焼火神社



 波止集落から歩いておよそ2qで、焼火山頂に近い焼火神社に着く。社殿(県文化)は1734年(享保19)の建築である。この神社は明治時代になるまでは焼火山雲上寺といい、焼火権現を祀り、航海安全の守護神として船人から崇敬されていた。古くは「栄華物語」にのり、江戸時代には葛飾北斎や安藤広重の版画にも描かれた。焼火信仰は遠く東北地方の岩手・宮城・青森にまで及んだ。参道の石灯篭には全国からの寄進者名が刻まれ、往時の繁栄がしのばれる。
 本殿は一部が大きな岩窟の中にあり、通殿と拝殿が階段状に並んだ特異なつくりである。拝殿は1673年(寛文13)、本殿は1732年(享保17)に建てられた一間社流造で、現存する隠岐最古の神社建築である。

関連リンク

西ノ島町公式サイト
: 西ノ島町公式サイト。観光名の紹介コーナーに焼火神社の紹介あり。


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