大田南八幡宮


 鎌倉時代に鶴岡八幡宮から勧請されたという大田南八幡宮は、三瓶川のほとり、大田市街を見下ろす小丘陵上に建てられている。本殿左側を見渡すと、三瓶山の穏やかな山容を望むことができる。
 本殿右手の境内には、高さ2.7mの六角形の経堂があり、そのなかに高さ1.8m余の円筒型の鉄塔(県文化)が納まっている。源頼朝が寄進し、尼子経久が修理したと社伝にあるこの鉄塔は、15世紀末から16世紀初めに鋳造されたと推定されている。ただし鉄塔が納められている六角経堂は、棟札から1856年の再建であることが分った。鉄塔には差入口が開けられており、高さ10p・径4p程度の銅製経筒168口(県文化)をはじめとして、納札7枚・経石45個・泥塔1基・銭価667枚などが納められている。これらの奉納者はいわゆる66部廻国聖とよばれる巡礼者であり、この地が全国に知られた霊場であったことを物語っている。

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