■太陽光発電: 全天日射量と斜面日射量の関係

 太陽光発電システムの発電量を予測するためには、システムの設置場所などの各種条件を知る必要があります。 その中で最も重要なものは、1年にわたる斜面日射量の変動です。

 各地の過去の日射量に関するデータは日本気象協会が整備しており、同協会のホームページからダウンロードすることもできます。

 また、日々の全天日射量(1時間毎の値)は気象庁のHPで公開されていますが、これに対する実際の発電量が妥当か否かの判断はこのままではできません。 建物の方位、屋根傾斜角に応じた斜面日射量の値に変換しなければなりません。

 そこで、ここでは気象官署・アメダス801地点の日射量平年値(1961年〜1990年の平均値)データベースを元に、指定された地点の全天日射量と斜面日射量の関係を表示するシステム(SunShine2Conv)を作成しましたので紹介します。

 ・月別の全天日射量、任意の方位角/屋根傾斜に対する斜面日射量と両者の比が表示される。
 ・地点は広島、札幌、仙台、東京、名古屋、金沢、大阪、高松、福岡 に限定(データ量の関係)
    ・・・地図上でクリックして選択。

 これにより、日々の近隣観測点での全天日射量から斜面日射量を推定し、発電量の妥当性をチェックすることが可能になります。
  (注) 全天日射量は1時間毎の値を合計したものを使用する。



●使い方の説明
  ・方位角: 真南を0度とした建物(太陽光発電パネル)の方位角。
  ・全地点重ね表示: 全地点の斜面日射量/全天日射量比を重ねて表示する。
  ・基準地点設定/解除: 基準地点を設定すると、比較表示ができる。
  ・日射量単位の切替: 下部表中の単位欄をクリックすると、kWh/m2/日<−>MJ/m2/日の切り替えができる。

●予想発電量の計算式
  予想発電量(kWh/日)=全天日射量(kWh/m2/日) x (斜面/全天 比)x パネル容量(kW)
                 x (1 - 温度損失) x (1 - パワコン損失) x (1 - その他損失)
  ここで、
  ・温度損失
   ・春(3 〜 5月): 15%
   ・夏(6 〜 8月): 20%
   ・秋(9 〜 11月): 15%
   ・冬(12 〜 2月): 10%
  ・パワコン(パワーコンディショナ)の損失: 通常 5〜6%程度
  ・その他損失 : 通常 5〜7%程度

日本気象協会:全国日射量平年値データマップ

i- 太陽光発電所: 毎日の発電実績
太陽光発電:日射量に基づく発電量予測システム 2
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