■太陽光発電: 広島における1時間毎の日射量変化

 太陽光発電システムが正常に稼働しているか否かを判断(故障診断)する方法には
 (1)毎月の発電量を当初の予測値と比較する
 (2)1日の最大発電電力(ピーク発電)を見る
などがあります。

 (1)の方法では平年に対する天候(日射量)の変動を考慮することが必要ですが、これは気象庁から発表される各月毎の実際の日射量とその平年値(予測に使用した期間の)を比較することで可能です。

 (2)の方法は比較的に短期間に機器の良否判断ができます。 ただし、そのためには日射量の瞬間値(日射強度)の最大値を知ることが必要ですが、残念ながら気象庁のデータにはありません。 しかし、気象官署(気象台、測候所)のうち数十箇所の地点では気象庁のHPに1時間毎の日射量の積算値(MJ/m2/h)が載っており、これでほぼ代用することができます。
 すなわち、1時間にわたって日射強度(MJ/m2)が一定とすると、例えば
  1時間日射量: 2MJ/m2/h -> 日射強度: 2MJ/m2
となります。

 その地点の日射強度の最大値から最大瞬間発電電力(ピーク発電)を次式で推定でき、この値と実際のピーク発電値から機器の良否を判断します。

  ピーク発電電力(kW)=日射強度(kW/m2) x 建物方位・屋根傾斜による補正係数 x パネル容量(kW)
                x (1 - 温度ロス) x (1 - パワコン変換ロス) x (1 - その他ロス)

 ここでは、広島市の2010年4月〜2011年3月の1年間について、各日の1時間毎の日射量を気象庁HPからピックアップしたものを紹介します。



(注1)1 kWh = 3.6 MJ
(注2)表中、グラフ中の例えば 10時の日射量:9〜10時の積算値(前1時間)。
(注3)画面の日射量単位「kWh/m2/h」をクリックすると、単位切替(MJ/m2/h)可能。
(注4)厳密には、日射量の観測点と発電システム設置点は少し離れている。
(注5)直達日射理論値は太陽の高度角(α)から計算される水平面上の日射強度(sinα)。
(注6)表中、「x」は観測データなし。
(注7)グラフ中の累積値はkWh/m2単位の値と、1日の総日射量を1とした値の双方を表示。

気象庁:広島 2010年4月1日 1時間毎の値

太陽光発電: 1日単位の実際の日射量と発電量の関係
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