者割引が始まるからか、孫に携帯を持てと言われているからか、年配の方が多かった。

帰って取り扱い説明書を読む。前のに増して厚い取説を読みながらつつきまわっているうちになんとなく一通り使えるようになった。電池が切れそうになったので、電源を差して電話帳入力開始だ。電話番号と名前は前の携帯から吸い取って入れてくれたが、住所までは入らなかった。手帳と前の携帯の画面を見ながら、住所を入れる入れる。私はメモ欄に住所を入れておくので、出先で宅配便を送ったりするとき便利である。前の携帯に手帳1冊打ち込むのに3日ぐらいかかったっけ。買って1日目は、住所入力途中で終了。前の携帯は一人が2つの電話番号(家と携帯)を持つ想定になってなかったので、一人で家と携帯と2本登録がある。新しいのは一人で電話番号が何本も持てるようで、このへんは進化してるな、と思った。前の携帯の登録をそのまま引き継いだので、一本化しながら、いらない番号を削除しながらなので結構時間がかかり、全部入れ終わったのは次の日の昼だった。

バサバサっと取説を読んだだけでまだ試してない機能もあるので、新しいおもちゃは当分遊べそうである。私は不思議と、家に据えておいてわからない時にすぐ取説が見られる機械はすぐ操作を覚えるのに、わからない時に取説が手元にない機械はなかなか機能を覚えない。車のオーディオなんかは、取り付けた時にしか取説を読まないので、よく使う機能は忘れないが、半年に1回しか使わないような「時計合わせ」はわからない。何かボタンを2つ一度に押すと時計合わせモードになったはずなのだが、いまだにその組み合わせが思い出せないでいる。携帯は持ち歩きが基本の機械なので、早いうちに新しい取説をマスターしなければ、新機能もお蔵入りになってしまう可能性がある。がんばって読もう。

昔の携帯はバッグのように大きかった。忙しそうな社長さんたちが自慢げに使っていた。今は手のひらサイズのコンピュータのようだ。しかし携帯の小ささ軽さは私が持っていた前の機種が限界のようだ。新機種はあまり小さくなってなくてちょっとガックリである。(機能は増えてビックリなのだが。)

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