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糖尿病の治療

糖尿病の治療で最も大切な事は、糖尿病の発症のメカニズムを理解することです。
糖尿病根治療法に詳しく記載しております。

第一段階 生活指導

一、絶対に間食をしない  (これが大原則であります)

1.三度の食事以外にはカロリーを摂らない
食事と食事の間は、水かお茶、コーヒー等に砂糖を入れない。
果物やケーキ等のお菓子類が食べたければ、食事の時に一緒に取る。
そうすることにより、膵臓に貯蔵インスリンがたまり、食事の時により多くのインスリンが門脈から肝臓に送られ、肝臓の糖新生が抑制される。
2.糖質制限食を取る
糖質(炭水化物)を控えることで、食後の血糖上昇を押さえ、インスリンの必要量を減少させる。
蛋白質や脂質をとっても血糖値は上昇せず、インスリンを必要としない。ただし、取りすぎはカロリーオーバーになります。
3.ビタミンB1を投与する
日本人のビタミンB1摂取量は、食事からではすべての世代で不足している。
ビタミンB1が不足すると、糖質がクエン酸回路に入りにくくなり、糖質がエネルギーに変われなくなる。
エネルギー不足になると、体がだるく動きにくくなる。
運動量が減ると、糖質が蓄積する。

一、30分以上のウォーキングをする

●血糖値の高い
食後30分からの運動の意味
運動をすることにより、インスリンを使わずに血糖は筋肉内に入る。
即ち、インスリンを温存でき、しかも血糖値を下げる。
●血糖値の低い
空腹時の運動の意味
血糖値100前後は、生命の維持に重要な脳と赤血球に血糖を使う優先権がある。
筋肉はグリコーゲンや内臓脂肪を燃やしてエネルギーにする。
即ち、肥満を是正する。

一、食事や酒を飲む時間を1時間から1時間30分以内にする

長時間食べ続けたり、長時間飲み続けるとカロリーオーバーになり、また貯蔵インスリンの減少をきたす。

第二段階 薬物療法(経口)

一、生活指導でコントロール困難な場合に薬物療法を併用する。

一、第一選択はメトフォルミン(グリコラン・メルビン)

肝臓での糖新生を抑制する。膵臓には負担をかけない。毎食後に服用する。

一、第二段階はアマリール

メトフォルミンだけではコントロール困難な場合アマリールを併用する。
膵臓を短時間刺激してインスリンの分泌を促す。
朝・夕食前30分前に服用する。

第三段階 インスリン療法

第一段階、第二段階でコントロール出来ない場合インスリン療法を行う。

糖尿病根治療法

糖尿病発症初期に限り、インスリン投与により根治可能なケースが多くある。