■太陽光発電: CO2削減効果はどのくらい?

 太陽光発電はCO2に代表される温室効果ガスを排出しないクリーンエネルギーとして注目されていますが、一体どのくらいの削減効果があるのでしょうか。

 温室効果ガスの排出量計算は製品の製造〜使用〜廃棄に至る全過程における排出量を、CO2 に換算した値で求められます。
 日本の商用発電における排出量は約360g-CO2/kWhとされています(石油火力発電のみを見るとこの約2倍)。一方、太陽光発電においては最近の性能向上もあって 50g-CO2/kWh 前後と低くなっているようです(主としてシステム製造時に発生)。

 従って、3kWの太陽光発電システムで年間発電量を2,750kWh(注2)としたときのCO2削減量は
  (360 - 50) x 2750 ≒ 852 kg-CO2
となります。ちなみに車のガソリン1リットル当たりのCO2排出量は 2.3kg程度(注3)ですので、約370リットルのガソリン消費に相当し、車の燃費を10km/リットルとすると3,700kmの走行(札幌〜鹿児島間往復)で排出される量のCO2削減ができることになります。

(注1)温室効果ガスの排出量は通常CO2のグラム数に換算した値で示します(g-CO2)。
   炭素のみの重量で示す場合の単位は g-C です。両者の関係は
     12g−C = 44g−CO2
   です(炭素の原子量=12、酸素の原子量=16、CO2の分子量=12+16x2=44 から)。

(注2)広島市内のI邸の最近の3年間の平均発電量。

(注3)車による二酸化炭素(CO2)の排出量はどのくらい?
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