大根島

 大根島は中海に浮かぶ島である。中海に噴出したアスピーテ型の火山島で、堅硬多孔質の玄武岩からなる。かつては汽船で行き来していたが、1968年(昭和43)に着工された中海干拓事業で松江市の大海崎と島を結ぶ堤防道路と中海水門の道路が開通し、車で行き来できるようになった。
 産出される玄武岩は島石と呼ばれ、出雲地方では高級な石材として珍重される。中央の最高地点大塚山(標高42m)を中心に緩やかな斜面になっており、ほとんどが畑地である。島は「出雲国風土記」には踞諸島と記され、「土地はよく肥えているが、西の海岸に松が2株あるほかは、カヤ・ハマスゲ・オトコヨモギ・フキなどが茂っている。ここには牧場がある」と説明されているが、奈良時代には全島人家はなく、牧場で軍団の馬を育成していたと思われる。
 島には2箇所の溶岩トンネルがある。最も著名なものは島の東端の遅江にある大根島の溶岩随道(国特別天然)である。このトンネルは俗に風穴といわれ、全長93mで海底に達する。天井はうろこ状をなし、溶岩鍾乳もみられる。またこの島のボタンも有名である。

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八束町公式サイト
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